カール・マルクスが
共産主義を信奉した根本精神は、
「人間主義」であると言われている。
この人間主義を理解するためには、
チャップリンの映画『モダンタイムズ』
を思い出せばいい。
チャップリンの『モダンタイムズ』
の中で、「機械に使われる労働者」を描いている。
チャップリン自身も共産主義者であった。
カール・マルクスの人生は
1818年5月5日 - 1883年3 月14日・・・
という期間に生きたわけだから、
ちょうど、産業革命が生まれ成長して、
帝国主義へと進んでゆく時代にピタリ適合する。
このころには、
「機械に使われる労働者」・・・
そして「資本家に搾取される労働者」・・・
は、確かに存在した。
そして、その傾向は、どんどん進んでいくように見えた。
ましてカール・マルクスは、
父も母もユダヤ教の指導者(ラビ)の家系である。
ユダヤ人は、ヨーロッパでは差別されていたから、
この「資本家による搾取」「機械に使われる労働者」は、
自分のユダヤ人としての地位と
ダブって感じられたに相違ない。
機械に使われる労働者は、
思想学の用語で、
「人間疎外」と言う。
この「人間疎外」を克服するために、
カール・マルクスは、
「資本論」を書き続けたわけだ。
カール・マルクスの一生は、
非常に貧しかったが、
「経済が歴史を規定する」という考えは、
自信があっただろうし、
またそう思うことによって、
「ユダヤ人も、金さえ持てば、世界を支配できる」
という思いが内心には、あったはずだ。
そう。
カール・マルクスは、ユダヤ人系の自分自身を救うために、
「資本論」を書いたわけである。
ところが!
日本には、この「人間疎外」があるだろうか?
たとえば町工場の社長は、
不渡手形を手にし、
社員を救うために、サラ金で借金をする。
そして、最後は、
生命保険金を得るために、
電車に飛び込んで、自殺をする・・・
よくある出来事だ。
『男はつらいよ』のタコ社長(太宰久雄)は、
工員のヒロシ(前田吟)を見捨てるだろうか?
日本の大企業だって、
福利厚生制度がきちんとしている。
日本の公務員の地位は、
驚くほど守られている。
ソ連や支那は、
暴力革命により、
共産主義国家を作ったが、
そこまでするとは、
よっぽど「資本家や地主階級」を恨む心があったからだろう。
その恨みの根底思想には、
「差別されたユダヤ人がいた」と、
俺は考えている。
確かに日本でも、1960年代70年代に、
多数の過激派が活躍したが、
その根底には、いわゆる「被差別階級」がいた・・・と俺は思っている。
しかし日本は、
解放運動などで、
いまや被差別という問題はなくなった・・・とも言われている。
そう!
差別される存在がなくなれば、共産主義は必要ないわけだ。
共産主義とは、
「差別」を「人間疎外」にまで、発展し拡大し、
最後には、「労働者の政権を作ろう」とするものであり、
その政権が、そもそもウソなので、
「一党独裁」と「粛清」を用いないと、
共産主義政権は持たない。
共産主義=粛清・・・ということになる。
現在の日本の共産党党員の多くは、
純朴な平等主義に基づく「善意の市民」である。
俺もそれはわかっている。
しかし、共産主義の根本が、
「人間主義や人間疎外」にある以上、
タコ社長のような経営者が一般的に存在する日本では、
共産主義は向いていない・・・と言わざるを得ない。
そしてまた勘違いして、
共産主義政権を作った国も、
そもそも、この思想が「貧しいユダヤ系の怨念」に基づくものなのであるから、
長続きするはずはない。
結論を言おう。
「共産主義の誕生」=「初期資本主義の人間疎外」+「ユダヤ人の被差別」
・・・というわけなのであるから、
日本のように、
被差別問題も克服され、
資本主義の人間疎外もほぼ克服され、
生活保護制度もきちんと機能している国では、
共産主義は、ほとんど意味がない・・・となるわけだ。
また世界的にも、ユダヤ人は、もう差別されていないし、
イスラエルという国が誕生した。
だが!
日本には共産主義意味がない・・・とは言ってられないので、
日本共産党は、市民活動や、反米を旗印に、
敵を作ったり弱者を助けたりして、
存続を図ろうとしている。
弱者を助けるのは、大いに結構だ。
しかし勝手に仮想敵を作るのは止めてくれ!
戦後の民主主義はアメリカのおかげではないか!
・・・という結論になったが、
こうなると、もはや共産主義は
過去の遺物で、
必要ないんじゃないだろうか?
そう!
共産主義の歴史的任務は終わったのである。
そして、日本のような国には、共産主義は向かない!
・・・これだけは確かだと思う。
不破哲三も宮本顕治も上田耕一郎も、
戦前のソ連にいたら、スターリンに虐殺されていた可能性は高い。
優秀な男こそ、銃殺されたからである。
大英雄トゥハチェフスキー元帥の粛清は、その好例である。
ソ連を天国と思い、
命を懸けて、樺太から亡命しようとした杉本良吉も、あっさり銃殺。
その他、10~20名の日本の共産主義者が、スターリンに殺されている。
野坂参三のようなカメレオンのような男だからこそ、
ダブルスパイを「演じて」、
なんとか生きてソ連から帰ることができたのである。
日本には皇室は絶対に必要である。
ちなみに大地一人、右翼でもなんでもない。
普通の日本市民だ。
靖国参拝も、理の当然だと思う。