かつては日本のプロ野球界を代表する一人であった清原氏が覚せい剤使用で逮捕された。何分、覚せい剤を使用すると脳の思考や感情を司る所がマヒして、考える事ができなくなったり、ささいな事で暴力をふるうようにもなるそうなので、恐ろしいわけである。清原氏のような有名人が使うと、真似する少年ファンも出てくる事もあるわけだから、逮捕も当然だと考えられる。
その清原氏だが、テレビで伝えられた所によると、ブログに一日何回も「寂しい」と書いていたそうである。かつてはホームランをたくさん打って、何十億円ものお金を稼いで、高級マンションに住み、高級車も買い、当然、高級ワインや、世界中の高級なごちそうも食べたわけである。恐らくは美人の女性とも結婚し、今までの経済的な価値観からすれば、「幸福の極」の人だったはずの清原氏が、妻子との折り合いもつかなくなり、離婚になり、覚せい剤に頼るまで猛烈に寂しくなった。何だろうかと、僕は思った。又、清原氏の素顔は豪華な生活や、ホームランを打つ時の勇ましい姿だったのか。
元々清原氏は野球が好きだから、それをしていたに過ぎない。ランニングやキャッチボールなどで体をひたすら鍛えていた姿が清原氏の素顔だったように僕には思われる。本当は地味な生活をしていたはずだ。その意味では、庶民とかわりがなかった。でも、マスコミにたくさん取り上げられ、派手な姿が日本中に伝えられ、お金もたくさんもらい、派手な生活をしている内に、多くの人々とは連帯などはできなくなり、妻子だけが心許せる仲に。でも、マスコミ取材に振り回され、清原本人も、妻子も落ち着かなくなり、家庭内の心の溝も生じ、離婚にもなっていった。それなら、いくら高級車に乗り、御馳走を毎日食べても、不幸である。大体、高級車やごちそうの生活は落ち着かないだろうし、多くの人から羨ましく思われるため、人と付き合っても友人もできないわけである。孤立だけがあるのみ。寂しくなったわけだと。
その逮捕の数日前、日銀がマイナス金利を導入。パイが時間と共に増えるのが資本主義の特徴だし、この土台の上にマルクスの唱えた(労働者が主体になり、経済を運営する)社会主義もあるわけだ。アダム・スミス、マルクス、ケインズの唱えた経済学とは明らかに反する状態に、経済大国の日本が陥った。これからどうなるかは判らないが、明らかに今までの経済常識は崩れつつあり、資本主義が変質しつつある証拠の一つであろう。今までの経済常識が通用しなくなっている事は、今までとは違う価値観や生き方を模索する時期に人類は差し掛かっているとも言える。それと同じ時期に、清原元選手の問題が伝えられた事は偶然にしろ、何が人間の幸せなのか、一人一人考える必要があるように思われる。皆様も何が幸せか、心に問うてください。
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