うたのすけの日常

日々の単なる日記等

五七五七七で思い出語り

2016-09-07 16:04:09 | 五七五そして七七

  残暑厳し 想えば同じ あの年も 中一の我 焼け跡を征く

 上野から 銀座浅草 新橋と ただ彷徨す 学び舎忘れ

 復員兵 西郷さんの 周りにて 虚脱した眼で 何を見るのか

 米兵と 腕を組む女 ガムを噛み 傷病兵に 喜捨の紙幣

 もの悲し 軍歌奏でて 物乞いす 敗残の兵に 両足が無く

 数寄屋橋 学友の一人 アルバイトす ライターの石 黙して交換

 米兵の 煙草求めし 男を追って 地べたに投げ捨て 踏みにじる人

 闇市で ドラム缶の 煮込みに 群がる大人 キャンプの残飯

 米兵と バラック建ての 吉原て゛ 記念写真か 微笑むお女郎

 駅頭で 復員兵の 帽子取り 星のマークを 剥がすMP

 焼け跡で コンドームを ふくらまし 風船遊びに 興じる子たち

 

 



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (志村建世)
2016-09-07 21:18:43
中学一年生の昭和20年後半。「あの時代」が活写されていますね。
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Unknown (みどり)
2016-09-07 21:25:16
 生々しい戦後の始まりでしたね。私は世情が少しでも落ち着くまでという親の下、昭和25年頃まで疎開先で暮らしておりましたが、横浜に戻った頃、傷病兵が片足で小さなアコーディオンを鳴らしながら庭先に来た記憶が鮮明です。
 思い出を語り合った親も兄弟も皆亡くなってしまいました。戦争の惨さを語り継ぐ必要を感じますが、自らは語るべき内容が殆ど有りません。こうしてまとめて下さると繋がる記憶もあります。
 いつまでも平和でありたいものですね。
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Unknown (うたのすけ)
2016-09-08 05:58:54
志村さんへ
お早うございます。
東京へ勇んで帰って来たのですが、明るく言えば「夢淡き東京」でした。
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Unknown (うたのすけ)
2016-09-08 06:03:22
みどりさんへ。
お早うございます。小生もとうとう横浜の姉だけとなってしまいました。
こればかりはと言ったところです。
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Unknown (うたのすけ)
2016-09-08 06:08:29
志村さんへ
お早うございます。
東京へ勇んで帰って来たのですが、明るく言えば「夢淡き東京」でした。
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