卒論演習は個別指導にしたが、もう2週間ほどで提出だから、書き上げた部分をチェックして欲しいという依頼が1件。プリントアウトしたのを持ってきて見せてくれた。まあ、いいでしょうと、あまり細かな注文はつけなかった。土曜は来年度提出者への仮指導である。
博士の研究指導は、1月に学会発表する修士課程の院生に下発表してもらう。博士課程の先輩方、存外優しかったな。基本、いける内容だから、自信を持ってやってくだされ。
修士演習は次回へ積み残しが生じた。発表者の中国人留学生が本説に気付かなかったので、ほら、元稹の…と言ったら、ああっ!と中国人留学生3名が揃って嘆声をあげたのは可笑しかった。「不是花中偏愛菊 此花開盡更無花」だから、「花ならぬ匂ひも後は無きものを…」とくるわけなのだよ(六百番歌合を精読しておるのである)。おや、新大系の注に指摘が無い? そりゃめっけもの。(^_^;)
学生研究会は、発表者の折り合いがつかず、兼題「落葉」の歌会を催行する。愚詠、下掲のごとし。
アオギリの ひろ葉一ひら 地に落ちて かさりと立つる 音のさびしさ。
終了後、「かわうち」で飲むこと常のごとし。用意していただいた「銀盤」一升瓶が新酒で、より芳醇な気がいたしましたわ。先客にコース主任のT教授が大勢さんと賑やかにやっておいでだった。挨拶すると「安部公房のファンクラブみたいな集い」の流れだとかで、山口果林さんもいらしたとは。我々はそこそこに退散する。
ちと飲みたらず、「鷹ばん」の暖簾をくぐれば、他の客無し。「李白」に肴2品ばかりで、さっと仕上げた。新しいバイトのお姐さんはE学部の国文科4年生のよし。国文科の先生方の噂話を肴に、いやはや、愉快でござんしたわ。今宵はトラムで帰宅することにいたしましたとさ。