夕方、研究室で結構重要な用務を果たしたが、教育者としての自身の至らなさに、正直、深く深く落ち込むような仕儀とあいなった。昨秋、I 先輩がたいそう立腹なさっていたことなど、きちんと申し渡すべきだったのだが、またぞろ、あらぬ方向へ暴走されても困るので、我慢をした。我慢をすることが、よいことなのか、さっぱり分からない。
縁無き衆生は、度しがたい。感謝する心を持たぬ者なんぞ、人間ではない。歯車の合わないことは、人生、いくらでもある。おいらだって、何度泣きたい思いになったことか。
飯でも食おうかと、提案しようと思ったが、そんな風情、微塵も無かった。さよならだけが、人生か?
我ながら虫の居所、機嫌が悪く、「十六公厘」へ行った。店は混んでいて、カウンターが2離れて席空いていたので、奥の方に回り込ませてもらう。ハイボールを立て続けに4~5杯あおって、腸詰はいつものように2人前を大人注文する。すると、左隣の女性客お2人連れに供されたの(1人前)を、自分のと間違えて手を伸ばしてしまい、汗顔一斗だった。私はニンニクスライスではなく、生姜を添えてもらうので、よく見れば分かるはずだったのに・・・
それをきっかけに、左右のお客とたわいの無い会話を交わす。右隣のお兄さんは、これから香港へ赴任されるそうだ。左隣の女性は、ご主人がソウル勤務で、近々彼の地へ行かれるよし。私はピョンヤンに行きましたがね・・・と、らちも無い話をした。
ハイボール飲み過ぎて、払いがいつもの倍になったから、マスターはにこにこしている。また、ご機嫌の悪い時に、ぜひ来てくださいと言われる。
土日は岐阜へ講演旅行。火曜の社会人向け講座の教材の準備、水曜の講座のハンドアウト、木曜の大学院の講義準備・・・ああ、来週をしのげば、ひと息つけるかもしれない。
やりたい研究は、全然、手に付かない。荊妻は、科研費の計算がうんぬんかんぬんとのたまっているが、凡慮の及ぶところに非ず。紅旗征戎も、吾が事に非ずだ。
我孫子の事件の犯人が逮捕されたそうだが、なんともはや・・・。まったくもって、人は化け物、世に無いものは無い(西鶴諸国ばなし)のだな。(嘆