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中国が拒否権を行使し、北朝鮮を擁護

2016年08月11日 | Weblog

<北朝鮮が3日に発射した弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾したのを受け、国連の安全保障理事会で米国と日本がとりまとめた北朝鮮を非難する報道声明案の採択が困難になっている。中国が強く反対しているためで、発表は見送られる公算が大きい。>

このニュースは、中国の北東アジアでの立ち位置が、朝鮮戦争における同盟国の座に戻ったことを意味する。韓国は、日本と敵対し、中国に幻想を抱いた外交路線の破たんを知る結果となった。日本は、安易な妥協を重ねる外交から、中国との間に厳しい関係に立たされる。そもそも、朝鮮戦争の当事国である中露朝と、アメリカ・韓国との「休戦」が「終戦」に転じない限り、日本はその余波をこうむる立ち位置にある。朝鮮戦争の「休戦」時と比べ、日本が国力を増強してきている。ある意味、日本が新たなカードを使うことができる。それは、米・韓・日の完全連携である。中国外交は、この3国の軍事同盟が機能しないように工作してきた。しかし、北朝鮮の暴走により、中国は、北朝鮮と運命を同じくする「非発展コース」へ回帰することになった。世界経済にも、日本経済にもマイナスであるが、中国人民解放軍の進路選択が、国務院の職業外交に対して優位にたつ関係へ復帰したものと考えられる。

今後、中国の軍事優先の体制が崩壊しない限り、世界経済が順調な回復過程に復帰することは困難であることを意味する。日本がアメリカとの関係を再構築するのに失敗すれば、極めて困難となる。世界経済の更なる成長鈍化の要因が強まったことを意味する。


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