そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

9月28日(月)

2009年09月28日 | 昔日記
 とうとう授業開始となってしまった。9:00から専門演習。春学期から引き続いての受講者がほとんどだが、新顔も少しばかり。去年レポートを提出せず不可を付けた某君…レポートさえ出したら単位はあげるからねと耳打ちした。

 影印を使って、高度な内容にもっていく予定だが、まず変体仮名の読み方を手ほどきする。配布資料は先日印刷しておいたので、楽ちんだった。何でも仕込みが大切ですな。

 10:30まできっちり授業をして、まあ快調なすべり出しである。一息入れ、11:00に苺白書大学から受け入れた博士候補生R君と面談する。大学院の教務や、コース主任にも同席していただく。2008年3月にNYで行った私の集中講義を受講してくれた学生さんなので、名目上研究指導の受入れ教員になった次第。受講科目と要領について説明。それから、彼をキャンパス図書館と中央図書館に案内した。

 お昼は帰りがけに「たかはし」で済ませる。刺身定食の鮪にした。隣の研究室のT教授が召し上がっていたので、その隣に座った。すると、日本史のAB沢先生が入っ来られたから、今しがた中央図書館で受け取ってきた明月記断簡の写真をご覧に入れ、コピーをメールボックスにお届けする約束をした。共同申請者にお加わりいただいたモノなのだ。本屋で光人社NF文庫の新刊を買い、コンビニでお茶のペットボトルを5本買う。

 さて14:00からは、私が主任となっているWさんの博士学位請求論文公開審査会だ。時間ぴったりに始める。400字詰原稿用紙1200枚を優に超える大論文。一般参加の聴衆は3名だけだったが、1時間半ほどで公開審査を終え、引き続き私の研究室で審査委員会を開く。報告要旨の原案は私が作ったけれど、審査会で出た指摘を加えたり、あれこれ後処理をしているうちに、17:00をちょっと回ってしまった。ああ、今日は報告書等を事務所に提出できないなと思ったが、ダメ元で持って行ったら受け取ってもらえた! 助かりました。

 夕食は「AMA」へ行く。春学期と全く同じパターンだな。緑色のカレーとナンを食った。そして、夜学の講義が19:50から。もはや登録者は僅少で、出て来るのは予測通りその半分ほどだった。それが非常に大きな教室をあてがわれていたものだから、来週からは小さな教室に変えてもらえるよう事務所にお願いする。今日は仕方がない。大教室で、小人数を相手に、大声で講義をするのはしんどい。マイクも使えないし。夏用のチロリアンジャケットを着ていたが、汗びっしょりとなる。

【本日の一首】宿屋飯盛
歌詠みは下手こそよけれ天地の動き出してはたまるものかは