大地一人の実家は、
北海道の北見市。
スーパーをやっていて、
裏には、
芸者の置屋があった。
ここはキャバレーもやっていて、
女たちが、
わが店に買物に来た。
俺の町は温泉街でもあったので、
ホテルに、
よく配達に行った。
女中部屋というのがあって、
よくここに行った。
女中というのは、
当時、全然差別用語ではなくて、
誰もが使っていた。
そして二つの意味があり、
ひとつは仲居。
もうひとつは、
客の夜のお相手をする者もいた。
彼女たちは、
俺が配達に行くと、
全裸に近い状態でいることもあった。
正確に言うと、
肌襦袢を軽く、はおっている程度だ。
これが楽しみだった。
また俺の店の二軒先は、
ストリップ劇場だった。
ここのダンサーも、
よく買物に来た。
そして金がなくなると、
仕方がないから、
彼女の持っていたステレオやレコードで、
借金を弁済してもらった。
このステレオとレコードは、
いまでも俺の家にある。
レコードには、源氏名の
「麻紀」という名前まで、
書いてある。
またホテルの風呂は、
混浴であり、
俺はいつも全裸の女性たちと、
一緒に風呂に入っていた。
そういう環境で育ったせいか、
俺は売春婦にはやさしい。
そんな俺は、「売春婦」という漢字を見て思う。
「春を売る婦人!」
・・・・なんと、やさしい命名であろうか!
慰安婦だって、
「安らかに慰める婦人!」
である。
日本人がいかに、
性善説に立った「思いやりの民」であることが
命名の中にも、如実に証明されているではないか!
英語はどうだろう?
売春婦は、「Prostitute」
これはラテン語で、
「前に立つ女」という意味であり、
街角の一角で、
ケバケバの厚化粧で立っている女をイメージさせる。
また「Hooker」は、
「男を引っ掛ける女」という意味であり、
あまりいい意味ではない。
その他「Call Girl」も、
「男を呼び止める女」
「男が呼び止める女」
・・・の意味であり、
これも特に思いやりはない。
少なくとも
日本語の
「安らかに慰める婦人!」
「春を売る婦人!」
・・・のような「やさしい響き」はない。
現実の日本軍も、原則として、慰安婦を、大切に扱っていた。
(注:暴力が禁止されている学校でも、
一部のダメ教師は、暴力を振るう。
当時にも失格軍人はいただろう。でも、ここで俺は原則を述べているんだ)
当時の慰安婦は、「Sex Slave(性奴隷)」とは、ほど遠かった。
そのことは、命名からも、一目瞭然ではないか!