シャープの伝説のエンジニア佐々木正の伝記風小説。
この手の作品の常で、事実とフィクションの境は分からないけれど、面白く読めた。
私の中では、井深大、本田宗一郎、池田敏夫と並ぶエンジニアと言うことで、ある程度は知っていたけれど、他の3人に比べて圧倒的に情報量が少なかったので、この本で彼のことを詳しく知ることができて良かった。
佐々木のエンジニアとしての考えは、同じエンジニアのはしくれとして大いに共感できる。
それと、早川徳次もかなりの大人物だったんですね。。
佐々木の生涯を語りながら、その時代の佐々木以外の人物が主人公のプロジェクトの話も色々出てきたりして一貫性が無い。
技術の進歩の物語ではなく佐々木個人の伝記なのだから、あくまでも常に佐々木が主人公であるような構成にして欲しかった。
物語の中で佐々木が強力なコネクションを持っているというのが一つの重要なポイントとなっているけれど、それがどうやってできたのかが全く語られていないのが不満。
そこを丁寧に描いてもらえたらそれだけで物語の大半を占めてしまうボリュームになってしまうと思うけれど、そこが一番のドラマなんじゃないかなぁ・・・。それとも著者がそれに関して取材しきれなかったのか。。。
話が進んでいった後、その途中の重要な出来事を書くという手法が何度も出てくるけれど、非常に理解しにくくて、その度に読み返して確認しないといけない。
話の流れの中で重要な出来事を書いて、「その後、○○年に××となって、・・・・△△となった。」と言うように順序立てて書いて欲しかった。
物語の進め方もちょっとぎこちないところが多々有る。
この流れから、こっちの方向に話が進むの?と言う違和感があちこちである。
そっちに話を持って行くなら、そこでの話はそうじゃないでしょ!!
以上の点が改善されれば申し分のない作品。
後、電子工学的に正確とは言えない表現がいくつか有ったのが気になった。
新潮文庫
この手の作品の常で、事実とフィクションの境は分からないけれど、面白く読めた。
私の中では、井深大、本田宗一郎、池田敏夫と並ぶエンジニアと言うことで、ある程度は知っていたけれど、他の3人に比べて圧倒的に情報量が少なかったので、この本で彼のことを詳しく知ることができて良かった。
佐々木のエンジニアとしての考えは、同じエンジニアのはしくれとして大いに共感できる。
それと、早川徳次もかなりの大人物だったんですね。。
佐々木の生涯を語りながら、その時代の佐々木以外の人物が主人公のプロジェクトの話も色々出てきたりして一貫性が無い。
技術の進歩の物語ではなく佐々木個人の伝記なのだから、あくまでも常に佐々木が主人公であるような構成にして欲しかった。
物語の中で佐々木が強力なコネクションを持っているというのが一つの重要なポイントとなっているけれど、それがどうやってできたのかが全く語られていないのが不満。
そこを丁寧に描いてもらえたらそれだけで物語の大半を占めてしまうボリュームになってしまうと思うけれど、そこが一番のドラマなんじゃないかなぁ・・・。それとも著者がそれに関して取材しきれなかったのか。。。
話が進んでいった後、その途中の重要な出来事を書くという手法が何度も出てくるけれど、非常に理解しにくくて、その度に読み返して確認しないといけない。
話の流れの中で重要な出来事を書いて、「その後、○○年に××となって、・・・・△△となった。」と言うように順序立てて書いて欲しかった。
物語の進め方もちょっとぎこちないところが多々有る。
この流れから、こっちの方向に話が進むの?と言う違和感があちこちである。
そっちに話を持って行くなら、そこでの話はそうじゃないでしょ!!
以上の点が改善されれば申し分のない作品。
後、電子工学的に正確とは言えない表現がいくつか有ったのが気になった。
新潮文庫