地方における横浜FC(カズ)人気は絶大。関東の感覚からするとJ2で集客力を持つのが仙台・札幌ではなく横浜なんて考えられない。逆に地方の人からすると三ツ沢がいつもガラガラなのが想像もつかないだろうけど。
雨でスリッピーなコンディションも手伝って両チームともミスが多かった。どちらかと言えば形を作って組み立てたのは横浜。10番の安が大きな存在になっている。一人だけ別格がいる感じ。そこを中心に灘波の飛び出しやSBのオーバーラップなどを絡める。中盤の底では八角が奪って捌いてと攻守に貢献。何度か今年横浜の試合を観ましたが八角がチームの中心ですね。
それでも得点できなかったのはフィニッシュの精度不足と岐阜守備陣の頑張りによるもの。対する岐阜は主体的に形を作る事がなかなか出来ない。染谷・高木の二人が攻撃の基点でFWにボールを放ってきますが、例えばそこにSBが上がったりボランチがサポートしたりといった連動性が無いので厚みのある攻撃が出来ない。それでも相手のミスから得たPKとCKで点を取れてしまうのがJ2の下位。
岐阜の運営はある程度しっかりしていた。スタグルメもJの中では上位にランクしていいほどの充実ぶり。肉食系のフードが多いですね。競技場はトラックがある割にはまずまず見やすい。
カズ効果もあり観衆は7000人。客席のリアクションなどを見ていると、全体的に観戦慣れしていない雰囲気が伝わってきた。つまりは一見さん多めのスタンド。経営危機の岐阜にとっては良い事だと思います。今回はカズ目当てだった一見さんをリピーターにするのが今後の課題でしょうね。
そのためには大変失礼な話ですがサッカーの内容・質では客を取り込めないでしょうから(元J戦士を集めたJFL時代の方が多分強い)、単純に試合でチームが一生懸命頑張る事、客におらが町のチームという誇りを持ってもらえる事が重要だと思う。そういう意味では技術力では横浜に劣る岐阜が最後まで頑張って走って終了間際に2点取って勝った事は大きな意味を持つはず。何とか頑張って今の危機を乗り越えてもらいたいと、2年前高崎にたまたま居合わせた自分は思います。