『老いし犬目も見えずして耳遠く愛想も無けど触れば尾を振る』
『過ぎし日に愛嬌溢る我が犬は今は老いたり下肢を汚せし』
『幾数多幾千草木我汝地球に生まれ地球に戻る』
『有島の題名ならば逝く秋は黄泉にいざない命産む春』
昔 週刊誌に「ブロンディ」という犬のいる一家の漫画が連載されていた
アメリカ民謡に「老犬トレイ」というのがある
子どもにせがまれて というよりも思春期の対応に窮して
犬の助けを借りたのだ
たわいなく冒頭のイメージを抱いて
一匹の犬は大きな役割を果たしたが 我がイメージは頓挫した
それは無知に寄るところが大きい 犬種の特徴の理解が足りなかった
愛嬌に優れるが訓練性能は劣る 遺伝的特質として
ドライアイ 心臓疾患などが好発するなどだ
例に漏れず幼少期からドライアイで薬が欠かせず 結局 白内障 緑内障を発症した
生理が無くて 手間要らずと思っていたら 卵巣膿腫で切除する羽目になった
昨年の夏は心不全で間一髪だった 心肥大が著しい
この夏は越せるかと危惧していたが 早めの予防策でなんとか越せた
「老犬トレイ」の世界はとうに私から去ってしまって
退職した今も 我が家でケアワーカーだ