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ソフトウェア工学の手法と理論(SEMAT)の最近の論文を訳すお勉強 その4

2013-06-07 19:17:37 | そのほか

ソフトウェア工学の手法と理論(SEMAT)の最近の論文を訳すお勉強 その3

の続き。5章から



<<5章:アプリケーション>>

SEMATのアイデアは、学会、産業界両方で適用されだしている。
カーネルはすでにスウェーデン王立工科大学(KTH)の3つのアカデミックな
プロジェクトのコースとして使われている。
1つは1年生レベル(大学の初年度)
そして2つの2年生レベル(大学の2年のレベル)

1年生のレベルは、アンダースシェーグレン(Anders Sjögren)さんに
よって行われている。学生が簡単なプロジェクトをやったあと、
アンダースさんは、alphasを経験させ、彼等のプロジェクト結果とマッチング
させる。
そうすると、学生は、ポストモダンなプロジェクトの観点から、
alphasを理解して、評価する機会をもつ。そして、どうやって、プロジェクト
の体験が、カーネルに整然と並ぶかを見る。
このコースから学ぶ教訓は、カーネルの概念を1年生から教え込むことを
可能にする彼等の結果をalphasと比較することによって、学生は、プロジェクト
の進捗と健康についての良い洞察を得ることができる。

2年生のレベルのコースは、ミラKajkoマットそん(Mira Kajko-Mattsson:
この論文の第4著者)によって行われています。ここでは、
学生は、彼等が使っている開発方法論によってプロジェクトをやっているときに
カーネルを積極的に使うことを求められます。
 図5に見られるように、カーネルの理解を促進するため、ミラはGreta’s Corner
レストランのソフトウェア開発シナリオを作成し、シナリオをalphasで評価した。
状態と、状態のチェックリスト項目で。学生は、プロジェクトを実施し、評価するとき
に、同じことをするように求められた。
 この2つの2年生プロジェクトコースを学んで得られる教訓は以下のとおり

・カーネルは、プロジェクトにおける、ソフトウェアエンジニアリングの全ての
 主要な局面を検討していることを保証している。プロジェクト結果を、カーネルの
 alphasとマッチングさせることにより、学生は、開発方法の品質を簡単に評価
 できる

・カーネルは、学生が将来行うソフトウェアエンジニアリング上の努力を、
 教える労力を最小にして、準備してくれる。学生がすべてのカーネルの
 alphasをフォローすることにより、学生は、ソフトウェアエンジニアリングの
 スコープ全体を学ぶことができ、それゆえ、彼等の将来のキャリアで求めれれる
 ことを知ることができる

カーネルのアイデアを産業界に早期に採用した企業もいくつかある。
それはSEMATカーネルではないけれど、とてもよく似たものだ。
それらは、以下のものが含まれる。

・MunichRE:コラボレーションモデルのファミリーで、ソフトウェアの
 全スペクトラルとアプリケーション開発作業をカバーし、集約したものである
 4つのコラボレーションモデルが12のプラクティスのセットから、カーネルと
 同じようにできている。
  そのモデルは、
   (1)探索
   (2)標準化
   (3)保守
   (4)サポート

・富士通のサービス:Aptツールキット[17]は、ソフトウェアエンジニアリングのカーネルの
 最も初期のバージョンである。
  アジャイルとウォーターフォールの方法による作業の両方を含んでいる

・KPN:カーネルベースのプロセスが300以上、13プログラムをまたいで、イテラティブ
 な開発の一部に採用されている(訳者注:PMBOKなどでは、プロジェクトの上位に
 プログラムがある。CやJavaでコーディングするプログラムの意味ではない)。
 カーネルは新しいプラティカルベースの、QAプロセスにフォーカスした基盤も提供している 
 それは使われるメソッドやプラクティスに関わらず、すべてのプロジェクトで適用できる

・メジャーな?イギリス政府の開発:カーネルベースのアジャイルツールセットが、
 実践に依存しない方法で、統制の取れた俊敏性とプロジェクトの進捗と健康状態を
 追跡することを可能にすると、紹介されている。




<<6.先へ進む>>
 カーネルが広く合意を得ることは、まだ始まったばかりだ。
 カーネルは、ソフトウェアエンジニアリングを再発見において
 前進していく際に、重要なマイルストーンを構成する基礎である。
 実践と方法論、そして産業界、学界の両方で、体系だてて作業する
 ために、3年間のビジョンの論文[15]に書かれた仕事より、もっと
 多くの仕事がなされる必要がある。
 私たちは、
   プロダクトを作成し、
   実践を行うマーケットに展開し、
   サポートするツールを構築し、
   ソフトウェアエンジニアリングのカリキュラムを改訂し、
   研究し、
   本や論文を書く
 必要がある。

 SPEM,ISO/IEC 24744、SWEBOK,CMMI、RUPなどの初期の試みと比較し、
 SEMATのアプローチは、ソフトウェアの専門家が、方法論を使って、
 より仕事をやる気にさせることが期待される点で、いくつか違いがある。
 もっとも重要な違いは、alphasの発明と、進捗と健康の状態を測ること
 である。それは、実行可能にさせ、行動を起こさせる、全般的な
 アプローチである。
 
