Winding Road

スポーツやら音楽やらいろいろと。

フェアプレーの定義とは何たるものか

2006-09-05 | Jリーグ
何とも仰々しいタイトルをつけてみましたが、それもこれも遺恨の残りそうなナビスコ準決勝を2日続けて現場で観ていたので、現場の目線から一つ思うことを綴っておこうかと思い、テーマに取り上げてみました。

まず2日の鹿島×横浜@カシマの吉田が倒れていたシーン。あれに関して横浜側が文句をつけていますけど、私的見解を述べさせていただければ、身内贔屓する気は毛頭ありませんが、鹿島の判断に問題はありません。
なぜならばサッカーでは『セルフジャッジ厳禁・主審の笛が鳴るまでプレーを止めるな』というのは鉄則だからです。これはサッカーをやっていれば小学校や中学校の頃から、指導者にしつこい位言われているはず。こちらだって岩政は倒れていたけど、構わずプレーを続けたわけですから。問題なのは主審です。結局プレーを切るかどうか、最終的に判断を下すのは主審なわけだから、責任があるのは岡田主審です。もっともあの試合での岡田は体力の限界を感じさせるような、ダメダメなジャッジの連続でしたけどね。だから鹿島は別に悪くないし、そこに因縁をつける水沼さんは甘いんじゃないのというのが、自分の思うところです。アウトゥオリ監督の言うフェアプレーに対して過度に反応しすぎという点は、自分も確かに感じる点であります。


続いて3日の川崎×千葉@等々力。報道的に取り上げやすいのは最後の乱闘シーンになるわけなので、あの場面が様々な新聞やニュースでピックアップされてしまいました。だから現場で試合を観ていない多くの層の人達には『川崎の佐原って奴が・・・』というイメージで終ってしまうんでしょう。結局そこしか見られない。そこに至る過程が知られていないのは残念というか、現場派とニュースでちょっと見ただけの人のギャップを感じるというか・・。あの乱闘の伏線はストヤノフにあったのは明白でした。それは等々力に居たからよく分っています。でも結局挑発に乗った方の負けなんですよ。佐原には言い分がたくさんあるんだろうし、他にもマギヌンなんかも結構怒ってたから、ストヤノフと相当激しくやりあったんだと思います。でも手を出したらダメです、絶対に。そこだけは強調したいです。

でも一番残念なのは、この一件だけを取り上げて『川崎は酷い・悪質・スタッフまで乱闘に加わる危険なチームだ』などという固定観念を植え付けられてしまうことです。それに加えて場外ではトラブルもあったようでこういう事があると、それだけを捉えて『川崎は~』と一括りにしてしまうのが残念。本当は相手に対しても拍手を送る優しさや親子連れの多いスタンドに象徴されるような温かい雰囲気のサポーター気質であるし、そういった本来の本質に目を向けられず、物事の一部だけを断片的に捉えて印象を決められるのが本当に悲しい事です。

どちらの例に関しても泥仕合だけは勘弁です。サポーターやファンはフットボールの試合が見たいんです。余計な事にとらわれずサッカーを楽しみたいんです。