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土人発言と日本国の中心

2017-11-21 11:31:25 | 日記
   数ヶ月前、沖縄で機動隊の一人が講義する沖縄県住民を「土人」と言った事件があったが、11月11日のNHK教育テレビで放送された写真家・石川真生さんの沖縄関係の番組では、以上の発言をした機動隊員は大阪の人だったと述べられていた。僕は変に思いました。何故なら、10月にも書いたように、大阪は元々民衆の力が強く、特に明治以降は東京の中央政府に反骨してきた気風があったからです。それゆえ、東京の人たちからも差別されてきた歴史もあります。大阪の人の考え方も一人一人違うにしろ、その人の一人が更に沖縄の人たちを差別するのは非常におかしいし、許されない事でもあります。大阪の人たちの為にもなりません。


  その事件を思い出し、日本国の中心はどこで、誰かなと考えてみました。答えは簡単です。「日本の全ての土地が中心で、全ての人が中心人物」。確かに、戦後憲法には「国会は日本国の最高機関」と書いてありますが、国会議員や総理大臣が日本国の中心人物ではないし、「天皇は日本国の象徴」と書かれていますが、同様に中心人物でもない。最高機関や象徴は中心とも違うわけですね。

  日本国籍を持つ全ての人たち一人一人が中心人物であり、全ての国土が中心国土。これが民主主義というものです。国に中心と辺境を設定する考え方は封建制時代のものであり、民主社会では否定されます。更に、日本の場合、日本民族だけが中心でもありません。琉球民族の方も、アイヌ民族の方も、更には、日本国籍さえ取得すれば、韓国・朝鮮民族の人たちも、中国系の人たちも、アラブやイラン系の人たちも中心です。元々日本の北部にはアイヌ文化が根付いていましたし、琉球も独立王国で、どちらも素晴らしい独特の文化を持っていますね。日本文化と重なる面もあれば、違う面もある。だから、素晴らしいわけですね。それらをよく学びもせずに見下すのは単なる勉強不足であり、むしろ、恥ずかしい事です。他の民族を尊重す事も民主主義の大切な面ですね。

  憲法改正・非改正が議論されていますが、その前にどんな考え方の人たちも「民主主義」について改めて考えてみたいものです。