長島敏春「逗子日乗」(旧「生命のサンゴ礁」)

2007年温暖化による石垣島のサンゴ礁大白化に遭遇。「生命のサンゴ礁」を開始。2023年に「逗子日乗」とする。

やいま

2008年03月29日 | 石垣島

「やいま」とは沖縄の方言で、八重山諸島のことを言います。八重山諸島は沖縄で最も南に位置します。私にはやいまが生命の原風景を現しているように思えてなりません。生命の誕生そして成長から成熟へ。そして光と影、明と暗。海や海岸、水中生物、サンゴ、山、花、やいまの生命そのものを感じるとき、人は生きる実感が湧くに違いありません。人は生命と自然を慈しむ、共生の心をやいまに感じるでしょう。(昨年5月に作製した「やいま 生命の惑星」より)


水中スナップ「白化するサンゴ礁」

2008年03月22日 | 石垣島

サンゴ礁は海の命の宝庫、海の生き物を育む母と言われています。また、サンゴ礁は二酸化炭素を吸収していることも知られています。その量は面積あたりを比較すると熱帯雨林以上です。石垣島のサンゴ礁は日本のサンゴ礁の約55%を占めます。2007年8月石垣島で、9年ぶりに大規模なサンゴ礁の白化が起こりました。あたり一面、白くなったサンゴたち、死滅し黒くなり崩れて、さらに瓦礫化したサンゴ礁。私は海に入った瞬間、この衝撃的な事実を撮ろうと、瞬時に思いました。
 地球温暖化で、30度以上の海水温度が数日続いたため、サンゴに栄養分を提供している褐虫藻が離れ、サンゴは白くなりました。元々、サンゴは白い骨格に褐虫藻そのものが共生し、美しい色彩を放っています。茶色や緑色が多く、青やピンクなど様々な色をしています。2007年8月以前と以降の(白化の前後)、石垣島で最もサンゴ礁が美しい東海岸と、サンゴ礁が豊かな北部の写真で構成しました。
 石垣島だけでなく、世界中で、太平洋やインド洋、カリブ海でもサンゴ礁の悪化や喪失が起きています。世界のサンゴ礁の30%が消滅し、30%が危機的状況、安定しているのは30%と言われています。本年は「国際サンゴ礁年」でもあります。
 私たちは、地球温暖化による、このサンゴ礁の事実を知ることが必要ではないでしょうか。そして、私たちはこれらの環境問題を身近に感じ地球にやさしいライフスタイルを確立していくことが大切だと思います。