乳房のしこり<o:p></o:p>
健康な乳房には生理閉止までは、元来大きな しこり はあるのです。これは乳腺組織でして、妊娠中には徐々に大きくなります。出産後3~4日後最大に膨張します。赤ちゃんの授乳が順調にいきますと、しこり は少し小さくなり、柔らかくなりますが、しこり乳腺組織は存在し続けるのです。授乳が終わってもこの しこり は生理閉止の50代まであるのです。生理閉鎖後は、乳腺組織を しこり として触診することはないのです。それは乳組織が委縮したからです。<o:p></o:p>
もう一つ、急に発生する しこり があります。乳汁が溜まるうっ滞乳、乳腺炎で出来るしこり、乳腺症のしこり、それから、乳がんです。ママさんたちは、その区別がわからないで、しこり、しこり と恐れているようです。<o:p></o:p>
今回は 生理的な しこり(乳腺組織)について説明します。<o:p></o:p>
先日、産後1週間目のママさんから、「3Kgの男児。母乳は飲ませていますが、ミルクを40㏄足しています。両乳房の脇の方に大きなしこりがあり、そこが熱を持って痛いのです。それで、我流でその部分を強くマッサージしましたら、しこりが大きく熱くなりました。」<o:p></o:p>
乳房を診断して乳腺組織であることを説明しました。乳腺組織はボールように丸くはないのです。乳房の外形に沿うようにゴロンと岩にようにあるのが多いです。産後の1週間は一般に激しい変化を示しますが、そのママはそのことを知らないために、「このしこりを取らねばならない!」とはげしくその部分をマッサージしたのです。<o:p></o:p>
乳酸組織を激しくマッサージしますと、乳汁の生産をうながします。それで乳汁が多量に生産したのですが、乳頭への乳管が未開通のためにしこり が大きくなり、停滞のために熱を発生させたのです。この時期は乳腺組織のしこりを無視してください。(あまりに痛いようでしたら、冷たいタオルで冷やしてください。すぐに落ち着きます)<o:p></o:p>
この時期の赤ちゃんが必要とする母乳の量は40~60㏄です。片方20㏄~30㏄の生産でいいのですから、乳頭付近の小さい乳腺組織の乳汁で間に合うのです。しこりに見えるおおきな乳腺組織の乳は必要ないのですから、その部分へのマッサージは厳禁です。<o:p></o:p>
母乳の原料は血液ですが、しこり は血液が充血しているに過ぎないのかもしれません。マッサージしますと母乳の生産につながりますが、乳を運ぶ乳管がスムーズな流れになっていないなら、停滞して、しこり(うっ滞乳)になり、熱を持ちます。<o:p></o:p>
ママにB&B自己マッサージを教えました。乳房をリラックスさせると乳管が広がり、乳の流れを正常にみちびきます。乳頭付近の流れを整える指導をしました。噴水のように、乳はでました。しこり の熱は除かれました。<o:p></o:p>
このママは、母乳育児が可能でした。ミルクは必要ありません。<o:p></o:p>
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