海と山と

釣りと近場の山歩きを趣味とするリタイヤおじーのひとりごと

大久野島、江田島

2009-06-21 17:46:16 | 家族旅行
平和の尊さを忘れないように

6月19日、20日本当は1泊で妻と四国伊予富士に行く予定であったが、妻が体調を崩したため、中止。
宿泊もキャンセルして、日帰りで江田島に出かけた。
ついでに途中、大久野島へ寄り、毒ガス工場跡も見学した。

朝9時30分広島忠海からフェリーで大久野島第2桟橋へ到着(約12分)。約1時間30分かけて島内を歩いた。
海上から見える旧軍発電所跡。火力発電所らしい


桟橋を降りて迎えてくれたのがウサギ達だ。
島内には約500羽ほどが放し飼いにしてあるらしい。島内を歩いているとあちこち
にウサギの糞が見られる。
なぜウサギが放し飼いになっているのか?。毒ガスの残り具合調査と関係有るのか?。チョット勘ぐってしまう。


島内には日露戦争に備え、南部砲台、中部砲台、北部砲台が砲台が設置され、その跡が、生々しく残っている。
写真は南部砲台跡


軍都広島と軍港呉を守る要塞として大久野島に16門の砲台が設置されたという
写真は中部砲台跡


毒ガス貯蔵庫跡
大久野島では1929年~太平洋戦争末期までイペリット、ルイサイト等の毒ガスが製造されていたという。
総生産量は6600トン程度で太平洋戦争が終わった時点で、
大久野島には3000トン位の毒ガスが貯蔵されていたようだ。
したがって、3000トン以上が、国外に持ち出されたことにことになる
(国際法上使用禁止の毒ガスは、戦争でも使用してはならないことになっており、日本軍が
使用したか否かは明確になっていないらしい)


毒ガスの研究室跡


研究室横に展示されている実験設備
反応器、配管等はすべて陶器製で、酸、アルカリ等による腐食漏れを防止したのだろう。


毒ガス資料館には時間の都合で入らなかったが、内容は大体想像がつく。
この製造部門でも多くの被害者がでたらしく、悲惨であったようだ。
また、未使用の毒ガスはどのように処理され、それが未来永劫に安全なのかも
心配される。
そんないやな思いを持ったまま、フェリーで忠海へ戻り、江田島に向かう
(今は大久野島も国民休暇村もでき、テニスコート、グランドなども整備され観光に力を入れているが、
この毒ガス施設に関しては永久に残し、語り継がれることを願う)


陸路で倉橋島経由で江田島に入る。旧海軍兵学校の建物を捜しながら走る。海上自衛隊の隊員、
建物は見えるが、本で見たレンガ建ての旧海軍兵学校は見当たらない。
土地の人に確認すると、海上自衛隊の敷地の中に有るという。
正門で受付を済ませ、すでに見学待ちの人と合流して、定時に説明者に引率されて敷地内を見学する。
写真は大正16年に建てられたという大講堂。
通常は、内部も見学させてもらえるらしいが、当日はNHKのビデオ撮りが行われている時間と合致して
しまったため、見学中止


旧東生徒館
現在は幹部候補性学校として使われている。
1893年に建てられたものであるが、レンガの輝きはまったく汚れもなくそれでいて昔をしのばせる
重厚なたたずまいを見せている



正面には黄金色の錨のマーク。以前は菊のご紋が取り付けてあったらしい


この建物は横の長さが144m。横からはまっすぐ延びた廊下を見ることができ、
スケールの大きさを知ることができるとともに気持ちも引き締まる。

当日は海岸側は見学コースに入っていないため、間近で見学できなかったが、休日にもかかわらず、自主活動に取り組む
生徒が大勢確認できた。
海側には戦艦「陸奥」の主砲、40cm主砲弾を遠望できた


教育参考館
内部には東郷元帥、山本元帥など、日露戦争~太平洋戦争で重要な役割を担った海軍の要人の遺品
特攻隊員の名簿、遺書などが展示されている
40分くらいの見学時間であったが、もう少し時間が欲しいところだ。


教育参考館の横に展示さえている「特殊潜航艇 海竜」。
本土決戦用に備えられた特高武器で終戦までに230機を製造したが一度も使用されずに終わった。
乗員は2名で、下部両側に魚雷を2発装着または艇首に炸薬を装備し相手艦に体当たりする予定であった


1941年12月8日 ハワイ真珠湾を攻撃した特殊潜航艇5隻のうちの一隻(実物らしい)


戦艦大和級 主砲弾


建造物の美しさ、歴史など「見学」と言う観点では時間が足りないくらい楽しませてもらったが、
「戦争」と言う点では、いろいろ考えさせられる1日であった。
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