そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

9月19日(土)

2009年09月19日 | 昔日記
修士課程の一次試験日。専門試験開始の30分前に召集がかかっている。ジャストに到着、ずっと待機する。

 昼食はお弁当をいただく。その場で会議が開かれた。査読すべき論文も渡される。次の仕事まで研究室で雑用をこなす。ちょっと研究室受付に降りて行くと、K教授に玄米をいただいた。

 昨年に比べ、受験者がずいぶん多くなったそうだ。不況の影響かもしれない。合間に教室会議も行われたが、私の交換研究員派遣にともなう代講措置について了解を求め、またK助手とNさんの学位請求論文提出についても検討していただいた。首尾よくいった。ああ、よかった。

 入試のことは、もちろんここに書くわけにはいかない。

 ワインをもとめた後、スーパーで買い物をしていたら、パートナーから電話がかかってきた。杜の都大学出身者の研究発表会に参加して、帰ってきたところだという。最寄駅前で落ち合って、一緒に帰宅。娘は連休中、不動産関係のバイトである。ご指名がかかるらしい。私たちより遅く帰ってきた。夕食の時に時給を尋ねたら、休日手当がついて1,300円とか。それはずいぶんよいバイトだな。少しは家計に入れなされ。布哇土産にもらった、チョコレート染めのクリバンキャットのTシャツを着てみた。ちょっとチョコレートの匂いがする。

9月18日(金)その2

2009年09月18日 | 昔日記
 床屋に行った。明日から実質的に秋学期の開始である。連休中もたびたび校務で大学へ行かなければならない。そこで頭を刈っておくことにする。

 床屋のご主人は手術をされてリハビリ中とのこと。ご本復を祈ります。かなり黄色くなった二十世紀梨を、1個だけど持って行った。お見舞いですわ。若旦那と政治談議をしながら1時間。さっぱりしたあ。二十世紀梨は、仕事場の隣の蕎麦屋にもお届けしておいた。「志ま平」の大将が修業されたお店である。

 秋学期の「研究会」という科目の受講申し込みが3件も来た。まずまずの集客状況。うち1年生が2名で、2名とも私の所属でないほうの学部の学生さんだった。そうそう、Uちゃんの発表資料に誤植があることに気付きメールをした。もう大会事務局に送ったろうが、連絡して差し替え稿を速達で送れば、間に合うだろう。『鳥帚』が『鳥箒』になっていた。松野陽一先生、ごめんなさい。ほどなく返事がくる。今日は反応が早い。

 そのほか、編集事務局をつとめる雑誌関係の件やら、研究指導の院生宛やら、さらには交換研究員に関する件で事務所担当者宛にメールを出しまくる。ああ忙しい。うううう、K助手は履歴書と業績表を送ってこないぞ。何をモタモタしているんだろう? 今晩中に送ってくれないと、知らんからな。

9月18日(金)

2009年09月18日 | 昔日記
 昨夜は焼き味噌を作ってみたところ、大好評だった。石野の白粒味噌に、刻み葱と鰹節をどばっと混ぜ込み、炒った白胡麻、砕いた胡桃、それから揚げた蕎麦米はかなり加えて、アクセントに柚子胡椒もちょいと入れてみた。これをよく練ってから、アルミホイルの上に木の葉形に盛り、包丁で襷に目を入れてから、魚焼き器の極弱火で10分ほど焼き、焦げ目がついたくらいで取り出す。お蕎麦屋さんでは、木杓子に塗り付けて、直火で炙って供されるが、まま中の中まで熱が通っていなかったりするし、夕食のおかずには量が足りないので、家庭ではアルミホイルを使うのが賢明だと思う。いくらでも御飯がいただけます。お試しあれ。

 娘が布哇から帰ってきて、土産にTシャツをくれたが、チョコレートで染めたものなのだそうだ。いい色をしているが、もう半袖Tシャツの時節ではないわなあ。

 苺白書大学のH先生から、突如メールが来た。これこれの用語の初出を知りたいとのご下問である。昨日、苺白書大学のTシャツ着て街を歩いていたせいか? 院生から質問されたとか。そういうのは差し当たり、「日国オンライン」の用例をご覧下さいましとお返事する。H先生、もちろん「日国オンライン」はお使いのよしだが、こういう利用法はあまり意識していらっしゃらなかったらしい。

