2006年に作られた「マタニティマーク」・・・・
妊婦に対する社会の配慮を目的に作られたものだ。
妊娠初期は、外見からは妊娠が分かりにくい。
だから周囲の理解や協力を求めるという役目も果たす。
しかし、このマークのせいで、
怖い目に遭っている女性は
とても多いそうだ。
たとえば、以下のような例だ。
「マタニティマークのせいで、電車内などで、
故意に蹴られたり腹を押されたりする事もある。
産婦人科で注意された」
「一度電車の中で肘打ちされたことがあった。
流産の危険もあった。今でもトラウマだ」
「故意に足をかけられて転んだ。
30ぐらいの知らない女性だった。
『でき婚のくせに!』って言われた」
「ホームで電車待ってたら、
見たこともない年上の女性に、
『若いくせに!この変態!』とか怒鳴られて、
突き落とされた」
「妊婦ですが、基本はマークを隠している。
大きいお腹も、できるだけ隠している。
お腹が大きいだけで、かなり弱い立場になる気がしている」
「マークを見て暴力を振るう人がいると聞いていたので、
子どもを守るためにも、妊娠中は一度もマークをつけなかった」
「マタニティマークはよく思われていないと
耳にしたのでつけてません」
「職場では、妊娠して以来、
逆に、独身女性たちに、イジメられることのほうが多いです」
「ツワリでも、休日も取りづらい状態です」
日本人は、かなり嫉妬深い国民だ。
とくに未婚の女性や、
子供が欲しくてできない女性にとっては、
「マタニティマーク」は、
大きなムカツキの原因となる。
そういう女性の中には、
結婚を犠牲にして、
社会的に立派な仕事をしている人も多いはずだ。
生きるために、
低賃金で、
朝から夜遅くまで働いている女性も多いだろう。
就職活動をしても、
なかなか見つからない女性も多いだろう。
男だって、そうだ。
家庭的に恵まれない環境で育った男にとっては、
「母子のマーク」は、
苛立ちの原因だ。
今の日本、格差社会なので、
多くの人が苛立っている。
最近は、とくにひどい。
だから俺も、昨年から、
ブログのコメントも、遠慮させてもらっている。
タレントの優木なおみも、妊娠中だが、
「命の危険を感じるようなコメント」を書かれ、
ビビッたそうだ。
このような苛立ちが逆に、
本当に体調の悪い妊婦さんへの思いやりをなくしてしまう。
その結果、働いていても、休日も取りづらくなる。
妊婦さんへの職場のイジメも、多くなる。
それに、古来、妊娠は、
病気ではないとされた。
体を動かしたほうが、
むしろ安産になる。
そういう真理もあるんだろうな。
むろん、妊婦さんへの思いやりは、絶対に必要だ。
でも、それが官による強制力となったとき、
日本人のような国民性からすると、
いらだってもおかしくない。
妊婦さんへの思いやりは、基本的に、
個人の常識に任すべきだと思う。
ただ職場の休暇などは、
法律で現在、認められているが、
これはそのままでいい。
マークだけは、
ちょっと悲しいことだが、
なくしたほうがいい。
いらだつ気持ちは、
俺も理解できる。
マークを作ったのは、
給与と地位と有給休暇制度が安定した公務員や政治家の発想だと思う。
そもそもオナカの大きいな女性を見ると、
妊婦さんだって、わかるじゃないか。
だろ?
今くるよ、いくよ?
・・・ま、そういう例外はあろうが。