いよいよ秋を跳び越し
冬到来の気配濃厚であります。昨夜はタオルケットを薄手の毛布に取り替えました。窓も完全に閉めてすっかり冬気分で就寝です。あの暑さが嘘のようでして、もうしばらくたてば「なんて寒いんだ」とボヤキが始まりそうであります。全く勝手な性分でして、即「冬は寒いんです」と、かみさんの一言が返ってきそうです。
ところで冬支度のことなのですが、わが家のストーブは全部電気で、即ちコード付なのでして、今冬の電力事情によっては暖房の役目を果たせません。電気店では昔ながらの焔の見える、上にヤカンなど乗せられるようになっているストーブの売れ行きが良いそうであります。幼児の居る家庭では危険と敬遠されていたソレであります。
しかし家のストーブをそのタイプに取り替えるなんて、とてもではありませんが出費の面を考えても無理な話であります。かみさんともし停電にでもなったら、厚着でもして過ごすしかないと。まあ昔のことを思えばそれぐらいの我慢は、寒冷地ではないので何とかなるのではないかといった話をしました。
そうです。家の暖房といえば火鉢一つが置かれていただけです。昔の冬は今よりずっと暖かかったなんて考えたりもしますが、そんなことはない筈です。かえって寒さは厳しかったと思います。家々の防火用水には分厚い氷が張ったし、銭湯帰りにはタオルが棒のように氷ったりしたものです。そして軒には氷柱が太く長く垂れていた風景が見られました。これは別に北国の話ではなく、東京でのことであります。
ですからいざとなったらドテラでも着込んで治まっていようと、考えたりしております。でもよくよく考えてみましたら、わが家にドテラとか、綿入れ半纏、丹前といった衣類は一枚もありません。時代ですねえ……。
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正しく仰る通りです。着ぶくれてコロコロしていました。
半ズボンに股引、それに黒の長靴下を履いたりして、かっこ悪かったです。