「梅雨明け十日」と言うけど、炎天下の作業はことのほか暑い。木陰で一服していても腕に汗が噴出してくるのが目に見える。服の中に「虫でも入ったか」と思うと、それは汗が流れ落ちるムズムズだったりする。
特に上半身の発汗が多いので、タオル、シャツはもちろんだが、ズボンの腰周りもびっしょりとぬれてしまう毎日だ。
弁当を持って、午後も作業するつもりで入山するが刈払機の作業は3時間もやると「もういい、帰ろう」になってしまい、結局溜池周りの草地は3日を消費してしまいそうだ。
この時期は草の伸びが著しく、身長くらいにまで伸びた草丈にママコノシリヌグイやカナムグラなど、棘のあるつる草が蔽い被さって刈り難い事、この上もない。蔓を切断して二回刈り、三回刈りをしないとならないから、見た目の面積より手間暇は確かに喰ってしまう。
作業を止めて、沢の掛け水で腕や頭部を冷やす時、悲鳴を出すほど気持ちがいい。しばらく水に浸けていても、水から出すと皮膚の表面の温度が急速に上がってくるのを感じることが出来る。身体の火照りは帰宅して冷水のシャワーを浴びるまで続くのだ。