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水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

「海水中に存在する微量元素」の変動要因(追加:環境放射能、大気汚染物質の影響)

2013-05-30 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-02-06投稿、'13-02-15、'13-05-30修正・追加・更新

 既報「海水中に存在する微量元素」の回収に係る投稿 (2013-01-03)にて、海水中に存在する微量元素の調査しましたが、調査の目的は金属資源の自給を目指して、海からの金属資源を回収して、現代および次世代産業の米、ビタミン剤と呼ばれているシリコン(ケイ素)、レアーアース(希土類)、他を従来の海外の鉱山からの鉱物資源の輸入のみに頼らず、海、河川を含む周辺環境からの回収の可能性を当面は経済性は無視して調べています。

 海からのレアアース回収に係る記載によれば、
「東京大大学院工学系研究科の加藤泰浩准教授ら。国際共同研究などで採取された太平洋海底のボーリング試料を分析し、ネオジムなどのレアアースを400ppm以上の濃度で含む泥が、水深3500~6千メートルの多くの地点に分布しているのを見つけた。・・・」という。

PS:
'13-02-15 
'13-05-30修正・追加・更新
変動要因の追加
放射性元素の壊変による原子価の増加の影響

 (google画像検索から引用)

海水中に存在する微量元素の変動要因として、別報で記載したように、放射性元素は崩壊して安定な元素に壊変するので、比較的半減期の短い元素であるセシウムCs137(30年)、セシウム134(2年)、ストロンチウムSr90(29年)、ストロンチウムSr89(51日)、銀Ag110 (250日)、Pb214(22年)などは崩壊して原子価を増加させて安定な元素になります。

引用:ポストさんてんいちいち日記[ 2011/06/09 (木) ]最新追記は2013/1/21
本文を詳しく読むによれば、

セシウム Cs137 はバリウムBaになり、Ba濃度を増加させます。      

ストロンチウム Sr 90は放射性イットリウムとなり、ジルコニウムZr濃度を増加させます。 

 

ストロンチウム Sr 89 はイットリウムY濃度を増加させます。

 

  


 地殻(含む海底)の地殻構成成分は、別報で引用した産総研で公表されている元素の濃度分布図である地球化学図(全国の地球化学図(海・陸)で知ることができますが、

 アルミニウムAl(クリック、鉄Fe(クリック (砂鉄、鉄鉱石鉱床には多く存在)、チタニウムTi(クリック、マグネシウムMg(クリックストロンチウムSr(クリック)セシウムCs(クリック)

・・・などは

 海水温度、溶存酸素、CO2濃度、海水の酸性化度(pH低下)によって、
周辺海域の元素濃度が変化していると推察されます。

関連投稿:海水中に存在する微量元素」に対する整理 (10-05更新'11-04ー01~)
に記載の
 海水中の元素の深さ方向の分布に係る記載によれば、
「海水中の元素の深さ方向の分布」は海水中に存在する元素および、その化合物の挙動を推察する上で参考になると思われます。元素によって、さまざまな分布を示していることがわかります。一部の元素は海水と反応して海底に多く沈積してます。
主な元素の分布 
1)Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)K(カリウム)、Ca(カルシウム)などの主成分は深さ方向で一定の濃度分布。
期律表から、核反応放射性物質であるCs、Sr(アルカリ、アルカリ土類)も同傾向を示しています。
2)Al(アルミニウム)、Ti(チタニウム)、Th(トリウム)は深くなると濃度が高くなる。
3)Zn(亜鉛)Ge(ゲルマニウム)、Cd(カドミウム)などは濃度は表層で低く、中間層、底部で高い。核分裂反応物質に係る質量数(約60~170)に属するうちのレアアース(希土類)元素、例えば、Yイットリウム(原子価3)はこの中間型に属しています。
*周期律表(クリック)で原子番号、原子量(質量数)
*放射性同位元素(水素~ウラン、プルトニウムおよびその化合物一覧)

既報の調査(3.11前)によれば、Cs(アルカリ)、Sr(アルカリ土類)の濃度を抜粋すると、

セシウム(Cs)   0.0003 0.0005 0.0005 0.00029            0.0004ppm
ストンチウム(Sr) 7.8  8  6  10  9  8            8.1ppm

関連投稿:(その他金属元素の濃度)
海水中に存在する微量な金属元素(イオン化傾向の高い元素)
海水中に存在する微量な金属元素の濃度(不溶性の元素)
(プルトニウム、ウラン、イットリウムなどは海水のpH範囲で酸化物、水酸化物などの化合物になり、沈積し易い元素を選択してその平均濃度を算出しました。)
参考:濃度単位       
1%=10000ppm 1ppm=1000ppb 1ppb=1000ppt
1ppm=1mg/kg  1ppm1mg/L 
1ppb=1μg/kg≒1μg/L(=0.001mg/L)
                       (海水の比重が1.023(25℃))

上記引用の記載によれば、放射性ストロンチウムの分析は非常に手間のかかるようです。
ストロンチウム90の測定方法

「放射線医学総合研究所 放射線被ばくに関するQ&A から引用

31.ストロンチウム90はどのように測定するのですか?