 秋学期は担当演習でも、「日国オンライン」をじゃかじゃか使って、明治時代のテクストを読む予定。そろそろ新学期のモードに切り替えなければ。科目登録に関し主任からメールが来たりする。学部再編にともなう旧学部学生からの要望について、意見を求められたが、原則をなしくずしにしてはいかんと返事した。夜の旧学部の、現在のカリキュラムを整備したのは、私がその教務主任を務めていた時のことである。科目履修の理念については、誰よりもよく弁えているつもり。学生はやたら情緒的に考えるが、ちゃんと説明すれば分かるはずだ。ただ、事務所も主任も、あるいは現教務主任殿も、正直面倒くさいんだろうね。何でもありにしたほうが、恰好いいし楽だからな。

 やれやれ、教組の執行委員会の開催通知が来たぞなもし。はいはい、出席いたしますです。で、春闘はどうなるんだろう? 某学部の某教授からは、難しそうな意見書なんぞも回ってきたしなあ。教組の執行委員任期もあと1ヵ月強ほどだ。早く任期が終わらんかな。

9月17日(木)

2009年09月17日 | 昔日記
 昨日の帰途は、実にショックなことがあった。

 地下鉄を乗り換えたら、若い男性に座席を譲られたのだ。次で降りますからと、さっと譲ってくれた。確かに優先席ではあったのだが…

 譲られたのは、生まれて初めてである。ああ、私もついに老人となったのだなあ、と感慨深い。

 パートナーに話したら、酔っ払っていたからでしょと言われた。確かに…

 久しぶりに一緒に買い物に行く。昨日はUちゃんに邪魔されたからな。車で近くのデパートへ。地下駐車場は空いていた。まずコーヒーを200g。苺白書大学のTシャツを着ていたため、売り場のおね~さんに「コロンビア」を勧められた。その口車に乗った。それから、食用油が切れたので、アボガドオイルを買い、ついでにオリーブオイルも、「kiyoe」があったのでもとめた。珍しいオーストリアワインも購入した。

 昨日は組閣、今日はのりピーが保釈されたせいで、また「チャングム」の再放送が潰されたと、パートナーは怒っている。いったい何度同じものを観たら、気が済むのだろうか? いま、不機嫌そうに、『仙源抄』の論文を目の前で書いておいでになる。怖いよ~。

 札幌と新潟での学会の宿を、ようやく予約した。

9月16日(水)

2009年09月16日 | 昔日記
 Uちゃんからは連絡がない。こちらからの返信メールが遅くなったので、私が悪いんだけど、学会発表資料を確定する最終チェックを、一両日中にやって欲しいというのである。今日は大学へ行くので、ついでに出来るといいのだが…。今週末までに会場校事務局へ、資料の版下を送らなければならないはず。

 カリキュラムの会議が10:30招集なので、30分前に着いて、まず貸与PCの交換を行う。箱まで揃えて古いのをお返しし、新しいPCを受領した。それから、畏友教務主任殿へは、少しだけれど、田舎から届いた果物を差し入れた。島根産二十世紀梨の超大玉、まだ青々としている。甘みも適当でみずみずしいので、お楽しみください。

 カリキュラムの委員会も、今回が任期最後の会議である。万々歳。教務主任経験者がずらりと居並ぶので、チェックの厳しい委員会であったが、Y委員長は本当に有能であらせられたと思う。次期、私は教授会で別の基幹委員に選ばれているが、来年4月からの米国行きで御破算になるはず。しめしめ。

 委員会は予定より少し早く終わったが、Uちゃんからは連絡がこない。仕方がないので、神田の出版社へ行く。重要なひと仕事がちゃっちゃっちゃっと終わり、編集担当のSさんに珈琲をふるまっていただいた後、御茶ノ水駅前からパートナーに電話したら、これから池袋へ行くところだという。Tさんの出産祝いを、デパートから送るのだと。そこで丸ノ内線に乗り池袋へ。Sデパートのワイン売り場で落ち合って、一緒に赤ちゃん用品売り場に上がった。

