TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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地元群馬の「クルマ王国」映した文化から考えること

2012-12-02 20:16:35 | 地域産業

  朝日新聞HPの群馬版記事に、以下のような内容が書かれていました。いかにも「クルマ王国」群馬の内容です。

 4年前に高崎市西島町にできた築地銀だこのドライブスルー1号店。運営する「ホットランド」は、桐生市で創業した群馬発祥の企業だ。地の利にも期待し、交通量が多い立地を選んでオープンさせた。神奈川県の2店、千葉県の1店も開いた同社は「高崎の経験でドライブスルー需要はあると判断した。今後も増える」。

 群馬県は運転免許の取得率(2011年6月)が69・4%(全国平均63・5%)と全国1位。世帯あたりの自動車保有台数(10年3月)も2・25台(同1・47台)と上位。その「クルマ王国」ならではの発想が、ファストフードやコーヒーにとどまらず、何でもドライブスルーにする文化として現れた。

 高崎市に2店舗あるカネコ質店も、ドライブスルーで取引できる。品物と引き換えに資金を借りる顧客が、周囲の目を意識せず立ち寄れる利点が大きい。 驚いたのは、患者の受け付けをドライブスルー式にする診療所もあることだ。感染症を気にして待合室に長くいることを嫌う患者に好評だという。

 前橋市、高崎市に7店を展開するコングは、ドライブスルーが売りのクリーニング店だ。 1990年、前橋に1号店を開き、徒歩や自転車の主婦らが客層の従来の営業形態との差別化を図った。車社会の群馬だからこそ、出勤や帰宅の際に気軽に寄れる便利さが受け、男性客の取り込みにも成功した。チャイルドシートの洗濯も請け負うところが、さらに群馬的だ。

 ただ、時の流れで栄枯盛衰があるのは世の常。太田市にあった「ドライブスルー公衆電話」は2年前に撤去された。もちろん、携帯電話の普及が理由だ。

 確かに、群馬県では自動車は生活の必需品となっています。夜遅くなると道路を走っている「代行車」というものも群馬発祥だというようなことを聞いたこともあります。しかし、高齢化社会になって運転に不安になる人確実に増えているのではないでしょうか。

 毎月1日に新聞に入ってくる「ぐんま広報」の2012年12月号は、「ぐんま、まちづくりビジョン」特集です。このビジョンの視点は、人口減少や高齢化が急激に進むなかで、「まちづくり」を取り巻く環境は大きく変化しているというものです。つまり、人口減少や高齢化に対応した「まちづくり」が求められるということです。

 では、どのような「まちづくり」かと言えば、徒歩や公共交通で移動しやすく、また買い物や通院などの日常生活に必要な支援が受けやすくなるよう、人口の拡散を抑制し、「まちのまとまり(集積)を意識した「まちづくり」と記載されています。

 その具体化は、県の土地利用のあり方などを定める「都市計画マスタープラン」に反映させていくようです。

 思うに、私たちが自動車を利用するのは、「コスト」が大きく関わっているのではないでしょうか。移動手段としての公共交通機関は、自動車と比べた場合、経費も時間コストも割高です。財源増も期待できない今後、どのような「まちづくり」が現実的で、実現できるのでようか?理想論でないビジョンが求められると私は思います。