 ストロンチウム90(半減期約29年)の測定ではβ線を測定しますが、そのβ線は弱く、また、β線は連続スペクトル*1ですので、放射性核種を特定できません。そのため、まずストロンチウムを分離しておく必要があります。原発事故のようにストロンチウム90とストロンチウム89(半減期約51日)が含まれると予想される場合は以下の方法を用います。分離精製後、沈殿として取り出したストロンチウムのβ線を測定(1回目)します。この測定値にはストロンチウム90とストロンチウム89が含まれます。
 その後、沈殿を溶解します。二週間経過後*2ストロンチウム90から生成されるイットリウム90(半減期約64時間)がほぼ同量となります(これを、「放射平衡」といいます。)ので、イットリウム90を分離して測定し、ストロンチウム90を計算します。一回目の測定カウントのうち、ストロンチウム90の寄与分を差し引き、ストロンチウム89を算出します。詳細は文部科学省発行の「放射能測定シリーズNo.2 放射性ストロンチウム分析法」をご覧下さい。
 このように、ストロンチウム分析は、分離精製操作などが必要であることから、分析結果が得られるまで数週間を要します。 


*1 スペクトルには線スペクトル連続スペクトルがあり、特定の波長しかないものを線スペクトル、複数の波長が連続して出てくるスペクトルを連続スペクトルといいます。γ線は放射性核種に特有な線スペクトルを放出します。

*2 ストロンチウム90(Sr-90)は半減期29年でβ線を出して崩壊し、子孫核種のイットリウム90(Y-90)になります。イットリウム90は半減期が64時間で、β線を出して崩壊し安定なジルコニウムになります。親核種のストロンチウム90に比べて子孫核種のイットリウム90の半減期がとても短いので、子孫核種はできてすぐに崩壊することになります。ストロンチウム90を分離してきた段階では、子孫核種のイットリウム90は含まれていませんが、時間の経過とともに増加し、やがてストロンチウム90とイットリウム90の量がほぼ同量になり、そのままの状態が長く続きます。この状態になるまで2週間ほど待つ必要があります。また、イットリウム90のβ線の方がエネルギーが強く測定しやすいため、イットリウム90のβ線を測定して、ストロンチウム90の量を計算します。」

以下、最近の情報を記載しました。

<最近の情報>
PS:
'13-05-30追加

47ニュース
http://www.47news.jp/CN/201305/CN2013052901001784.html
深海7千mに原発事故セシウム 海洋研究開発機構など調査
太平洋沖の日本海溝の最深部に近い水深約7260メートルの海底で採取した泥から、東京電力福島第1原発事故で放出された放射性セシウムを検出したと、海洋研究開発機構などのチームが29日、英科学誌に発表した。

 

 これほどの深海から原発事故のセシウムを検出したのは初めて。チームはプランクトンの死骸などに吸着され、沈降したとみている。

 

 チームは、東日本大震災から4カ月後の2011年7月、宮城県沖の震源から約110キロ東方の日本海溝を調査した。2013/05/29 19:05   【共同通信】」

 ⇒セシウムは一般的には深さ方向に均一に分布しているというが、今回の結果ではプランクトンの死骸などに吸着され、沈降したと推定しています。

 個人的には、その周辺を含めて何ppm位の濃度であったのだろうか?また、約110キロ東方の日本海溝の海底の地質と通常の沿岸の海底との地質(表面電荷)の違いがどのようであるのか?関心があります。

 

文 部 科 学 省
平成25年1月15日
宮城県・福島県・茨城県・千葉県沖における海域モニタリング結果 (Sr含む)
(海水)試料採取日:平成24年10月24日~11月9日
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/7000/6631/24/229_0115.pdf

⇒ Srなどの放射能を有する元素分を分別して、ベクレル表示のみではなく、カドミウム汚染米などで用いられているppmなど重量濃度はどのようになっているのか?解ればと想われます。