 お祝いの品を程なく選び、配送を依頼。そうしたらUちゃんから電話がかかってきた。はいはい、研究室に戻りますよ、15:00には着くからねと返事する。キョトキョトしていたら、売り場のおね~さんから、お降(くだ)りになるのですか?と尋ねられた。下らない話でしてね…と言ったら、笑われた。地階でパートナーとお別れする。

 K助手にも加わってもらい、Uちゃんの発表資料のチェックを綿密に行った。2時間ほどかかって、資料はほぼ完璧に完成。後は何回でもリハーサルするよう指示する。N先生や、T先生の授業でもやらせてもらいなさい。そうそう、K助手には、履歴書と業績表を早くくれるよう催促した。今作ってますとの返事。学位請求論文の提出について、教室会議の了解をとらなければならない。Nさんはさっさと送ってきてくれたんだぞ。金曜まででいいけどね。

 K助手とUちゃんを誘ってビールを飲みに「AMA」へ行く。Uちゃんはさらに、出版社の人におごってもらうんだとか。忙しいヤツだな。フロアのお姉様にうかがうと、秋吉久美子サンは最近お出でにならないらしい。ビール2杯とワイン2杯飲んだら、結構酔っぱらった。

9月15日(火)その3

2009年09月15日 | 昔日記
 パートナーは浅草から「チュララ」を買ってきてくれなかった。かわりに「ふじ屋」の手拭いをくれたが、何でも手拭いを土産にすればいいというものではない。

 夕食に刺身を用意したら、姑も刺身を買ってきたものだから、刺身だらけになった。マグロとサンマと、鰹とサーモン、なんか滅茶苦茶。刺身とぬるい白ワインは、全然合わない。

 K先生が憐れんで、美味しい玄米を恵んで下さるらしい。…そうではなくて、パートナーが乱暴に玄米御飯を炊くものだから、この間はとても食えないことになったのである。白米と適当に混ぜると、実にうまい。ただ、こればかりだと飽きるかも。

 御飯の炊き方には自信がある。まあ、水加減ですかな。それと、炊きあがったら速やかにお櫃に移すのが肝要。炊飯器に入れっ放しにしておくと、すぐに不味くなるし、変な臭いがつく。

 おかずには、出汁巻き卵を甘めに作って、クコの実を巻きこんでみた。黄色地に、赤い点々がかわいい。また、姑が玉葱をたくさん食べたがるので、大きめのを1個きざみ、人参と海老・烏賊少々を炒め合わせて胡麻風味をつけた。といっても、最後に胡麻ドレをぶっかけて炒めるだけなのだが…。味付けにドレッシングを使うと、面倒がない。

9月15日(火)その2

2009年09月15日 | 昔日記
 ベリーリキュールの話。ヴァンター空港の免税ショップで買ってきた「Lignell & Piispanen」という会社の製品だが、日本には入ってきていないのかもしれない。ネットで見つけられたのは、同社の「マルドワイン」のみ。

 調べたら、ここに出ている、「Mesimarja-likööri (Tax-Free)」というやつだった!ううむ、 「Arctic bramble」(チシマイチゴ)というベリーのリキュールであったか。我が北方領土にも生えておるのだろうか? フィンランド語は難しい。キイトス。

9月15日(火)

2009年09月15日 | 昔日記
 昨夜、パートナーは遅いお帰りであった。娘は海外旅行に出かけちゃったので、夕食は姑と2人。もちろん私が作った。白米に玄米を少し混ぜて炊いてみる。微妙な歯ごたえが悪くない。おかずは、豚ヒレ肉をピーマンと煮込んで鰹節をかけたもの、玉葱のペーストにしめじや鶏肉少々を混ぜて軽くカレー風味にしたものと、あとは大根おろしに縮緬ジャコを和えて誤魔化した。2人分を作るのはなかなか難しい。かなり余ってしまった。

 目が覚めたら、パートナーはお帰りになっていた。携帯を研究室に忘れてきたんだと。プリプリ怒っている。夏休み中に2度も学科主任代理を引き受けたのに、Y学科主任からは全く挨拶がないという。その間の主任手当寄こせ~!などと、不穏なことを叫んでいる。あな恐ろし。Y先生も、お菓子の一つも渡せばよいのに。ちょっとした気遣いが大切ですなあ。

