見えがくれに歩きながら
ときには肩をよせあい
迷路をさまよったあげくに
夜明けとも日暮ともつかぬ薄明の中で
ぼくらは崖に立っている
(中略)
雲切れの空にのぞく
まがまがしい双つ星は
離れまいとして
必死に輝きをましている
いとしきひとよ
あそこまでは跳べる
ぼくらの翼で
試してみようではないか
私の詞華集㊴鮎川信夫「跳躍へのレッスン」
立 春 大 吉
(ここ数年、年賀状を書かずにこの時期にご挨拶をさせていただいています。)
近ごろ心が晴れず、鬱々と過ごすことが多くなっています。人類の迎える破局と終末のことを考えてしまいます。滅びてしまうのは仕方ないとしても滅びる前の酷い苦しみに落ちたくはないし、特に近未来の人たちに、苦しんでもらいたくはない。どうしたらよいのだろう?‥「そんなことは考えないことにして明るく過ごしましょう」という訳にはいかないし‥希望はないのだろうか? 柄谷行人の「世界史の構造」は目からウロコでした。
山歩きで触れる自然がわずかな救いで、そのための体力の維持がもっぱらの課題です。ただしだんだん近場に行くようになっています。ご一緒する機会があったら嬉しいです。
耳が遠くなって、歌は断念しました。コンサートホールの、音が大きく聞こえる舞台後方席に坐るのが楽しみです。幸い、本はまだぼちぼち読めます。
皆様方のこの一年のご健康とご多幸をお祈りいたします。
(年賀状を戴いた方への寒中御見舞いのはがきの文です。)
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