 放射性元素の分析は難しいとも言われ、分析精度、検出限界に問題があるという。
海底の泥などの放射線強度はどのくらいなのだろうか?気になるところです。


大気汚染物質、黄砂などの海水中へのフォールアウトの影響

47ニュース2013/02/05 19:30   【共同通信】
佐賀県が大気汚染数値公表 PM2・5の1日平均http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013020501002226.html
国が定めた環境基準値は1日平均35マイクログラム(1立方メートル当たり)
という。

石川のニュース
【2月5日02時57分更新】
中国の汚染物質、石川に飛来 黒色炭素粒子、珠洲で6倍 http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20130205101.htm

 石川県周辺の空には比重の小さな黒色粒子しか飛来してきていない?ようです。
空がどす黒く見えたのだろうか?
 アンダーセンサンプラーなどで回収して微量の白色の海塩粒子など介在物が含まれていないのだろうか?

 雨の中の不純物の変動
雨などに溶解して海などにフォールアウトしていないかも気になるところです。

 というのは、中国核実験からの日本への降下物によれば、http://m1se.blog.fc2.com/blog-entry-28.html

「核実験からのフォールアウトについて、もう少し踏み込んで考えなければならないという話です。・・・(図略)

よく引用される、気象研究所による核実験降下物の図と、横軸をあわせてみます。



気象研究所の図はCs-137とSr-90のみで、双方とも半減期30年の長寿命核です。月あたりのセシウムの降下量が一番多かったのは、1963年の6月ですが、全β放射能の値はそれほど大きくなく、セシウムの降下量が減ってからでも、中国の核実験の度に毎回、結構な量が降下してきているのがわかります。
長寿命核は少なかったけども、短寿命核種がたくさん降ってきていて、それが全β放射能に表れていると考えてよさそうです。・・・


1966年12月28日に実施された、中国の核実験についてみてみます。推定で、威力は300~500kt、高度は100~150mの、危険な地表核爆発です(なんで危険かは、私の論文の第3章に論じてあります)。ちなみに広島は、威力16kt、高度600mですから、20倍以上大きいです。記録をみると、Thermonuclearとなっているので、いわゆる水爆です。

これは当時の論文ですが、きっちりと調査されています。この論文から画像をお借りしました。

核の砂

降ってきた粒子は、地表の砂を撒き込んで、茶色がかっていて、粒形が大きく、コブ状のものがあります。・・・


第5回核実験の表



1Ci=3.7×1010Bqで換算すると、計算が間違ってなければ、輪島の5,600mCi/km2は207,200Bq/m2、米子の3,700mCi/km2は136,900 Bq/m2です。

注意すべきは、「全ベータ放射能」という量であること。
昔は放射能というと、この値で「キュリー」単位で表したようですが、いまはスクリーニングのみで測られるのみで、ガンマ線でみる核種ごとの放射能の値とは、1対1に対応をつけるのは難しそうです。

しかし、ほとんどの核種がγ線を出すときはβ線も出すと単純に考えると、「ガンマ線で測った全核種の放射能の和≒全ベータ放射能」になりそうですが、この辺りのデータをみても、和になってはいない(全βの方が小さくなっている)ので、どうも単純ではなさそうです。しかし、オーダーが違うということもなさそうです。

1日に、10万Bq/m2を超える降下が過去にあったという事実に至ることができました。これは、私にとってはかなり驚くことでした。線量に直してどのくらいになるのか、今回の福島原発からの降下と比較して何がいえるのか、もう少し考えたいと思います。・・・

こういうデータを、震災後半年経って、誰も出してこなかったことは、少し残念に思います。1~2世代前と、断絶が起きているのではないかと思えます。
滝澤行雄氏の資料や、内田滋夫氏の資料のように、過去の知見を踏まえることはとても大事だと思います。まず、過去になにがあったのか、どういう影響があり、どういう対策がなされてきたのか、我々は、なにも知らなさ杉ではないでしょうか。そういうのを発掘することも、していければと思います。・・・」という。

⇒上記データから、冬季でも黄砂などの土壌粒子が飛来していることが推察されます。

 また、雨雲の中には雲粒核として、さまざまな放射能が含まれていることと、既報エアロゾルに係る記載(その23:大気エアロゾル(微粒子)予測 )の大陸からの地表から1kmまでのシミュレーションデータでは黄砂は冬季少ないようですが、上記によれば、それ以上の上空には夏冬とも、量の多少は不詳ですが、飛来して、粒子径の比較的大きいものは海などにフォールアウトして、海水中の元素濃度を変化させていると推察されます。
 

 


 


 


【追加・再掲】各種エネルギー確保の現状 および原発、再生エネの位置づけに係る情報

2013-05-14 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03ー22投稿、05-13、05-14追加

 世界各国のエネルギーの確保および地球温暖化対策は今後どのように進展していくのだろうか?