 すでに、3年ビジョン[15]で書いたように、カーネルは、お勉強のため
 だけに使うものではない。それは、仕事のやりかたに適用したり、
 進捗の測定をするときに、チームの日常の実際の仕事のために使うもの
 である。

 カーネルのおかげで、私たちは経験が少ない開発者(そしてこのグループ
 に所属する私たちの大部分)は、より簡単に、より早く、プロフェッショナル
 になることが期待される。
  共通の土俵に立つことで、ソフトウェアの専門家は、他からよりよく学ぶ
 ことができ、あるチームから他のチームに移ることもより簡単にできる。
  プロセスのエンジニアではなく、ソフトウェアの専門家にフォーカスしたので、
 SEMATカーネルの採用は、おすより、引くかたちである。これらの全ては、
 産業界に役立つ。大学レベルの教育は、より基礎的、体系的、効果的になることが
 期待される。研究はより、学術的になり、ソフトウェアのコミュニティに、より役立つ。
 
 まとめると、ソフトウェアを開発するとき、
 私たちのすべてが良くなり、早くなり、幸せになる。




<<7.謝辞>>

多くの人々がSEMATの仕事に貢献してきました。
彼らの献身と努力がなければ、我々はこの論文で報告されている結果を達成することができなかったでしょう。
私たちは彼等のすべてを一覧表示することができません。

バートランド・メイヤーさんと、Richard Soleyさんは、イワンヤコブソンさんと、SEMATのビジョンを作成しました。

仕様のエッセンスに貢献してきたコアチームのメンバーは以下のとおりです。

Andrey A. Bayda,
Arne-Jørgen Berre,
Stefan Bylund,
Bob Corrick,
Dave Cuningham,
Brian Elvesæter,
Michael Goedicke,
Shihong Huang,
Prabhakar R. Karve,
Bruce MacIsaac,
Paul E. McMahon,
Ashley McNeile,
Winifred Menezes,
Bob Palank,
Ed Seidewitz,
Ed Seymour,
Michael Striewe
Gunnar Övergaard.

以下の人は、私たちは理論の議論を開始する際に助けてくれました
Michael Goedicke,
Dines Bjørner,
Mathias Ekstedt,
Richard Murphy




ここまでで本文終わり。あとは、参考文献など

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セキュリティのマネジメントのやり方って、結局、あのガイドどおりやれば、いいんだよね・・・

2013-06-07 15:40:20 | ネットワーク

最近情報セキュリティマネジメントが、いろいろうるさいけど、
セキュリティマネジメントの仕方って、結局、

ISMS ユーザーズガイド
http://www.isms.jipdec.jp/doc/JIP-ISMS111-21_2.pdf

の4ページにある、10ステップをやればいいんだよね!
え、そんなに甘いもんじゃないって(^^;)


で、

ISMS認証取得に関する文書
http://www.isms.jipdec.jp/std/index.html



参考文献
http://www.isms.jipdec.jp/doc/JIP-ISMS111-B.1.2.pdf

に、参考文献が載ってるということで・・

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ソフトウェア工学の手法と理論(SEMAT)の最近の論文を訳すお勉強 その3

2013-06-07 12:10:01 | そのほか
ソフトウェア工学の手法と理論(SEMAT)の最近の論文を訳すお勉強 その2
http://blog.goo.ne.jp/xmldtp/e/6514e65b5f49c111c0e49e74d343fcc3

の続き。3章から。

なお、この文に出てくる「カーネル」とは、日本語に訳されていて、

ソフトウェアエンジニアリングのエッセンス
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130526/479662/

に書かれている。

また、SEMATの日本での活動は、
facebookのグループの

https://www.facebook.com/groups/463141277102085/

でやっている。




<<3章:確固たる理論の基盤を定義する>>


マクスウェルの方程式が電気工学のフィールドにとって基礎であるように、
また、進化の法則が生物学の重要で中心的な内容であるように、
理論が、ソフトウェアエンジニアリングの学問の中心部分であるべきだ。

 [4]の議論により、私たちは、今日そのようなソフトウェア工学の理論を
作ることは可能であると信じている。したがって、SEMATは、ソフトウェア
エンジニアリングの努力についての特徴を予測し、表現することに使える
理論を定義することを目指す。
 よい理論によって、トライアンドエラーのソフトウェア開発による、
費用のかかる実践は、効率的な推論ベースのゴール思考設計にとって
かわることができる。クルト・レヴィンの「良い理論ほど、実践的なものは
ない」という言葉を用いて、私たちは、よい理論は、合理的なアクションの
基本となることを主張する。

 SEMATのフレームにおいて、私たちの最初のタスクは、ソフトウェアエンジニアリング
理論への要求を定義することである。カール・ポパー[7]は、洞察力を持って、
科学的理論における一般的な要求を記述した。
 特に、理論は内部一貫性、反証可能性、実証性の高いコンテンツ、確証性の高さを
目指すべきである。
 実証的な内容における要求は、高い普遍性と、高い正確性の両方が必要とされる。
 それらのうち、私たちは、今、普遍性にフォーカスする。理論は、ドメイン、
私たちの場合では、ソフトウェアエンジニアリングのドメインにおける多様な現象を
可能な限り、説明、予測できるものであるべきだ。
理論が答えを提供すべき問いの例は、以下のとおり。

・私のプロジェクトでは方式Aのほうが方式Bよりよい?なぜ?

