toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

牙のある時間

2011年10月30日 | 読書日記
著者は以前書いた「警察庁から来た男」の佐々木譲。

タイトルから勝手にハードボイルドを想像していたけれど、一応ホラーと言うことになるらしい。
とは言え、解説に書いてあるほど恐怖も感じないし傑作だとも思えない。

3部構成で、第一部は妻の視点で、第二部は夫の視点で出来事が語られ、短い第三部は再び妻の視点でその後が語られる。
ストーリはそれなりに面白くて入り込んでいけるけれど、真実は分からないままで、警察庁から来た男と同じように読んだあとじれったさが残る。
妻と夫の感性の違いで同じ出来事を語っているのに、見ているところや感じ方が違っているところは良く書き分けられていて面白いけれど、普通はそれによって真実が明らかになって行くところが、だた2つの見解が有ってそれを紹介しているだけ・・と言うのが。。。


ハルキ文庫 定価838円

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