にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

警視庁草紙

2005年09月15日 | BOOK
山田風太郎「明治もの」第・・・えっと・・・そうそう第4弾(笑)。
時は明治6年。西郷隆盛が征韓論に破れ薩摩に帰り、川路利良により警察機構が組み立てられた時代。その警視庁の理不尽さに悪戯心から警察に追われるものを助ける最後の南町奉行・駒井相模守とそこに出入りする今はやることもなく芸者のひもとして生活している元同心千羽兵四郎。ひとつの事件が一話完結のような形をとっているので、長編ながら短編集のような感じでスラスラと読めてしまう。そして毎度の如く登場する実在の人物たち。今まで読んだ作品同様知った名前が出てくるとうれしくなる。森鴎外に樋口一葉、夏目漱石。半七親分に清水の次郎長親分。大政、小政。乃木希典に児玉源太郎。さすがに東条英機は出てきませんが、そのお父さんと、いろんな人物が錯綜する。毒婦高橋お伝まで登場したのにはびっくりしましたよ。面白かったぁ~・・・とは言えラストはなんだかご都合主義っぽくって、止め損ねたかな?って気はしないでもないですが。
で、これ読みながらドラマにしたら面白いだろうなぁ~・・・といつものごとく考えてたのですが、なんと調べてみると4年ほど前にNHKで『からくり事件帖』というタイトルでドラマ化されてました。(^^;)
さて、ドラマは面白かったんでしょうかね。
そうそう『るろうに剣心』ですっかりファンになってしまった元新撰組3番隊隊長斉藤一、藤田五郎巡査がこちらでも登場するのですが、いまひとつ活躍がなくてちょっとがっかり(笑)。ま、同じ人物でもキャラは全然違いますけどね。『るろうに剣心』でも登場した川路大警視はこちらの方がかっこよかった。