話が少し外れますが、
 
将来の化石燃料の枯渇危機、および化石燃料によって増加しているCO2の削減に備えて、四半世紀以前から再生可能なエネルギーの開発に対する掛け声だけはありましたが、我が国においては、CO2を発電時に発生しないクリーンなエネルギーとして、原発が推進されてきました。
 原発は必ずしもクリーンではないことを個人的には感じていますが、 
クリーンとは化石燃料を使うことによるCO2(温暖化ガス)など有害物質を発生させないということではなく、CO2の削減は化石燃料を使わないことで達成できる結果論であり、温暖化要因として大気中に存在する約400ppmの「CO2」よりも数%(数万ppm)存在する「水」のバランスの崩れによって影響を受けることは水の赤外線吸収効果から思われます。

地球温暖化要因として、
異常気象など天変地異に係る投稿に記載の
地球温暖化の要因に係る記載(その6:大気圏の水の偏りの影響とその評価方法)

 CO2の排出削減は重要ですが、水の赤外線吸収効果および、それ以上?に環境放射能である地下マグマ、太陽・宇宙線、数多くの核実験、原発の漏洩事故、法定基準内とはいえ常時排出などによって、海水温の上昇など周辺環境へ与えている弊害の方が大きいと思われます。
詳しく見る>> 

 
   
(google画像検索から引用)
温室効果に関与する水(H2O)、CO2の赤外線吸収例     
(google画像検索から引用)
*赤外線:波長(Wave length)約1~1000ミクロン
  

 太陽光線のエネルギーのさまざまな物質
(温室効果ガス、オゾン、大気浮遊物質、PM2.5、塵埃)
による吸収による減衰例
 

         (google画像検索から引用)

環境放射能のエネルギー(E=mC2)の熱的な影響として、
 
ラジオアイソトープ(放射性同位元素)から崩壊に伴って放出されるα線アルファ)やβ線(ベータ線)のもつエネルギーは、物質に吸収される際、熱エネルギーに変換する。保温材を用いてこの熱エネルギーを閉じ込めると高い温度が得られるということから、たとえば、大量の使用済み燃料棒など環境放射能はその崩壊過程において大量のさまざまな放射線を放出して最終的には熱化します。オゾン層破壊に伴う紫外線(太陽光スペクトルにおける約0.4ミクロン以下)の増加と同様、環境中への入熱を増加させて、海水温、気温を上昇をさせて地球温暖化の原因のひとつとなるのだろうか?と推察されます。

まえがきが長くなりましたが、本題に戻して、

 各種エネルギーの開発・進展状況の現状および原発、再生エネの位置づけを再生可能なエネルギーに係る投稿の記載を参考に見直して個人的に整理してみました。

 日本の再生可能なエネルギーの現状(その1)」の引用によれば、
地球温暖化対策の強化が求められる中、我が国は2020 年までに温室効果ガスを1990 年比で25%削減するとの目標を掲げて、今まで化石燃料を使わずCO2を出さない”クリーン”(環境汚染という観点では?)というスローガンで推進してきた割には、原発推進の影に隠れてわが国の再生可能エネルギーによる発電量は少ない現状。

 
再生可能エネルギーの比率を高めて、エネルギー自給率の向上を一歩一歩、促進させる「戦略と戦術」の具体化&「想定外の低コストな画期的な技術」の創造が必要と想われます。

関連投稿:
今までの「再生可能なエネルギーに係る投稿」の整理('11-5-21~12-31)
海を利用した再生可能なエネルギーについて('10-10-18)

 再生可能なエネルギー進展時の問題点
(その2:太陽光発電進展時の問題点) (その3:比率拡大時の問題点)
 (その4:「再生可能エネルギー」最新記事一覧)
「小寺信良のEnergy Future(22):

どこがダメなのか、日本のエネルギー

太陽光発電や風力発電を電力源として大きく成長させるにはどうすればよいのか。1つの解が「固定価格買い取り制度(FIT)」だ。FITが他の制度よりも効果的なことは、海外の導入例から実証済みだが、問題もある。その問題とは電気料金が2倍になることだろうか、それとも……。「小寺信良のEnergy Future」、今回はFITにまつわる誤解を解き、FIT以外にも日本のエネルギー政策に大きな穴があることを紹介する。(2012/10/25)

(その10:ドイツの太陽光発電の現状) (その11:ドイツの現状の問題点)

 最近の開発状況として、
(その13:ノルウェーの浸透膜発電について)(2013-02-01)
(その15:Mgを媒体とした発電・蓄電の現状と将来への展望)(2013-03-17 )
(その6:熱回収を備えた太陽光発電の紹介)(2012-12-23 )

