tomitaikyoブログ

富退教(富山県退職教職員協議会)事務局からの情報発信です。会員の親睦を中心に教育現場への支援など様々な活動をしています。

保守とリベラルについて

2017年10月27日 | 日記

 昨日(10/26)のTV「羽鳥慎一モーニングショー」の中の「そもそも総研」で「先の衆院選の意味は何だったのか」というテーマを追及しながら、「保守」と「リベラル」の意味について解説がありました。解説したのは一橋大学教授の中北浩爾氏。

氏によると「リベラル」とは本来自由主義の意味で、個人主義と結びついて国家からの自由を求める考え方だったとのこと。そして、現代では社会的公正も重視しているそうです。世界では、現在、国によってとらえ方が違うようで、ヨーロッパのリベラルは当初の思想から「小さな政府」を志向する考え方で、アメリカのリベラルは社会的公正の重視からか「大きな政府」へ向かう考え方のようです。(つまり、ヨーロッパとアメリカでは180°リベラルの考えが違うということです。)

 一方、日本の場合は憲法に対する考え方で「リベラル」という言葉が使われているのが実情のようです。かつては、自民党の宏池会はリベラルでもあったが保守でもあったということです。要は憲法を変えないという立場でリベラルだったということです。その一方で「保守」とは、アメリカとの協調という意味で使われてきたようです。この「保守」に対する対立概念としては、「革新」という言葉になるのです。だから「保守」と「リベラル」は対立概念ではないというのが識者の見解。(保守本流の宏池会がリベラルなのですから・・・)

 「リベラル」は日本国憲法に対する「肯定的な考え方」とでも捉えるのがよいようです。リベラルはなぜ憲法を肯定するかというと、現在の日本国憲法は個人を大切にする考え方になっているからです。だから、リベラルは保守である宏池会や公明党などのように憲法に対しての中道路線から、社民党や共産党の護憲派まで実に幅が広いようです

 そうすると、私たちが政党支持を考えるとき、各政党の憲法に対する立ち位置だけではなく、もう一つの対立軸である「保守(日米安保肯定的)」「革新(日米安保否定的)」の立ち位置も1つの基準になるのでしょう。今のところ、純粋に革新なのは社民党と共産党です。(※立憲民主党は「駆けつけ警護」を付与した安保関連法案・集団的自衛権行使等には反対しています。まず安保関連法案の一連を破棄してから改憲その他の議論をせよと言っているようです。日米安保そのものにはやや肯定的と言えそうです。)尚、リベラルに対する対立概念は「右派」となるとのこと。そうすると逆に、リベラルは「左派」と言ってもよいのかもしれません。ただ、このように「リベラルも左派」も、大変幅のある概念で、本来、自民党内にも存在していたわけです。自民党が、これまで多く支持されてきたのは、このような幅広い考え方の党員をまとめていたからとも言えるかもしれません。

 先の衆院選で、「寛容な保守」を目指したはずの「希望の党」が、寛容さを失い「排除」発言によって支持を失っていった経緯は、自民党内の幅の広さ(懐の深さ?)に比べるとよく理解できるような気がしてきます。(土)


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