うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山頭火の世界 五十四

2009-09-20 05:07:01 | 日記

にぎやかに柿をもいでゐる<o:p></o:p>

秋の日差しが庭一面に広がります。鈴なりの柿が艶やかに映えます。子供も大人も一緒になっての収穫です。よき時代の田舎の光景です。<o:p></o:p>

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からむものがない蔓草の枯れてゐる<o:p></o:p>

誰も相手にしてくれぬといった侘しさが感じられます。蔓は絡む木々もなく地を這いあてもなくさ迷い、やがて命絶えます。<o:p></o:p>

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墓場あたたかうしててふてふ<o:p></o:p>

暗い墨絵のような墓場が見通せます。しかし日差しは温かく、草花がそんな墓場に色づけして、ほっとした気分にさせてくれました。蝶ちょまでが懸命に仲間入りです。<o:p></o:p>

 

わかれて遠い人を、佃煮を、煮る<o:p></o:p>

何の変哲もない日々が過ぎて行きました。気怠い気分が横溢しています。そんな時、気分転換が必要です。何か一点に集中して緊張感を持ちたいものです。遠い日々に行き来した人が脳裏に浮んでは消えていきました。<o:p></o:p>

 

鎌をとぐ夕焼けおだやか<o:p></o:p>

農家の庭先、野良仕事を終え腰を下ろした農夫は、明日の仕事の準備を怠りません。砥石に鎌をあてた頑丈な腕が、夕焼けを真っ向に受けて黒々と光ります。きっと明日も野良作業は、はかがいきそうです。<o:p></o:p>

 

あたたかい白い飯が在る<o:p></o:p>

幸福感一杯に溢れています。人間何が不幸かといえば食事に事欠く日常です。白い飯が炊きあがりました。言うことはありません。おかずも要りませんよ。飯だけで十分、美味しいです。<o:p></o:p>


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4 コメント

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Unknown (花てぼ)
2009-09-20 16:09:09
昔、母が言った言葉をずっと覚えています。
「夏の夕焼け川越すな、秋の夕焼け鎌研いで待っておけ」。 あれ、正しいですかね。
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Unknown (うたのすけ)
2009-09-20 18:14:47
花てぼさんへ。
今晩は。
その言い伝え、残念ながら初めて聞きました。
いかなる意味を蔵しているのか、知りたいです。
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Unknown (花てぼ)
2009-09-20 21:50:34
夏の夕焼けは天候が急変する前兆なので川を越す(雨で増水したりする)など危険なことはするな。
秋の夕焼けは、明日はお天気になるから、鎌を研いで農作業(稲刈りなど)の準備をしておけ、という意味です。
うたのすけさんがご存じないというので急に自信がなくなって、インタ-ネットで確認しました。

母がこれを口にした状況をよく覚えています。やはり稲刈りの時期でした。うちではそのころ、親戚のたんぼを借りてほんの少しの米を作っていました。父は勤め人だったので、農作業は母ばかりでした。それを子供が手伝った時のことだったと思います。
でも父もそういう収穫の時期の会社が休みの日には手伝っていたようです。
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Unknown (うたのすけ)
2009-09-21 04:57:43
花てぼさんへ
お早うございます。
よく分かりました。かみさんの実家は農家ですので、一応聞いたのですが分からずじまいでした。
お手数かけました。
山頭火もそう言う意味で詠んだのですね。
半可通で恥ずかしいです。
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