(その7:家庭向けの小型風力発電機の紹介)(2013-01-17)
 日本と同じ敗戦国であるドイツは風力発電の推進、太陽電池の普及政策を首尾一貫して推進しています。ここ5年間で、中国と並んで、普及率の増大は周知のように日本をはるかに凌駕しています。

想定外のわが国の普及停滞の原因は?
朝令暮改的な補助制度 (一貫性に欠ける予算制度)?
各種エネルギーの普及状況の見える化不足(現状何%の普及率、稼働率)?? 
再生可能なエネルギーへの政策転換の原動力は国民哲学に起因?
国民全体の生活・生計が阻害・圧迫されていないと思っているのだろうか
原発関連の予算によって生計を確保されている自治体、地域、団体が多いのか?

再生可能なエネルギーの立ち遅れは予算的な要因が大きいとは思われますが、現状よくわかりません。世界各国のかける予算比率からも伺えます。

引用:よくわかる原子力 
「各国のエネルギー開発予算

「・・・グラフは、各国がIEAに報告したデータを基に作成しました。
(IEA:Govermment Energy R&D Expenditure by Countory,2001 and 2002, 2002 and 2003)
  
<<詳しく見る>>  

 それでは、この間、アメリカでは、原子力発電、再生可能なエネルギーの位置づけについてどのように考えていたのだろうか?

 アメリカの原発事情(’03/11/25)によれば、
http://simlabo.main.jp/simrepo/r038.htm
(一部割愛・抽出しました。)

「・・・アメリカでは原子力発電が日本ほどは重宝されていない原子力発電は、核分裂反応を継続し続ける仕組みであるため、一定出力を供給するという点で優れている。これは、[#036]の表でも説明したようにベース電力としては最適な物であるということだ(点検期間が長いのが問題だが)。これは貯水量に影響される水力発電や、大気汚染を気にする火力発電にはないメリットである。
 そういうわけで、資源の少ない日本では、原子力をベースロード発電所として位置づけている。
#036の表

  水力発電 火力発電 原子力発電
起動時間
(0~定格
100%運転)
2~3分 2~3時間 5~6日
特徴 起動停止が数分でできるので、その日の負荷に追従した運転が可能 起動停止が数時間でできるので、その日の発電計画に合わせた運転が可能(DSS運転) 起動停止に時間がかかるので、一定出力運転が基本(ベース負担運転)
用途 あまり大容量の水力発電所はつくれないので、ピーク負荷調節用 起動特性がよいので、日負荷変動分のピーク負荷用 起動停止に時間がかかり大容量に適しているのでベース負荷用として基本的に一定出力運転をする
「図説電力システム工学」各種発電方式の特徴より

・・・それは、他の資源があること、原子力発電の経済効率が高くなくなったこと、そして脱原子力の流れが日本よりも強いことも大きな要因だ(これについてはコラム参照)。現在のブッシュ政権は原発を復活させようとしているが、それまでの流れは完全なる脱原子力の動きであった。以下にその歴史を載せておこう。