 今日は浅草で学生を引率して調査なのだそうだ。何の調査ならむ? 常盤堂で雷門おこしのチュララ買ってきて欲しい。

  Wさんから、「雪の深山に鳴く鳥」についてご下問を受けたので、『六家集抜書抄』の注などをお教えしたところ、お礼のメールが来た。「寒苦鳥」を詠んでいるわけだが、その典拠たる仏典はよく分からないらしい。寒風酷暑ものかはと~♪ 関係ないか。

9月14日(月)

2009年09月14日 | 昔日記
 昔、フィンランドで買ってきた石鹸を、風呂場の前の、下着を収納している抽斗の中に放り込んでいる。茶色い大きな塊で、燻製、タールというか、焚火の跡のような匂いがする。その匂いを、下着にうつして楽しんで?おりまする。

 ヘルシンキのデパートの、サウナ用品売り場で買った。最初に買ってきた時には、石鹸として使ってしまったが、どうしても忘れ難くて、再びヘルシンキを訪れた機会にもとめたものを、そのままにしてある。

 特殊な匂いだ。パインタール、つまり松脂の匂いなんじゃないかと思う。私はこの匂いがとても好き。日本で手に入るのだろうか? ご存じの方は教えてください。

 それから、フィンランドで買ってきたお気に入りに、ベリーのリキュールがある。次々と空けて、最後の1本となっているのだが、これがなかなか開けられない。そのうちエストニアでヨーロッパの日本学会が開かれるそうだから、その時にまた出かけて行って、ヘルシンキで仕入れてくることにしようかな。

9月13日(日)

2009年09月13日 | 昔日記
 夜の23:00過ぎに電話をかけてこないで欲しい。極端な朝型人間なので、その頃にはたいてい意識が混濁している。昨夜も2本かかってきた。記憶は4分の1くらいしかない。そのうちの一つは推薦状を書いて欲しいという依頼だった。前に書いたものがあったはずだが、どうしてもデータが見つからない。仕方ないので一から作り直して、署名・捺印、厳封してお送りする。

 大学で研究会である。今日は参加者が少なかった。秋の学会の大会で発表するメンバーが3名、下発表を行った。Kさんの発表は完成度が高く、興味深い内容だった。ちょうど話し終わったところで、井上宗雄先生がお見えになる。板橋でご講演をなさった後、お越しになったという。Kさんのは、井上先生が切り開かれた領域に関する発表だったので残念。しかし、細かなところで先生のご意見をお聞きすることができた。新潟での学会が楽しみである。輪読のほうも予定をこなし、18:00に終了。神楽坂にも立ち寄らず直帰する。

 健康のため、美容のためと称して、突然妙なものを食わされる。玄米御飯にするならば、もう少し考えて欲しい。戦時中ならいざしらず、こんな不味いモノを食わされた日には、生けるしるしもありませぬ。玄米粥にしたらマシかもしれない。湯漬けにしたら、結構いけたからね。というわけで、夕食で不機嫌になる。人間ができていない証拠ならむ。

 「スチームケース」を買ったというお話をほうぼうからうかがった。今日の研究会でも、Wさんがそうおっしゃっていた。私は決してルクエの回し者ではないが、このようなスグレモノは、Hさんから頂いたスタバの1人用ステンレスドリッパー以来である。もちろん「スチームケース」のほうがずっと汎用性が高い。

 そのまま野菜を入れて、電子レンジに3分かけると、結構な蒸し野菜が出来上がる。同様に調理ができる鍋類も売られているが、かさばらぬことでは、「スチームケース」の比ではあるまい。台所が狭いので、調理器具は必要最小限、場所をとらぬのが第一。また、これを使うとラップも一切不用となるので、エコである。冷凍食品の解凍もうまく行く。騙されたと思って使ってごらんなさい。

9月12日(土)

2009年09月12日 | 昔日記
 昨夜は岡山でN君からお土産にいただいた日本酒を飲んだ。といっても、2合ほど入るかと思われる民芸風ガラス容器にビー玉が3個入っており、カラカラと音がするという、どちらかといえば容器が主で、お酒はおまけみたいなものである。いつも携帯している昭和20年代の量産品の盃を使った。最近、湯呑みにも、同じく「ギャラリー坂」でもとめたフランスのヨーグルト容器を使うことが多い。こちらは見立てですな。でも、大きさといい形といい、実に使いやすい。

