シモキタのtokyoboy

下北沢に居を構える初老オジのエクスサイズ、呑み歩き、美術館巡りなどの備忘録生活記録ブログ、含む膝蓋骨骨折リハビリ記録。

千葉市美術館「「前衛写真」の精神: なんでもないものの変容+実験工房の造形+常設展+金田実生 線の王国」 ぐるっと2023Part1Vol9

2023-05-07 | ぐるっとパス2023


千葉市って遠いですよね…

ということでこちらへの訪問は午前中から外出する時が前提、この日は急遽歯科医検診の後向かったので結構キツキツ、しかもこちらに来ると8〜4階、って6階には行きませんが複数フロアに伺うので大変💦です。

そんな訪問記、取り留めなくなりますが…長文ですメメ

 

さて今回の企画展、フライヤーはこちら:

そのメインである「前衛写真」のコーナーは写真撮影不可。

その「前衛写真」ですが、昨年夏に訪問したこちらの知識が役に立ちました✊️

東京都写真美術館「アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真」 ぐるっと2022Part2Vol17 - シモキタのtokyoboy

 

日本では、今回の企画展もそうですが、「前衛写真」という言葉は上記企画展で紹介された戦前における写真に関する全国的な運動を指しているみたいです。

そこを踏まえて、瀧口修造さん以下フライヤーに名を留める錚々たる方々が写真というメディアで活動してきたか、相当のボリュームの資料などで解き明かそうという企画とみました。

上記リンクでの展示ではシュルレアリズムが写真というそのままを撮るメディアでも存在するのか、を問い掛けていた記憶がありますが、実際今回の展示もスタートはウジェーヌ・アジェの写真美術館からの出開帳に加え、「前衛写真協会」の永田一脩さん、濱谷岳さんなどの活動に触れる。

そして戦後50〜70年台の大辻さんたちの登場と展開します。狂言回しというか、その理論的後ろ盾としての瀧口修造さん。

今では“写真の嘘”は当然、なんでもありで常に疑って掛からなくてはいけない世の中ですが、それをロケ地乃至は撮影主体の選択と撮影機材の工夫などなどで自分の世界観を創造したいというエネルギーの塊みたいなものを感じました。

まあ、それが成功していたか、作品を観る我々も知恵が付いていますから、「今ならフィルター」を外して観て何とか、は正直なところでした。牛腸さんの作品はストンと落ちましたが、何時ものように…

 

さて、今回の企画展は二部構成?

「実験工房の造形」はこれ単体でも割安の入場料で拝見できるアレンジだったようです。

私は上記フライヤーに誘われて、だったのでそのまま会場入りしましたが、展示を見て先ず気が付いたのが福島秀子さんの肖像写真⁉️キャプションにはどなたがモデル?と書かれていませんでしたが、これでその後の展示内容が判った👩‍🎨💁‍♀️

この集合写真で前方真ん中がその福島さん、どうです私がピンとくるのご理解できますか?

 

大辻史朗さん繋がりなんでしょうね、同じく50年代のアートシーンの活動の一つ「実験工房」に焦点を当てた企画。

ここからは写真撮影可だったのでそちらも紹介しながら…

先ずは竹橋でもよく拝見する山口義弘さん「ヴィクトリーヌ:風景1958」。

そしていわば会場風景と、今回のご挨拶パネルに本展趣旨を代行説明してもらいます💦

 

さて今回は福島秀子さんの作品が数多く並べてあったので、ファンとしてアーカイブ✋✊️💁‍♀️

最初が彼女の紹介パネル、1927年生まれ文化学園を戦中に卒業、1948年位から活動を開始したようです。

でもねえ、こんだけ並べちゃうと絵筆取らずに缶とかに絵の具を当ててスタンプしながら何となくそれらしい風のものに仕立て上げた感ありあり💣💣

 

次に私の興味は北代省三さん。これも彼の紹介パネルからスタート:

ということで、換骨奪胎した感のある紹介を終えて…

 

5階常設に移りました。どうやら今回は千葉市役所をテーマとしているようで…

先ずは遠藤健郎さん「新しい市役所の見える街」1970年制作のリトグラフを再制作したもの。

これ時代を感じさせて良いですよね、ってこれがピンとくるのは還暦以降の人だけなんだよね…💣

 

そういう方は両袖に黒の汚れ防止布を装着してデスクワークに励む男性(女性は基本的にあまり居ない、お茶汲み位…)姿、思い出しませんか?

今回の展示で私に異様に刺さったのは、そんな油ぎったポマードの匂いを濛々と煙るタバコの紫煙で紛らすようなそんな市役所の様子⁉️

この茶目っ気溢れる作品の作家は冒頭にも紹介の遠藤健郎さん。そして後に続くのは彼の「市役所物語」:

凄いアルアルでしょ、もう分かる人も少ないですが…

 

その他の展示では伊藤若冲「乗輿舟」淀川を川下りした時の様子。

そして三菱一号で拝見の落合芳幾「くまなき影」、この頃流行ったスタイルなんだとか(三菱一号調べ)。

この作品には柴田是真さんの絵もあるようですがどれ?

そして尾形月耕「花美人名所合わせ、東台の桜花」1895〜6年

 

続いては光線画コーナーかな?

小林清親「川口鍋釜製造図」1879年、井上安治「銀座商店夜景」1882年。

再び小林清親で「冒営口厳寒我軍張露営の図」1895年、「鉄砲打猟師」。

 

続いてここでのラスト、再び落合芳幾で「俳優写真鏡」シリーズ、1870年で締め。

 

 

4階の公開制作スペース、今回は金田実生さん「線の王国」が7月まで続きます。

この日がほぼ初日、平日とはいえ年齢層に幅のあるお子さんたちが共同制作に参加していましたが…

 

折角なので中期高齢者も参加致しましたメメ

“線”がテーマなのに全く場を読まないちっちゃいそれ…

ということで己の小ささを改めて感じた今回の入場料は1,200円。これが半額割引となって、ぐるっとパス効果は計7,800円となりました。

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