タカサゴの群れが前を通り過ぎました。
水面を入れシルエットで撮影しました。
躍動感があり、幻想的な写真です。
季節の変わり目ですが、まだまだ暑い日々が続くようです。
清涼感があるこの一枚の写真を見て下さいね。
数えきれないくらいの種類の魚が湧いています。
私は水平にカメラを構えてシャッターを切りました。
どのように写っているかを想像しました。
ハードコーラルとソフトコーラルの海にたくさんの種類の魚が泳ぎ回る奇跡の海、コモド諸島。
思わず絶句してしまった光景でした。
40メートル以上ある透明度、吸い込まれるようです。
サンゴ礁の谷に光を浴びて魚たちとサンゴが浮かび上がります。
ノーストロボでその瞬間を撮りました。
手付かずの海、原始の海です。
多種多様な魚とサンゴが織りなす驚異のシーンでした。
イソバナは植物のように見えるが、サンゴの仲間。
硬い骨格は持たないがポリプの群体です。
一般的にいわれるソフトコーラルです。
このイソバナは1メートル以上あります。
海の中を彩るソフトコーラルですが、イソバナの赤の美しさは際立っています。
コモドのイソバナは本当に元気です。まるで太陽に向うような躍動感があります。
先週、毎日小学生新聞に一面に、5日連続で「生命のサンゴ礁 ~石垣の海から~」が掲載されました。
これは、現在の石垣島のサンゴをテーマにしたものです。
第1回 サンゴの産卵 幻想的な生命の一瞬
第2回 魚たちのゆりかご サンゴ礁とともに生きる魚たち
第3回 最大の構造物 ソフトコーラルに舞うイソバナの赤の美しさ
第4回 捨てたものがそのまま海に 廃棄物に根付くサンゴの生命力
第五回 サンゴで舗装された道 人とのかかわり古くから
毎日小学生新聞は1936年創刊の日本の子供向け新聞としてはもっとも歴史がある新聞です。
新聞社ならではの新鮮なニュースが掲載され、学校教育にも広く活用されています。
コモドの海は大変カラフルです。ここは様々なソフトコーラルが見られる南のエリアです。
中央に見えるつくしのようなホヤの仲間はコモドの固有種で、大変珍しい脊索動物です。
コモド諸島はオーストラリア沖で湧いた深層水が流れ込む南のインド洋と西太平洋から温暖な海水が流れるフローレス海が挟まれた海峡にあります。このエリアは世界でも類を見ない生物多様性に満ちています。一方、インドネシアは世界で最も多くの海洋生物がいる海としても知られています。その意味からも、コモド諸島の海はインドネシアの代表的な海であると言えるでしょう。
今回のコモドクルーズで同船したお客様たちが言っていた事があります。
サンゴを改めて見ると面白い、あるいは美しい。今これ等の言葉を思い出します。
私の写真はサンゴがいつも主役で魚は脇役。
言い方を変えればサンゴという生き物のテーマがあってその中に魚などがいます。
そうすると、従来見えなかったものや光景が見えてきます。
海の環境とか、海の美しさ、海の生き物の表情など、たくさん見えてきます。
珍しい魚や、珍しい生き物はダイバーにとって大変興味のあるものです。
しかし、一般の方の興味は少し違うようです。率直に海の素晴らしさを求めているのではないでしょうか。
私はこれからもサンゴとサンゴ礁を撮り続けていきたいと思います。
写真はサンゴをバックに見えたロクセンヤッコのカップル、右はクマノミとイソギンチャク、キンギヨハナダイの乱舞です。
サンゴ礁をメインにした時、魚たちの様子が見えてきます。
本日の東京新聞に「生物多様性の経済学」スクデブ氏に聞くという記事が掲載されました。
COP10で発表される「生態系と生物多様性の経済学」国連環境計画(UNEP)のレポートをまとめたのがスクデブ氏である。
スクデブ氏は「環境と経済を統合したバランスシート(貸借対照表)をつくるべきだ」で「環境と消費のバランスが求められる」と主張している。記事の最後にスクデブ氏がサンゴ保全について述べられているので紹介します。
スクデブ氏は強調する。『生物多様性の保全と食料問題を解決するキーワードは(生物多様性の宝庫である)サンゴ礁の保全。サンゴ礁の海には五億人が食料と住居を依存しているからだ。そして、サンゴ礁に一番影響を与えているのが温暖化による海水面の上昇だ。その意味では生物多様性と気候変動の両条約は表裏の関係にある。その対策の相乗効果で世界が直面している危機に大きなインパクトを与えたい。』
何種類の魚たちがこの写真に写っているのだろうか。
サンゴにしてもソフトコーラルとハードコーラルが入り混じる海だ。
普通、サンゴはハードコーラルだけとかソフトコーラルだけの海が多い。種類も単独が多い。
多種多様なサンゴが共存する生命力を持つ海であるから、あんなに魚も多種多様で多いのかもしれない。
手前をストロボ光で起こし、奥を水面近くの明るさを残した一枚の写真。
密集した多種多様なサンゴとカラフルなハナダイたちが浮かび上がりました。
世界的にもこのようなサンゴ礁と魚が見れるスポットは今では少ないと思われます。
共同のニュースが最近ありました、以下抜粋します『WWFが13日に、東南アジアの「コーラルトライアングル(サンゴ三角地帯)』と呼ばれる、世界でも有数の生物多様性が豊かな海域で、海水温の上昇によるサンゴの死滅につながる変色や白化が急速に広がっているとする報告書をまとめた。WWF関係者は「同世に海水温が上昇し世界のサンゴの16%が破壊された97、98年以来の危機かもしれない」と指摘した。』
サンゴが好きで、サンゴの写真を撮り続けている私は、サンゴ礁の消失を実感しています。
なんとかサンゴの消滅をくい止めなければなりません。
カラフルな数種類、10匹以上のウミシダの競演です。
熱帯の海ではよくウミシダを見ますが、これほどの固まりは初めて見ました。
激流の中、懸命にウミシダ達が他のものにしがみついています。
自然の生命の躍動と美しさを見ました。
ウミシダは植物のように見えますが、実は動物です。水中を泳いで移動します。
サンゴやソフトコーラルにしがみついて、プランクトンを食べて生活します。
植物のシダに似ている事からウミシダと呼ばれています。