 思うところあって、昨今流行り?の「マイ箸」というのか、これから割り箸は使わぬようにしようと決意し、竹製のお箸を持ち歩いている。京都の「ばんてら」で買ってきた五角の竹箸を、麻の箸袋に入れているのだが、軽くて丈夫で、何とも言えず使いやすいのである。「ばんてら」にはうどん用の竹箸も売っていて、これもとてもよさそうだった。今度京都へ行く機会があったら、買いに行こう。どうせ寺町通りのあのあたりには、必ず行くことになるのだから…

 W文学会の研究発表者は、続いて申し込みの打診があった。その気になれば、私もまだまだ影響力があるのかな? そういえば、昨日学会出張の申請用紙を貰ってはきたが、今秋、あちこち地方学会に行くのは、何だか億劫な気がしてきた。金曜は18:00まで、月曜も9:00から演習科目を持っているので、月曜のエキスカーションにはどうせ参加できないし、土曜の朝いちで発って、お昼の委員会に間に合うよう到着し、夜は懇親会に出て1泊、翌日は総会が終わり次第帰京というのでは、もう疲れに行くようなものである。でも、研究指導の院生ほかが発表するので、行かぬわけにもいかんか。N氏から気の重いことも頼まれているし… パートナーは松江で学会なので、それに一緒に行きたいくらいだ。

9月11日(金)その2

2009年09月11日 | 昔日記
 パスポートの更新申請はパートナーに頼んで、大学へ行く。昼食にその辺のお店に入ったら、ちょうどC教授がいらっしゃった。お隣に座り、来年度は交換研究員に採用されたので、私の担当科目に代講を立てたい旨をお話ししておく。

 それから切手を買い、印刷室でいろいろコピーして、事務所へ書類を提出、ついでに学会出張の申請用紙も貰ってきた。図書館の選書も処理する。仕事が結構溜まっていた。貸与PCの交換は16日以降になったとのこと。

 J准教授にもお会いしたが、苺白書大学からやって来る予定のR君について、打ち合わせができてよかった。ロビーでは演劇のU先生ともお話する。本年度でご退職だが、これまでの劇評をまとめたご本を出版されるよし。荷物を置きに研究室に上がると、K助手が仕事をしていた。学会発表の資料は既に提出したそうだ。

 もう用もないので、帰途につく。研究棟を出たところで、O副学部長とばったり。「おかえり」と声をかけられたので、集中講義に行ったことを何でご存じなのだろう?といぶかしみながら、「岡山からですわ」と返事をしたら、変な顔をされた。「もうお帰りになるのか?」という意味だったらしい。生協でメモリを買い、本も2~3冊注文しておいた。

 家に着くと、試験の答案が届いていた。集中講義先で、介護実習のため試験が受けられないという学生のため、別途試験問題を渡して、郵送するよう指示しておいたのである。いろいろ都合が錯綜してくるね。

 W文学会例会の発表者が決まらない件で、メールが飛び交っている。委員長が悲鳴をあげるので、関西方面そのほか、片っ端からメールしてみたところ、1件だけ前向きな返事が来た。そうしたら1人は確保できたと委員長からのメール。やれやれ。何とか目途がつきそうだ。

岡山で閲覧した版本の情報も、メーリングリストに流しておく。いろいろやらなければならんことが多い。何か忘れているかも知れない。2つ3つ、頼まれ原稿があったような… 今は雑誌入稿の仕事に掛かりきりだが、詰めがしゃっきりできませぬ。

 今しがたは、パートナーが仕事場にお見えあそばした。源氏の古注の論文を書いておいでになる。「おとこ」の論の後は、光源氏らしい。河内本を持っていかれてしまいましたわ。

9月11日(金)

2009年09月11日 | 昔日記
 大学に行かなければならない用があるが、面倒である。昨日は結局、ぐずぐずしているうちに夕方になってしまった。岡山の疲れか。ついつい昼寝してしまった。そして、パスポートの更新とビザ申請用の写真を、最寄り駅まで撮りに行っただけ。スグレモノの証明写真撮影機が設置されているのだ。しかし、私の顔にはカンパンがはっきり出ているなあ。「乾パン」ではありませんぞ。「甲板」ならばミズーリ号か。いえいえ、「肝斑」というそうだ。不健康の証しならむ。

