にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

蒲生邸事件

2005年04月08日 | BOOK
うちの掲示板で丸山さんから「歴史というものに対してもっと真摯にならねば、という気持ちになる」と紹介された本作。
これはぜひとも読まなければと早速購入して読み始めたのですが・・・あれ?大学入試に失敗して予備校受験?すっかり歴史ものだと認識していた私の頭の中は???だらけ。その中でやたらと出てくる二・二六事件。ふむ・・・これは歴史など全く意に介さなかった青年が歴史に触れるお話なのか・・・と思っていたら・・・。触れるなんていう生易しいものじゃない。いやぁ~、こうきますか。もうそうなっちゃってからは、どんどんこの物語にのめりこんでしまいました。すげぇ~面白い。結局ゆうべは終盤に近づいていたために途中で止めることが出来ず、一気に読み終わり気付いたら二時まわってました。(^^;)
宮部みゆきさんの作品って有名な『理由』すら読んだことなく、読んだのは『平成お徒歩日記』というエッセイだけで、初めて読む宮部作品だったのですが、いい!すごくいい!
ラストの手紙の部分ではうるうるきちゃいました。
人は歴史と共にある。過去を蔑んではいけない。羨んでもいけない。反対に現代を蔑んで、悲観してはいけない。今、ここにあることが自分の歴史なんだな・・・。ふとそんな気になった。
「今カラデモ遅クナイカラ、原隊へ帰レ」この呼びかけはなんだかいろんな意味を含んでいるような気がする。