人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

大井駿 ✕ 上野星矢 ✕ 東京都交響楽団でモーツアルト「フルート協奏曲第1番」、チャイコフスキー「交響曲第4番」他を聴く ~ 2024都民芸術フェスティバル

2024年02月07日 00時01分49秒 | 日記

7日(水)。わが家に来てから今日で3311日目を迎え、ロシアのウクライナ侵攻への反対を掲げて大統領選への立候補を目指すボリス・ナジェージュジン氏について、ロシア中央選管の作業グループが、提出した署名に誤りが多いとして、登録拒否を勧告したことが5日わかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     

     プーチン圧勝は確実視されてるのに 立候補さえ妨害する  政権への忖度が露骨だね

 

         

 

昨日、夕食に「豚モヤシ炒めのおろしポン酢かけ」「厚揚げチーズ焼き」「生野菜とアボカドのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました 「厚揚げチーズ焼き」は初挑戦でしたが、何とか美味しく出来ました

 

     

 

         

 

昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで2024都民芸術フェスティバル参加公演「東京都交響楽団」のコンサートを聴きました プログラムは①メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟 作品26」、②モーツアルト「フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313」、チャイコフスキー「交響曲第4番 ヘ短調 作品36」です 演奏は②のフルート独奏=上野星矢、指揮=大井駿です

大井駿は1993年東京都出身の31歳。2022年の第1回ひろしま国際指揮者コンクールで優勝。パリ、ミュンヘン、ザルツブルクで学ぶ

 

     

 

自席は1階L列11番、左ブロック右から2つ目です

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の並び。コンマスは山本友重です

1曲目はメンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟 作品26」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)がスコットランドのへヴリディーズ諸島を旅行した際、スタッファ島にあるフィンガルの洞窟を見た印象をもとに1830年に作曲、1832年にロンドンで初演されました

大井の指揮で演奏に入りますが、比較的速めのテンポで演奏が進みます  いつも感心するのは弦楽セクションのアンサンブルの美しさです   大井はメリハリをつけてメンデルスゾーンが感じた「洞窟」の印象を描き出しました

2曲目はモーツアルト「フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1778年にアマチュア演奏家ドジャンの依頼により「フルート協奏曲第2番」とともに作曲したと言われています 第1楽章「アレグロ・マエストーソ」、第2楽章「アダージョ・ノン・トロッポ」、第3楽章「ロンド:テンポ・ディ・メヌエット」の3楽章から成ります

フルート独奏の上野星矢は19歳でジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクールで優勝した実力者です

古典派の協奏曲のため弦楽器は10型に縮小します

大井の指揮で第1楽章が軽快なテンポで開始されます やがて上野のフルートが入ってきて明るく愉悦感に満ちた演奏を繰り広げます 終盤のカデンツァは緩急自在の技巧的な演奏により聴衆を魅了しました 第2楽章は独奏フルートが伸び伸びと歌います 第3楽章は再び快速テンポによる愉悦感に満ちた音楽が展開し、独奏フルートが天翔けました

満場の拍手にカーテンコールが繰り返されますが、アンコールはありませんでした。見識です

 

     

 

休憩時間にロビーに出たのですが、驚いたのは聴衆の平均年齢の高さです 在京オーケストラの定期演奏会でも平均年齢の高さは、ずっと前から指摘されていますが、この日の聴衆はそれを上回るのではないかと思います こういう状況を目の当たりにすると、「2024年問題は物流の世界だけの問題ではない」「クラシック音楽に明日はあるのか」と心配になります 若い演奏家や指揮者は出てきているのに、若い聴衆が育っていない・・・この現状を何とかしないと在京オケのいくつかは潰れます レナード・バーンスタイン ✕ ニューヨーク・フィルが取り組んだ「ヤング・ピープルズ・コンサート」のような取り組みが必要だと思います

さて、プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第4番 ヘ短調 作品36」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1877年から翌78年にかけて作曲、1878年2月10日にモスクワでニコライ・ルビンシテインの指揮により初演されました 音楽学者・小味淵彦之氏の「プログラム・ノート」によると、「チャイコフスキーは1877年夏にアントニーナ・ミリューコヴァという女性に惚れこまれて結婚した。同性愛者だったチャイコフスキーが世間体を気にして偽装結婚を画策したというのが定説」であり、「挙式から83日後には人を介して離婚を申し出た。妻から逃げた彼は作曲に没頭し、取り組んだ作品が歌劇『エフゲニー・オネーギン』と『交響曲第4番』だった」ということです 第1楽章「アンダンテ・ソステヌート ~ モデラート・コン・アニマ」、第2楽章「アンダンティーノ・イン・モード・ディ・カンツォーナ」、第3楽章「スケルツォ:ピッツィカート・オスティナート」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・コン・フォッコ」の4楽章から成ります

大井の指揮で第1楽章がホルンの奏でる「運命の動機」で開始されます この演奏に限らず、ホルン・セクションは終始安定した素晴らしい演奏を繰り広げていました 第2楽章は冒頭におけるオーボエ・弘田智之の抒情的な演奏が素晴らしかったです また、この楽章ではファゴット、フルート、クラリネットといった木管楽器群が冴えた演奏を展開していました 第3楽章のスケルツォは弦楽セクションのピッツィカートが表情豊かで、テンポ感が抜群でした 間断なく爆発するように入った第4楽章では、終盤に大井がオケを煽り立て、ホルン、トランペットを中心とする金管楽器が咆哮し、木管楽器が歌い、打楽器が炸裂し、弦楽器が渾身の演奏を展開、トップギアでフィナーレになだれ込みました

聴衆から、「待ってました」とばかりにブラボーがかかり、満場の拍手がステージ上の大井と都響の面々に押し寄せました

若い指揮者にはどんどんチャンスを与え、演奏を聴かせてほしいと思います その意味では、この都民芸術フェスティバルは定期演奏会とは異なり、若手起用の絶好のチャンスだと思います

コメント (2)
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