うたのすけの日常

日々の単なる日記等

92才の姉を見舞う

2015-05-19 09:22:34 | 日記

老人ホームは南千住にある。しかし特急は停車しないので鈍行となる。水戸から柏までは特急で、後は鈍行に乗り換える手もあるのだが面倒だし、それに時間もさして変わらぬ筈だ。それでグリーン車を利用する。
 老夫婦のこと、それくらいの贅沢は許されるであろう。

 昼食時間を避けて3時ごろ着くように家を出る。姉はベッドに寝ていた。2人してのぞみ込むと目を開き、、そして我々をはっきりと識別した。分かるかい?の問いに誰と誰だろうと返事する。嬉しき瞬間であった。
 美味しいものをとってあげるからゆっくりしていけと言っている。わが家に居るつもりなのだろうか。話はあちこち飛んでこっちは理解するのに懸命である。入れ歯を外しているのでよく聞き取れぬので口元に耳を寄せると、耳が遠くなったのかと言われてしまう。

 要介護5で自力でベッドを離れることは出来ぬが、よく喋る。認知症の度合いが良いのだろうか。しかしその期待は直ぐに覆されてしまう。介護の人が来たとき、姉が何か言っていたのだが聞き取れず、彼に何を言ったのか訊けば、あたし等を両親だと言ったそうである。今まで2人の名前を言っていたのにと。無念であった。

 そろそろ姉も疲れてきたろうと、それとなく帰りを告げると遠いのだから早く帰れと言い、また来てねと涙を滲ませる。辛い瞬間である。かみさんがテッシュで涙を拭いてやり、また来るからねと言えばお願いねと声を詰まらせる。2人はじやねと言って部屋を出た。



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