 交換研究員の採用通知を、事務所に提出して、今月の教授会で承認してもらわなければならないというのだが、仕方ないから今日行くかな。ついでに鰻重食いたいが、もう金がない。

 来年度は交換研究員として、シアトルに行かせてもらいますけんね。K助手を連れていけたらいいんだけど… なにしろ彼は、イチローそっくりだからね(プロ野球好きのK教授は、「イチロー助手」とのたまふ)。イチローといえば、奥さんは松江出身の人である。福島造船のお嬢さんだ(松江駅の北口に出ると、本社屋が見えまする)。

 集中講義の折、しかるべき理由があって試験が受けられないと欠席届を出してきた学生さんのために、問題をメールで送信した。日曜くらいまでに答案を送ること、そして答案は60分で作り、ノートやテキストは見てはいけないと指示しておいたが、案外不正などしないものである。答案を見れば、そのあたりは一目瞭然だからね。

9月10日(木) その2

2009年09月10日 | 昔日記
 「子ども手当」は存外不評らしい。TVを観ていたら、子どもの無い若いご夫婦が、一方的に負担増になる、不公平だとぶ~ぶ~不満をたれていた。「配偶者控除」や「扶養控除」は廃止になるわけだし。ウチなんぞは、「配偶者控除」だの「手当」だのは、ついぞもらったことが無いので、ピンときませんがね。

 でも、これくらいの反応が出ないことには、この政策はうまく行かんだろう。要するに、子どもをたくさん持ったほうが得、むしろ儲かるとでもなれば、子どもを作る家庭が増えるかもしれん。本当に少子化が深刻だというなら、この手は悪くない。子どものいない人が、うらやましがって、不公平を叫ぶくらいでないとダメなのだよ、きっと。この点、民主党政権はうまくやるかもしれない。

 しかし、またぞろ、どうせ導入するなら所得制限かけろと主張する向きが出てきた。

 馬鹿だね、こういうのは。単純にばらまけばいいじゃないかと思う。そんなことをしたら第一、手数が大変で、時間がかかるし、ボーダーラインのところで、どうせ悲喜劇が起こるに決まっている。金持ちだろうが貧乏人だろうが、子どもをいっぱい作ったやつは偉いという、単純な話にするにしくはない。もともと金持ちは、たくさん所得税を払っているだろうから、それはそれとして、子どもについては平等に、一律還付みたいに考えればよいのである。目先の損得で物事を考えてはいけませんやな。


クイズの答えは、「門」でした。

9月10日(木)

2009年09月10日 | 昔日記
 集中講義でウケたのは、今年も結局、「日×10に1画ずつ加えて別の漢字を作る」というクイズと、「1枚の紙で天国と地獄を表現する」という問題だった。

 日 日 日 日 日 日 日 日 日 日 

と横に10個「日」の字を書いておいて、左から右へ(別に逆でもいいが)順に1画ずつ加え、別の漢字を作っていく(ただしそれは、「常用漢字表」に載っているものに限ることにする)。例えば、「田 由 甲 申 …」とやるわけ。正解した人には「優」を付けてあげると宣言すると、受講生は眼の色を変えること請け合いだ。

 このクイズ、冬場、勤務先キャンパスの正門前に出店する焼き芋屋が、正解したら焼き芋1個進呈すると言ってやっていたもの。近くの蕎麦屋でクラスコンパをしていたら、学生がこのクイズを持ち込んで来たので、即座に答えを書いて持たせたところ、程なく焼き芋を持って帰ってきて、国文学者の面目を大いに施した?という問題なのだ。「… 目 白 旧 旦 …」、さあ、あと2個。答えは何でしょうか?

 日 日

 もう一つの「天国と地獄」は、キリスト教系の大学で教えると、本当に喜ばれる。だからN女子大でも、眠気覚ましの定番に使うのである。ただし前振りで、「アメリカでの話」と伏線を張っておくのがミソ。答えは英語だからね。