九月も半ばを過ぎると、高山ではかなり秋の気配が濃くなってくる。私がかつて温泉町ではたらいていた頃、ツタ紅葉などの早いモノはそこかしこに色づきだして眼を楽しませてくれた。この時期は観光の紅葉シーズンにはまだ間があって、客の少ない謂わば準オフの時期。仕事の合間にかなりながい休憩時間をとって、趣味の写真撮影やら、キノコ探しあるいはアテもなくその辺を渉猟したりもしていた。
今よりもうちょっと季節の進んだ頃、なにげにスキー場のその裏から高い峰へと伸びている沢を登ったことがある。沢水は既に凍てついていて、足許が滑る。なにげにでてきたものであるから、登山靴は履いてない。四五百メートル程は詰めた後、諦めて引き返すことにした。沢水はすべてが凍り。アイゼンが無ければ進めない。
妙に寒気がするので、宿舎に戻ると、温泉で身体を温めた。その日は何となく仕事をこなしたが翌日がいけなかった。風邪を引いていた。かなり酷いカゼで、遂には寝込むこととなった。前日のなにげな山行きは薄手のシャツにぺらぺらなジャンパー姿だった。温泉町の気温はどれ程か測ってないので判らないが、其れで充分の格好だったのだが、あの沢では相当気温が低かったのだろう。沢はすべて凍結していて、谷の矩も凍っていた。正午過ぎの昼も半ばの時刻であったが、谷の中は、冷凍庫のように冷気だけが溜まっていたのだろう。足許にばかり気をとられて、いたので、帰りの時には身体が相当冷えたのだろう。
漫画家の臼井儀人氏が行方が判らなくなって、何日か前から、安否を懸念する報道が成されていた。そのうち、マンガの主人公のように『いないイナイばーァ。』とか出てきてくれればよかったのだが。サイアクの結果が報道された。テレビで見れば、墜落の現場は高低差が120メートルもある垂直の崖下である。
義人氏の代表作『クレヨンしんちゃん』は、単行本だけでも5,000万部も売り上げがあり、そのほかにもテレビアニメや映画もある。子供が小さかった頃は毎日この『クレヨンしんちゃん』を家族団欒で見ていたものである。彼はまだ51才とのことであるから、働き盛りである。誠に惜しい人を亡くした。本人も極めて残念であろう。
遺体発見の場所は、艫岩(ともいわ)と謂う荒船山の崖の下。荒船山(あらふねやま)とは、群馬県甘楽郡下仁田町と長野県佐久市を跨ぐようにそびえる岩山。日本200名山のひと峰である。
http://members.jcom.home.ne.jp/kuri34/waiwai.htm
上記の『わいわいクラブ』さんの写真を一枚紹介させて頂きました。こちらのサイトにはこのほかにも当山の写真や情報が沢山アップされています。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4239322.html
△では群馬県警のヘリコプターで遺体を引き揚げるシーンや山容などがTVに治められています。
遺書も見つかっていないことから、警察などでは間違って転落したもの「事故」との見方のようです。何度も言いますが、残念でなりません。支那チュウゴクの一番の人気キャラクターは『しんちゃん』だったそうです。あの大人をからかう、こましゃくれた感じが是からは<新作>が見られなくなるのですネ。双葉社の月刊「まんがタウン」に連載中で既に寄稿されている分があるので11月5日に発売予定の12月号には新作が載るのでしょう。コレクターは是は是非とっておかねばなりませんね。それにしても返す返すも、残念です。
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