動き 関連出来事
   




1960年代~
環境保護運
動が激化
40以上の環
境関連法が
成立した

1973年
石油危機発生
による経済成
長の鈍化、産
業構造の変化
により電力消
費伸び率が低
減。電力価格
も高騰
これにより原発
の価格競争力
喪失


1976年
ウォーター
ゲート事件発
生。原発推進
の共和党の
信用ガタ落ち




1980年代中期
複数の州で競
争入札制度を
導入。
1920 地方自治体の電力経営を奨励する連邦電力法が成立
1921 (カリフォルニア州で公営事業公社法が成立)
1957 シッピングポート発電所で米原発としては初の営業運転開始
1963 オイスタークリーク原発の発注を受け、キロワット時当たり$127
のコストと、建設単価の安さにより原発開発ブーム始まる
 ・原発は「クリーンで安くて安全」な電力源として期待される
 ・成長が大きい町では当たり前、と電力会社・公社が原発導入
1969 全国環境政策法成立
 ・電気事業者が建設に際し環境影響評価の導入
 ・連邦や州知事の許可が必要となる
1970 大気浄化法改正
 ・排出基準に達しないものに対しての排出規制が強化
1973 原子炉発注のピーク(41基)。74年(28基)。これ以降2~4基に
1974 原子力委員会が、開発担当のエネルギー研究開発局(ERDA)と
規制と安全管理担当の原子力規制委員会(NRC)になる
1977 エネルギー省が発足
1976 (カリフォルニア州で原発問題が争点化し、新設禁止を入れた
 カリフォルニア原子力安全法発効。)
1978 公営事業規制政策法(PURPA)成立
 ・エネルギー保全と独占支配の打破をめざす(規制緩和)
 ・電気事業者に独立発電者からの買電を義務づける
 ・分散型電源の育成
 ⇒小規模発電事業者が増え、風力などに注目が集まる
 ⇒コージェネレーションの本格利用化
原子炉発注が大手、中小、公営に関わらず事実上0に
1979 スリーマイル島原子力発電所2号炉で部分炉心溶融事故発生
(かねてよりトラブル続きだったサクラメントのランチョ・セコ原発
 は同型炉を使っていたために廃止要求がさらに激化)
1986 チェルノブイリ原力発電所4号炉で爆発により放射性物質放出
1989 85~88年停止していたランチョ・セコ原発が運転再開するも、
稼働率が低いため住民投票により閉鎖決定運転停止
コロラド州のフォートブレン原発の閉鎖。
ニューヨーク州ショーラム原発が州政府と住民の反対により営業
運転もせず、1ドルで政府に売り渡す(事実上閉鎖)。
1992 マサチューセッツ州のヤンキー・ロー原発の閉鎖。
カリフォルニア州サンオノフレ原発1号炉の閉鎖。
エネルギー政策法施行。
 (電源立地に困難になり、その対策として出てくる)
 ・送電の強制的託送を推進
 ・統合資源計画(IRP)により、包括的選択肢から様々な影響を
  考慮に入れた信頼性の高くコストの低い統合サービス計画を
  計画立案する。
 ⇒原発などの施設立地よりも総合的な電力利用始まる
1993 オレゴン州トロージャン原発の閉鎖についての住民投票。
投票は否決されたものの、経営陣が閉鎖を決定。
2001 ブッシュ大統領、原子力開発を再開すると発表

このような歴史をたどっている。ちなみに原発の歴史は日米共に調べればどんどん出るのだが、火力発電の歴史を調べようとしてもこんなにも出てこない=それだけ原発の関心が高い、ということもあったりする。

 興味深いのは、日本では「資源の少ない日本ではオイルショックのようなことがあっては困るから(※1)」と原発を推進しているのに対して、アメリカではオイルショックにより、これまでの経済成長にかげりが見えて電力消費需要が鈍化し、インフレにより建設・維持コストが上昇してしまったが為に、原発のメリットが下がったことである。

 原発というものは、「大きければ大きいほど発電効率が良くなる」とされた施設の代表ではあるが、その分、停止した時の停電率が高くなったり、施設の巨大化は建設・運転・保守・点検(危険なものなだけに欠かせない)にコストがかかったりする皮肉な結果をもたらした。
 前者は当初は予期していなかった「トラブル」が原発につきものだということがさらに災いし、1978年の公営事業規制政策法(PURPA)成立に見るように分散化電力への道を広げることになり、後者は「安くて安定している」という原発のメリットを完全に否定される結果となった。これにより、電気事業者側が原発を建てるメリットが少なくなり、市民も「夢の発電施設」原発への信用をもたなくなったのである。

 スリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故以前に、原子炉の発注がゼロになったと言うことはそういう点が大きく影響していることを示している。これにアメリカならではの強い市民運動と、多くが自治体の公営電力会社であったことに加えて、「核廃棄物処理(※2)が未だ技術化されていない」という問題はその処理(埋める)の影響を被る各州政府・自治体も原発の必要性と経営陣の行動を疑問視し、電気事業者も「不安定」「非効率」「高価格」な原発に二の足を踏むようになり原子力ブームは終わりを告げる。・・・(後略)」という(引用文中赤字、太字は加筆)

米 エイモリー・ロビンス氏のビジョン
(2012-12-30 )によれば、
「・・・
日本のエネルギー政策をどうみるか。
 「巨大な原発のような大規模集中型の電力供給に依存するのが日本の政策で、産業界もこれを前提にしている。だが、これは既に時代遅れになっており、そのリスクやコストはどんどん大きくなっている。福島の事故がその例だ」

・・・―何が原因か。
「企業や家庭に省エネの動機づけをする政策がないためで、電力会社は電気を売れば売るほど、発電所を造れば造るほどもうかるという電気料金制度にも大きな問題がある。

―再生可能エネルギーは高価で不安定だとの批判が根強いが。

  「電力の需要は刻々と変動している。省エネで電力消費のピークを下げた上で、風力や太陽光を大規模に導入する、さらにバイオマスや風力、地熱などをうまく組み合わせれば、問題はなくなる。風力は既に他のエネルギー源と競争できるまでになっているし、太陽光発電の価格低下も急速に進んでいる。一方で、原発や化石燃料の発電価格は上昇傾向にある」

