接種予約システムが架空の接種兼番号でも登録できる問題に対して、
接種予約システム乱立「デジタル庁あれば避けられた」 平井担当相の記事によると、各地でバラバラな予約システムを作ったから、こんな事態になったんだそうな・・・
あの・・・、各地って、今、東京は、東京23区しか予約とってないから、各地の最大値は23だよねえ・・・
さらに、今回の問題って、「個人のチェックができていない」という壮大な話ではなくて、「架空の接種兼番号でも登録できる」ことが問題なんだよねえ・・・つまり、”架空でない”ってことがわかる、つまり「実際に発行した接種兼番号」がわかればいいってことだよねえ。
話をまとめよう。今回の
架空の接種兼番号を登録されないようにする
ためには、
東京23区の各区に対して、
とりあえず、自分たちが発行した接種兼番号をまとめて
送ってもらえば
いいだけだよねえ。それ、そんなに難しいか?
もちろん、次の段階としては、この接種兼番号と個人情報を紐づけて、個人情報チェックがいるけど(で、これも後述するように「高齢者に接種券を発行してる」なら、そんなに難しいことではないはずなんだけど)、
まずは、個人チェック行く前が問題になっているので、上記の「発行した接種兼番号をまとめる」の部分について考えよう。
23区各区が発行した接種券番号がわかれば、
その接種券番号をDBとかに入れて(MAX東京都の人口だから、1400万レコード、たいして大きくない(大きいと思う人、1レコード20バイトとして。1400万*20=2億4000万バイト=240Mバイトって、ちっちゃいでしょ!))、
番号を入力したら、接種券番号DBを検索して、
入力された番号があればOK(入力された接種券番号は実在する)、
なければNG(架空の番号)
を返すREST API作って、
そのAPI使ってワクチン接種予約で画面入力するときにチェックするなり、
サーバー側で予約データチェックのところでAPI呼び出して確認するか
すればいい。
第二段階で個人情報が集まったら、APIもDBも拡張すればいいし・・・ってことで、接種券番号さえ集まればチェックは、できそう。
で、接種券番号を集めるには・・・2通り考えれられる。
1つは。接種券情報はDBのどこかのテーブルに入っているだろうから、
その接種券情報が入っているテーブルからSELECTして、番号をとってくる・(って、これ簡単に書けるよねえ・・・SELECTでWHERE句つけなければ全件出力できる)、
ないしは、APIが提供されているなら、全件取得をすればいい。
特にSales ForceとかLineとかを使っているなら、営業さんに頼めば、そのくらい手配してくれそう。
2つめは、たぶん接種券は印刷屋さんに印刷に出しているはずなので
(役所のプリンターで出せる量ではないので)、
印刷屋さんに接種券と個人情報を全部渡しているはず。なので、印刷屋さんに「データ返して!」といえば、データもらえる。
ってか、いま、印刷屋さんで「接種券部分だけくれ!っていえば、出してくれるんじゃないかなあ・・・今時の印刷屋さん、そのくらいのデジタル技術は持っている。
いずれにしろ、各区に対して、発行した接種券番号の一覧をデジタル(テキストでいい)をもらうのはそんなに大変なことじゃなくって、民間なら数日でできる話じゃないかなあ?それを「各自治体」とか言って話大きくして難しくしている気がする。
では、個人を確認するにはどうするか・・・ということなんだけど、それは生年月日を入れてもらうことにして、入力時に生年月日と接種券番号をチェックするようにするのが妥当でしょうかね。
個人名だと新かな、旧かなとかの問題が出てきて一致しにくい。生年月日は数字だから一致しやすい。
だから、接種券番号と生年月日の組みを取得すればよいことになる。
この場合は「一般論では」マイナンバーとの紐づけが必要になる。
しかし、今回、各区の接種券番号は生年月日と(マイナンバーと紐づいているか否かにかかわらず)紐づいていると推論できる。
なぜか・・・今回の接種券は「高齢者」に対して送られているからだ。
生年月日がなければ高齢者かどうかわからない。
ということは、高齢者に対して送られた接種券は、対象者を生年月日でSELCTして対象年齢に達しているレコードだけを抽出した結果のはず、ということは、抽出したレコードには主キー(接種券番号)と生年月日は存在しているに違いないはずだと推論できる。
つまり、高齢者に接種券を送った23区は、接種券番号と生年月日を結びつけた情報を持っているはずだよね。だったら両方の情報送って!といえばいい。そうすれば、個人チェックもできるのだ!!
一方、「各地でバラバラな予約システムを作ったから」問題としてしまうと、これの裏返し「みんな同じ予約システムを使え」ということになる。そりゃ無理だ。
石垣島と東京都の豊島区と同じシステムを使えってこと?いや、「島」は共通だけど、規模が全然違うでしょ。また今回の対象者も多分違うはず(島は年齢制限とかないんだったっけ?)人数が少ないところなら、EXCELで管理してもまあ、問題ないけど、豊島区とかだったら、その線はないし・・・やっぱちゃんとしたシステムだろうし。
なんで、同じシステムにすると、無駄な部分も多いし、関係者や利害対決も多くなる。
実際、2000年ごろ、EAというのがはやって、全社的なシステムを作ろうとした。国もそういうシステムを作ろうとして大失敗した。理由は利害関係の調整ができないから(石垣島と豊島区が合わないように、宮内庁と外務省の人事システムは全然違い、これを統一させようと考えることに無理がある)
そこで、その後、システムは分散させて、必要なデータだけを抽出、変更加工してマージするというAPIによるマッシュアップの考え方が進んできた。
なんで、マイナンバーを使うっていうのは「APIで連携させる」っていう考えだから、それは今っぽいけど、今回の場合には多分オーバースペックで、さらにまた、「各地でバラバラな予約システムを作るのが問題で、統一したシステムを創れ!」というのは20年前に大失敗したEA時代に逆戻りする発想で、そんな発想で「デジタル庁」を作っても、統一したシステムなんて作れっこないし無理!
っていうことは高い税金という名の授業料を払って20年前に学んできたことなんだけど・・・・まだ懲りずにやるんですかね!