・遅れているソフトウェアプロジェクトに人手を加えると、遅くなる
 (ブルックスの法則)は本当?なぜ?

・イテラティブなプログラミングは、要求の充足がよいって本当?なぜ?

・XPはコスト変化のカーブを平坦化する(と、ケントベックにより提案された)
 は本当?なぜ?

・オブジェクト指向は、それ以前のパラダイムよりよいコードになるって本当?
 なぜ?

理論を発展させるため、私たちは2つのアプローチを模索している。
1つのアプローチは、統合である。ここで、私たちは、既存の理論、たとえば
  ベームの構築コストモデルCOCOMO
  パーナスの情報隠蔽理論
  コンスタンティンの結束とカップリング
  コンウェイの法則、
  ダイクストラの認知の限界の理論(GOTO文が有害)
  Wirthの段階的詳細化
  メイヤーさんの契約による設計(DbC)
を統合しようと試みる。
これらの理論の全ては、小さい。
それらは、限定された現象のセットのみを説明している
SEMATのゴールは、最も重要な理論を認識し、選び出し、
1つのフレーム、SEMAT言語となずけられたフレームに統一することだ。

第2のアプローチは、革命である。ここで、私たちは、ソフトウェア
エンジニアリングの理論を構築する基盤を見つけるために、
基本的な理論の説明力を、調べている。
最近、私たちは、答えを提供する問いを評価するために、
ゲーム理論[8]と限定的合理性[9]を調べてる。
これら2つの理論生成アプローチは、どちらも、
ソフトウェアエンジニアリングの理論の統一へと導く。
しかしながら、最も満足する結果は、もし2つのアプローチが
一致したら、基本的な、革新的な理論が、理論を統合、統一
して、構成される。




<<4章:ステータス>>

活動の最初の3年で、SEMATは、カーネルとその使い方にフォーカスした。
理論的な基盤を見つけるという仕事は、始めたばかりだ。
なので、今日は報告するものは無い。
SEMATは、第一ステージを完了する過程にある。
それは、以下の成果をもたらした。

・OMG[6]に提出したソフトウェアエンジニアリングのカーネルと
 言語を仕様化した
 この提出物は、”-エッセンス ソフトウェアエンジニアリングの
 カーネルと言語”と呼ばれる。
 そしてOMGのRFP(提案依頼書)
  “A oundation for the Agile
  Creation and Enactment of Software Engineering
  Methods“[10]
 も提出した

・SEMATの成果を国際会議、論文、本、パーソナルなコンタクト、
 SEMATのウェブサイトで普及した。たとえば、SEMATは、その成果を
  International Conference of Software Engineering (ICSE 2012)
 (チューリッヒ[11][12])で発表した。
 SEMATの創設者、ヤコブソンさんが、とてもアクティブに世界中を
 飛び回り、SEMATのニュースと結果を広めた。
 これまでに、彼は15のキーノートスピーチと、数々の国際会議、
 50近くのプレゼンテーションを学会、産業界で行った

・カーネルをコンテキストに落とした最初の本を出版した[13].
 この本は、カーネルを実践家がどのように使うことができるか
 についてと彼等が努力した進捗を、彼等が使っている方法論とは
 独立して、どのようにして測ることができるかが書いてある。
 それと、彼等が方法論にスケールアップ、スケールアウト、ズーム
 するにはどうしたらよいかの示唆も提供している

・SEMAT支部を作った。現在3つのローカルなSEMATの支部がある。
 中国とラテンアメリカと南アフリカ
 それぞれの支部は、自分で組織して、独自の優先順位をつけている

・カーネルの早期採用。いくつかの学会、産業界がすでにカーネルを
 業務に採用している。それらはこの論文の次の章で報告する。




次は5章

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実践的IT教育といえば・・・さまざまなグループが錯綜してるね!

2013-06-07 08:58:26 | Weblog
昨日の、「実践的IT教育」の話に関して・・
「実践的IT教育」のグループ活動(^^;)は、様々錯綜している。

経済産業省→IPA系(P-SECも?)
総務省→enPel
文部科学省→enPIT
独立系→ICT教育推進協議会

というのが、ざっくりした見方。

ただし、これらの考えは、「産学連携IT教育」を唱えるけど、みな同じではないし、見ている世界も違う。
(表面的には微妙に違うけど、根本的に大きな違いが実はある)

実質、実践と一番近いのはICT教育推進協議会だが、インフラ系につよいような気がする。




で、それはさておき、最近enPITの中も、また分かれたの?

rePiT(レピット)というのが、できたらしい

研究グループセッション:実践的IT教育研究グループ (rePiT)
http://jssst2013.wordpress.com/about/repit/


う~ん・・・

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