先月、大阪の中之島図書館のグッズ売り場で見つけ、同僚へお土産に差し上げたペンギンのマトリョーシカは、たいそう気に入っていただけたらしい。ロシア文学がご専門で、ペンギン好きであらせられるので、お土産にせずんば非ずと思い立った次第。そのことを、昨日、助手仲間だったN教授(ロシア文学)に申し上げたところ、こういうヤワなマトリョーシカを、日本向けに作るようになって…と、お嘆きになった。ソ連時代は、スターリンのマトリョーシカとか作られていたらしい。しかし、往時の助手仲間は、すぐ腹蔵無き会話が成立するので、愉快である。私が一番年少の助手で、任期中ずっと、助手飲み会の幹事をやらされた。ぼつぼつ退職して行く助手仲間も増えているが、しかし、当時は専任になった助手が、なんと多かったことか! それは強固な人脈にもなったが、昨今それは完全に崩壊した。だいいち、ウチの大学の出身者は、もう、おいそれとはウチの大学の専任には採用されなくなったからである。
荊妻と、大学入試制度にしても何にしても、結局、昔のようなアバウトかつ、なあなあのほうが、日本の実情に合っているんじゃないか?という話になった。文部科学省の領導する方向は、どうみても、幸せに至るとは思い難い(お蔭で要らん会議に引っ張りだされる)。そういう「不快感」をもつのも、私が利権擁護の守旧派になったせいかもしれない。