東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

人生はショートを走りたい

2022年01月26日 17時54分25秒 | 2022リレーブログ

こんにちは。新3年470クルーの松尾一輝です。

このオフ期間、僕も関西の実家に帰省しておりました。

案の定、中高の同窓会で「松尾めっちゃ焼けてるな」と言われることが多いですが、その度に「夏はもっと焼けてたで」と写真を見せて自慢気になっていました。

そして、かなり引かれました。

ヨット部に入ってしばらくが経ち、ヨット部への愛着、ヨットへの思いは、大きなものになりました。

例えば十字路を歩いていて、自分と交わる方向から人が歩いてくると、この人とはミートするかどうか、前を切れるかどうか考えることがあります。

信号が赤の時に横断歩道に向かって歩いていると、青になった瞬間に渡り始めたくて、time to distanceを計算してしまいます。周りで止まっている人をぶち抜いて、ジャストで渡り始められた時、スタートで加速が決まった時のような快感に浸れます。

 

(あ、そういうことじゃないのか)

 

じゃあ、昨年1年間ずっとヨットへのモチベーションを高く持ち続けられたかというと、決してそんなことはなかったですね。

 

大学に入るといろんな選択肢があります。

進振りもそうだし、これからの進路もそうだし、何が正解か分からないし、隣の芝生が青すぎるように見える時もあります。

自分の選択に自信がもてない時、僕はすごくメンタルがやられます。

高校までは、環境変化も少なかったし受験という確固たる目標が正解だと信じて疑わなかったので、なおさら今は(ヨットに限らず)自分の向かってる方向性が正しいのかと悩むこともあります。

 

そんなとき、戒めも込めて、自分で物事を選択するブレない基準を持つように心がけています。

 

それは、

「今を逃したら挑戦するのが困難な方」

「将来自分がどうなっているか、想像もつかない方」

を選ぶことです。

 

今逃しても後で取り組むハードルが低いものなら、やらなくても後悔は小さいです。でも、今しかできないことは「あの時もっとやっとけば良かった」と後悔してしまいます。それぞれの人生のフェーズで、その時にしかできないことをやり続けることを心がけています。

それから、僕は「自分はこうあるべきだ」という理想や固定観念が人一倍強いと自負しております。もちろん、その理想の高さが自分を東大まで連れてきてくれたと思っていますが、同じくらい苦しめてきたと思っています。だから、もし2つの選択肢で迷ったのなら、自分がこの先どうなるか想像もつかない方に行こうと思っています。そうした方が、自分が楽に感じるということも最近になってわかってきました。

 

ヨットも然りです。大学に入る前は、ヨット部に入るなんて、スポーツをやるなんて想像もしてなかった。

2Sを自主練に捧げるほどヨットに夢中になるとは思ってもみなかった。

そしてこの先の2年間のヨット部生活がどんな風になるのか想像もつかないから、面白いと思います。

数あるいろんな選択肢の中で、ヨット部としての生活は今しかできないと思います。辛いことも含めて、今しか経験できないことだから、真摯に向き合あい楽しもうと決めています。

 

 

ヨットのコースでは、ロングを走ることがセオリーです。ざっくり言うと、「潰しが効く」からだと自分は解釈しています。

次風がふれた時に有利な方にいられるし、オーバーセールするリスクも小さいし、コースの選択肢も多くなるからです。だから、余程意図がなければ、みんなロングを走ります。

 

「人生はショートを走りたい」と書きましたが、決してわざわざリスクのある方に行くという意味ではないです。

ただ、どうなるか分からない先のことを考えてリスクヘッジ的に無難な方を選んだり、なんとなく皆がそっちに行ってるからという理由だけで物事を選択したりすることなく、これからの人生、自分の基準でしっかり選び取っていければと思います。

 

まずはこの1年、自分がどのようにヨットと向き合うか。これは、自分のヨット部生活、学生生活、そして人生にとって大切な意味を持つと思います。ヨット部という場所で、自分の選択を全うし切れるように、迷うことなく頑張るのみだと決めています。

 

20歳を迎えたということで、普段自分が思っていることを書いてみました。

 

明日は、年越し蕎麦でもなく、年明けうどんでもなく、マルちゃんです。

「嘘だと思ったら読んでください」



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