にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【本】『巷説 天保水滸伝』

2007年06月11日 | BOOK
『巷説 天保水滸伝』山口瞳

以前からこの「天保水滸伝」というのが気になっていた。『座頭市物語』や『半身のお紺』などのように平手造酒が出てくると必ず土台はこの飯岡の助五郎と笹川の繁蔵が絡む天保水滸伝ですしね。一体どんな物語なんだろう?と思ってたところへ先日観た『関の弥太っぺ』でも助五郎と繁蔵の大喧嘩が出てくる。ますます気になる!って思ってネットで調べると、なんでも大元は浪曲だとか・・・。しかも結構長いようなんですよね。面白そうだなぁ、聞きたいよなぁ~と思いつつも、さすがにコレは買えない。(^^; という時にこの本の存在を知る。で、早速購入して読んだんですが・・・。最初は飯岡の港がどこにあってとか、「もく星号」の墜落がどうこうとかってことが書かれてるんで、もしかしてこれ買ったのは失敗だったか?って気になる。本来悪役としてしか描かれていない飯岡の助五郎は本当に悪役か?っていうスタンスで描きたいってことを書きたかったようですね。案外、その序章部分すっとばしてもよかったかも・・・(笑)。
物語は飯岡の助五郎と笹川の繁蔵の若いころから、いっぱしの親分になるまでと、二人の出会い。そして仲違いまでが描かれている。つまり私が知りたかった大筋の物語がないんですよねぇ。いや、これはこれで面白かったんですよ。でも、読みたい、聞きたい、知りたいって思った『天保水滸伝』の触りだけを知ったって感じですね。(^^; まぁ、これだけ長い物語一冊では無理なんでしょうねぇ。
『天保水滸伝』は結構映画にもなってるようですが、レンタルには置いてないしなぁ。その映画を見れたって、どの部分を描いているかによってこの長い物語のすべてがわかるわけじゃないしなぁ・・・。
誰かこの浪曲持ってるから貸してあげるよ。なんて人いないかな?(笑)。