Winding Road

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とりあえず白星発進 【日本×トリニダード・トバゴ】

2006-08-11 | フットボール全般
内容的には良い部分も少しはあり、今後の課題となる部分もあり、スタートとなる試合にしてはまずまずのデキだったと思います。個人的に良かったと思ったのが、闘莉王と鈴木啓太。特に鈴木啓太の危険察知能力は秀逸でした。あれだけ守れる選手がセンターラインに揃って並んでいるのだから、浦和の失点数が少ないのも納得です。攻撃に関してはまだまだ連携不足という感は否めなかったし、正直あまり見るべきところは少なかったです。

どうしても試合中は我那覇中心に試合を追いかけてしまっていたんですが、その我那覇は普通のプレーぶりでした。可も不可もなくといったところでしょうか。当日もちょっと書きましたが、全体的に見ていつもの我那覇。体を張って無難にポストプレーをこなすところも、シュートが少ないのも(苦笑)、途中交代するのも(苦笑)いつも通り。先制点のきっかけとなるファールを獲得したのと、得意の右45度から一本シュートを打った2つのプレーは良かったと思いましたが、トータルで見ればこんなものでしょう。

改めて代表戦は興行だと感じました。まず第一に対戦相手。トリニダード・トバゴはW杯出場国という箔をつけて価値を見せましたが、相手は消化試合の雰囲気丸出し。結局は確実に勝てる相手をチョイスしたにすぎません。だから勝って当然の試合でした。それと第二に試合終了後の対応。センターサークルで整列しての挨拶は無く、終了と同時にこの日のキャプテン川口はそそくさとキリンの表彰へ向かいました。生中継の兼ね合いがあったのかなと感じたので、翌日TV中継を見ていた人に聞いてみたら、やっぱり試合終了時に、放送終了時間が迫っていたようですね。この辺もスポンサー様重視である事の一面や、客席よりもTVを優先する姿勢が感じられ、純粋なサッカーの試合ではない印象を強く残しました。日本代表は監督が代わり、メンバーも新しくなりましたが、結局は亀田と一緒で利権を生むビジネスの扱いになっている状況はまだ変わらないようです。

スタンドも相変わらずの典型的な代表戦の雰囲気でした。オシムの初戦という事で、ジーコ時代よりは少しは期待して、心躍らせて国立に行った訳ですが、今回選ばれたメンバーをほとんど知らないニワカ丸出しの人とか、雨が降ってきたら平気で傘を差す人達など、スタンドの雰囲気にはやっぱりうんざりしました。 「代表のチケット購入にはJリーグを○回以上観戦」みたいなハードルがあればいいのに、なんて事を思ったりもしました。中村直志投入時の声援の低さも象徴的でした。普段からJを見ていれば「名古屋の中村」は当然のように知っているわけなんですけど、代表は客層が違うから、そうはいかないようです。それとハーフタイムのトイレが男子よりも女子に行列が出来ているのを見て、なんとも代表戦らしいなと感じました。

スタンドからは川淵会長に対する抗議の弾幕が出されていたり、試合後にはデモ行進が行われたりしていましたが、そういったメッセージがサッカー協会に響いていってほしいなと切に願います。日本代表は利益優先のアイドル集団ではないのだから。