すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

感傷的散策

2021-04-15 17:49:00 | 自然・季節

ちかごろどうも
ぼくの記憶はかなりあいまいになっているようで
君とこの丘を歩いたのを
こんなにありありと思い出すのに
そんなはずはないよな とも思うのは
記憶違いだろうか?

それともあれは
いつか知らぬ前の世のこと
だったろうか?

あの時はたしか春まだ浅く
タンポポが咲き始めだったが
今はもう半分以上が綿毛になって
ヒメオドリコソウに押されている
実れなかったサクランボの赤ちゃんが
ベンチに無数に散っている
生垣にカラタチが美しい

あのとき君は大病のあとで
ぼくたちはゆっくりゆっくり
君の体調を気遣いながら
歩いたつもりだったが
君はじつはこんな感じだったのだな

今日はぼくが病み上がりで
息切れやめまいと相談しながら
ゆっくりゆっくり歩く

今はかたわらにいない君に
話しかけながら

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