泥水地を望む木陰で涼を取りながら昼を食べていると、ツバメが数匹、泥水地に降りてくる。コシアカツバメとイワツバメの二種類かと思ったが、どうもイワツバメでなく普通のツバメのようだ。
コシアカツバメは一目瞭然、イワツバメも腰に白い部分がある。里のツバメが谷地にまで入って土を運ぶとは思いもしなかった。「この春に掘り広げた部分で、土には有機質が少ないけれど」と心配になる。丈夫な巣作りには有機質土壌が欠かせないのだ。
ツバメの巣作りも、巣材の泥の確保が困難になってきたという話は随分前から耳にしていたが、泥を運ぶのを目の当たりにすると納得せざるを得ぬ。食べながら一往復の時間を計ったら4分前後だった。我ながら暇人ぶりに苦笑してしまう。