―今後の日本に何を求めるか。
 「産業界や政治家を含めてすべての日本人が自国の再生可能エネルギーと省エネの大きな可能性を理解することが大切だ。大規模集中型のエネルギーシステムやそれを支える政策から決別し、原子力などへの補助金をやめて、フェアな競争を実現しなければならない。政治家は勇気を持つべきだ。もし、日本人が省エネと再生可能エネルギーに多大な投資をし、得られたものを周辺の国と共有できれば、日本は世界に大きな貢献ができるだろう」・・・」という。

⇒わが国の再生可能なエネルギーの想定外の普及停滞の原因として、上記の予算措置などに加えて、発電所を造れば造るほどもうかるという電気料金制度、動機づけをする政策がなく、かつ、アメリカならではの国民性に基づく強い市民運動の欠如が影響しているのだろうか?

 次に、最近の米、日のエネルギー動向として、

「2013年、シェールガス革命で世界は激変する
素材、化学など日本企業にも恩恵」によれば、
http://toyokeizai.net/articles/-/12402
「・・・
圧倒的に安いシェールガスのコスト
米国のオバマ大統領は、2011年秋ごろまでは、ひたすら自ら提唱する「グリーンニューディール」の政策実行に腐心していた。しかしながら、最近の彼はグリーンニューディールを一言も口にしない。・・・
今までは、石油があと20~30年、石炭が100年もたないという事情があるからこそ、原子力発電にいくか、太陽光、風力、地熱などの再生可能新エネルギーにいくか、という選択しかなかったのだ。ところが、である。シェールガス、すなわち砂や泥まみれの地中から取り出す天然ガスは、この状況を一変させてしまった。・・・1キロワットあたりのコストが、石油10円、風力20円、太陽光35円というのに対し、シェールガスはたったの6円なのだ。しかも埋蔵量が少なくとも150年分、実際には300年以上もあるともいわれている。・・・
 シェールガスは大量の排水があり、多くの薬液も使われることからEU諸国の中にはこ、れを禁止する国も出てきた。つまりは、公害問題の発生がデメリットという向きもある。 」という。

一方、わが国では

 愛知県 三重県沖でメタンハイドレート 初の海底ガス採取成功!  漏洩なく回収する技術の確立を期待で記載したように、

メタンハイドレート 海底ガス採取のプロジェクトが動き出しました。 将来の国産天然ガスの資源として期待され、政府が開発が進めている「メタンハイドレート」について、世界で初めて海底からのガスの採取に成功。現状、問題は量産化技術とコスト高という。

PS:
エネルギー事情の大転換となるか、景気の一時的活性化に終わるか?

大いなるペテン、シェールガス
http://www.diplo.jp/articles13/1303gazdeschiste.html
ナフィーズ・モサデク・アーメド 政治学者
ブライトン開発政策研究所(イギリス)所長
・・・業者たちは頁岩のガス鉱床を過大に見積もることによって、採掘に伴うリスクを二義的な問題にしてしまうことができる。ところが水圧破砕は環境に有害な影響を及ぼすだけではない。まさに経済的な問題をも引き起こす。水圧粉砕は非常に寿命の短い生産しかおこなわないからだ。雑誌『ネイチャー』で、英国政府の元科学問題顧問のデヴィッド・キング氏はシェールガス井の生産性は最初の1年の採掘で60~90%低下すると力説する(注3)。

 これほど急激な生産性低下では明らかにわずかな収益しかもたらされないことになる。ガス井が涸れてしまうと作業員たちは大急ぎで他のところへ採掘に行って生産量のレベルを維持し、資金返済に充当しなくてはならない。条件が整えば、このような自転車操業で数年間は人の目を欺くことができる。このようにして、シェールガス井採掘は脆い経済活動と結びつき(持続力はないが、短期間には瞬発力を発揮して)、アメリカで急激な天然ガスの価格低下を引き起こした。2008年には100万BTU(イギリス熱量単位)7、8ドルだったものが2012年には3ドルを割った。・・・」という。

 米国では圧倒的に安いシェールガスのコストとも言われ、かなり先行しているようですが、半世紀前に推定された化石燃料の枯渇時期とはかなり深刻度が異なる様相ですが、五十歩百歩か?

