昨年の海水温度の上昇による石垣島のサンゴ礁大規模白化は地球温暖化によるものであり、同様の大規模白化が世界中で起こっている。地球温暖化は二酸化炭素の排出増加が原因と言われている。 地球自然は二酸化炭素を吸収しきれない。
そして、人類の消費は地球自然の限界を30%も超えていると言われている。このままだと、地球はもう蘇らない。地球自然は世界経済とも密接に関係している。 我々は、産業革命から地球の環境革命という時代を迎えているのかも知れない。
「白化サンゴ」はこの地球異変を知らせる警鐘のような気がしてならない。
写真は「2007年 凄まじい白化サンゴと悲しそうなハナゴイ」
大阪での写真展も来週になりました。関係者の方々いろいろとお世話になりありがとうございました。また、会場の様子レポートします。
昨年、書いた「水中スナップ 命を育むサンゴ礁」という一文を紹介します。私の素直な写真に対しての想いです。
「水中写真が撮りたくて、スキューバライセンスを取ったのは、20年前になります。無謀にも、ライセンスを取って、初めてのダイビングで、水中カメラ(ニコノス)を持ち込んで海に入りました。伊豆の海でした。船は揺れるし、海に入るまでが大変でした。海に入っても、中世浮力もとれないのに、カメラを持ちました。結局、エアが少なくなり、すぐ上がりました。写真は、一度シャッターを押しただけで終わりました。
翌年、沖縄の離島に行きました。海はきれいでしたが、写真は上手く撮れませんでした。水中写真の難しさを知らされました。結局この旅行をきっかけに私の水中写真が始まりました。同じ年にモルジブ共和国に行き、その後、パラオ共和国、オーストラリアのグレートバリアリーフにも行きました。沖縄の離島にも何回か行きました。
5年前から、沖縄の石垣島に通うようになりました。石垣島の海は素晴らしい。世界有数のサンゴ礁に魅了されました。初めて、海を撮る楽しさを感じました。
撮影は順調に進みました。海に感動して写真を撮る。美しい海、愛らしい魚たち。しかし、それだけの写真です。何か存在感のない、きれいなだけの写真です。次第に行き詰まりました。納得のいく写真がなかなか、撮れません。その後試行錯誤が続きました。そして、一番大事な、海や魚たち、サンゴたちに、迫る視点を思い出しました。
2007年8月、8度目の石垣島です。海に入った瞬間息を飲みました。あたり一面のサンゴ礁の白化。私は、ありのままをありのままに、撮ろう瞬時に思いました。私たちのサンゴ礁を取り戻さなくてはならない。私は海の中を這いずり回り、魚と同じ視点で海の中を、サンゴ礁の白化をスナップしました。」