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「ナチスの障碍者虐殺」の番組を見て

2015-11-09 14:30:11 | 日記



  特に精神障碍者や遺伝性障碍者をナチスは虐殺した。当時は精神病(アルコール依存症も含めて)も遺伝素因からくると思われていた。抹殺の理由は以下であった。

  「人類を病気の苦しみから救い、健全な精神と肉体を持つ進化した人間社会にするため」。

  大事なことはその行為を多くのドイツ国民が支持し、又、「病気は悪。それを生まれつき持つ人も消えてしまえ」という考えを持っていた事です。ある意味では、大衆という海にそのような思想があり、その上をナチスという船が航行したようなものです。

  確かに、ヒットラーなどは非常に悪いですが、権力者だけの罪でもない点に問題の複雑な点があります。

  それと、ドイツに限らず、当時はダーウィンの進化論が人間にも当てはめられて、特に精神障碍者は「程度の低い人間」とされていた点も見逃せません。番組では説明しなかったですが、ダーウィンは科学者として動物を客観的に観察して、進化論という説を考えたのであって、人間社会に当てはめる気は毛頭なかった点です。ダーウィンが生き続けていたら、激怒したはずの「人間進化論」ですね。動物科学の事を人間に当てはめるのは、人間性への侮辱ですが、当時の多くの人達はその事に気が付かなかったわけです。

  そのようなわけで、当時のドイツ国民の多くはナチスに協力か黙認した共犯者でした。

  とは言え、精神障碍者への偏見は戦後も根深く世界中に続いています。僕が子供の時だから、1960年代ですが、日本やアメリカの漫画にも「ナイフを持って暴れまくる」精神障碍者の姿が描かれており、更に多くの親や学校の先生たちまでもが精神障碍者を「気違い・クレージー」と呼び、差別を子供たちに伝えるというあってはならない事をしています。精神障碍者関係に勤務した事のある、僕の友人は「精神障碍者は危険な人ではない。付き合い方を心得れば付き合える。なのに、21世紀の今も偏見が強い」と言っていました。

  つまり、以上の事は過去の事ではなく、今も続き、ナチスの姿は世界中にまだある事を僕は訴えるわけです。                                     

  因みに、明日もこの続きを書きます。

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