生花を飾るのに使ういわゆるオアシスと言われる材料が庭に転がっている。転がしている訳では無く「使う」と決めて残して置いたのだが、それをようやく活かせる時が来た。指のけがで泥浚いが出来ず自宅で謹慎蟄居中、退屈さに飽き飽きしてオアシスとお盆の組み合わせを行ったのだ。お盆はいわゆる持ち帰り寿司の桶で二枚貝の越冬用生簀の底に使っていた物を再利用した。そのため横に網を固定するビス穴が開いているけれど、元々水を満水にして使う事は無いのでオアシスの底面に水が行きわたればよろしい。
さて、盆景の趣味がある訳でも無いのだがオアシスに苔を生やせば生育良好・快適生き生きだろうと妄想してあげくの加工なのだ。一応は3点配置し高さと形も違えて「三尊配置」の格好にしてみたのだが、全くの素人細工の聞きかじりの産物なので目の付け所は良いとしても老眼乱視の小生であるからして結果は疑わしくなるのはご愛嬌の内である。
そういう中身であるから見てくれも言い分も「虚仮八百」と言って良いだろう。苔が安定して活着していないうちに砂礫を敷いてみた。バランスとしては苔玉が大きすぎる感もあるものの単なる暇つぶし、苔の名前も知らないままフイールドで素人ながら「三種」のつもりで採集して貼り付けてみたのだがさーて正しいのかどうか。まあ、どちらにしても虚仮八百の盆である故、お楽しみは後々の事なのだが寿司桶に多少は水を溜める事は出来ても下部を常時水浸しにする事は健康上拙いので玄関の出入りの際に霧を吹き付ける手間が増えた。オアシスに水分を保持する機能があるので数日間の霧吹きを忘れても生育に差し支えないと思っているけれどさーてどうなるやら不明ではある。まあ、オアシスより自然素材としての乾燥ミズゴケを使った方が望ましいと思いつつ、ここは廃材活用、て事。で、この状態で暑い夏を越えられれば虚仮盆は永久に不滅です。