ＵＦＯ目撃記録（文芸誌投稿文）

　　今は見ないが、若い時の僕は何回かＵＦＯを目撃している。今月はその話をしたい。
　最初に見たのは１９７５年５月だろうか。晴れた日の午後。父に車いす押してもらって散歩の時。ふと青空を見上げたら、小さい銀色の物体が飛行機よりもはるかに速い速度で空を駆け抜けていた。同じ空を見ていた父には見えなかった。
　圧巻だったのが７６年１１月４日。夜９時ごろ。福祉会の会合から帰る時、空を見たら、２つＵＦＯが見えた。どちらもオレンジ色。やや大きい。一つは飛行機よりも速く飛んでいたが、もう一つは空にぷかぷか浮かび、それは窓もはっきり見えた。本格的ＵＦＯである。他にも見たが、人工衛星や自衛隊関係であった可能性が高いから、それらは省略する。
　ＵＦＯは「未確認飛行物体」と言い、何かはまだ判っていない。宇宙人の乗り物という説はロマンがあるが、科学的に考えると飛躍があるから、断定もできない。判らない、で良い。
　僕は東村山市にあるハンセン氏病療養所の多磨全生園に交友の為に時々行っていたが、一人の元患者から「ＵＦＯを見た」と聞いた事がある。そこは自衛隊機も多く飛んでいるので、あるいはその見間違いだったかもしれないが、飛躍した話をして、宇宙人ならば地球や日本のハンセン氏病隔離政策をどのように思うだろうか。
　とにかく、未知科学のものは面白いわけである。