 個人的には、やはり再生可能なエネルギーの進展、拡大が重要かと思われます。また、バイオ技術を用いた CO2のメタン変換による再生可能なエネルギー化技術が将来の夢の技術となるのだろうか?と妄想されます。
要素技術として、 CO2地中隔離の最適化と遠隔モニタリング、バイオ技術を用いた CO2のメタン変換、エネルギー資源開発の効率化などを研究しているという。本文を読む

 また、メタンはそれ自体でもガス化すれば、水(H2O)、CO2と並ぶ温室効果ガスとして地球温暖化に影響を与える可能性もあり、漏洩なく回収および再生技術の確立も期待されます。
 

 バイオ技術を駆使したバイオマスの進展が高まるのだろうか?

関連投稿:
日本の発電方式別の発電原価に係る記載

再生可能なエネルギーに係る記載(2050年100%のシナリオ)
 WWF出典の
2050までに100%の再生エネルギーによれば、
日本は再生可能エネルギーの普及拡大を
 日本では現在、発電量に占める再生可能エネルギーの割合は3%程度?に留まっています。WWF気候変動プログラムの池原庸介は「気候変動問題の解決とエネルギー安全保障を見据え、全量固定価格買取制度などを適切なかたちで早期に導入し、再生可能エネルギーの大幅な普及拡大を図っていく必要がある」とコメントしています。

 


環境中に存在する微量な金属資源の回収に係る記載(その2:沖縄本島沖に大規模鉱床発見!)

2013-04-08 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-04-08投稿

 既報(その1:今までの投稿、文献調査の整理)に引き続いて、環境中に存在する微量な金属資源の回収に係る記載を調べました。

47ニュース

沖縄本島沖に大規模鉱床 海底掘削で新たに発見http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013040701001571.html
(一部割愛しました。)
「政府が沖縄本島沖の海底下で、金属が堆積した「海底熱水鉱床」の地層を新たに確認したことが7日、分かった。調査技術の向上により、海底を深く掘削したことで発見した。大規模な鉱床と見込まれ、工業製品に必要な銅や鉛、亜鉛などを豊富に含むと推定される。

 日本周辺海域には計約5千万トンの鉱床があると推定されてきたが、今回の技術を各地に応用すれば、資源量が大幅に増える可能性があるという。輸入に依存する鉱物資源の安定確保に向け、大きな前進となる。

 調査は、経済産業省の委託で独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が1~2月に実施。4月中にも報告書をまとめる。2013/04/07 19:17   【共同通信】

◆関連記事
奄美沖浅い海底にレアメタル 優良鉱床の可能性2011年10月21日【共同通信】
沖縄本島沖に大規模鉱床 海底掘削で新たに発見http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011102101000753.html
「鹿児島県・奄美大島の西北西約50キロ、深さ約480メートルの海底で、レアメタル(希少金属)のアンチモンを高い割合で含む鉱石を、熊本大大学院の横瀬久芳准教授(海洋火山学)が発見したことが21日、分かった。この鉱石は「海底熱水鉱床」の存在を示すとみられ、横瀬准教授は「(従来の認識より)浅い海底にも優良金属の鉱床が存在する可能性がある」としている。

 海底熱水鉱床は、マグマで熱せられた海水に金属が溶け込んだ流体が、海中で急激に冷やされて一気に固められ濃縮したもの。一般にレアメタルなどの金属が多く含まれる。アンチモンは半導体などに用いられている。

関連記事
もっと知りたい ニュースの「言葉」
Kyodo Zoomアンチモン(2011年4月19日)金属元素の一つ。硫化アンチモンでできた鉱物の輝安鉱を精錬することで得られる。世界で産出される約8割が中国産で、多くの日本企業が輸入に頼っている。半導体の原料やバッテリーの電極の添加剤、プラスチックや紙、木材など燃えやすい素材を燃えにくくする難燃剤など、さまざまな分野に使われている。
Kyodo Zoomレアメタル(2011年1月6日)地球上に存在する量が少ないか、取り出すことが困難な約30種類の希少金属のこと。わずかな量で製品の機能を高めることができ、自動車や携帯電話、液晶パネルなどの製造には欠かせない。このうちレアアース(希土類、ネオジムなど17元素)は中国が世界の生産量の90%以上を占め、輸出規制や価格高騰による影響が極めて大きいため、日本は調達先の多様化や備蓄、リサイクル推進など対策を急いでいる。

2011/10/21 19:21   【共同通信】」

関連投稿:
希土類金属のリサイクルに係る記載

希土類(レアアース)輸出規制に係る記載

金属資源を用途、種類別に整理

⇒「NIMS(物質・材料研究機構)レアメタル・レアアース特集
「金属の種類とレアメタル、レアアースの基礎的理解」
によれば、
金属の種類と用途・・・>>詳しく見る

 

 


環境中に存在する微量な金属資源の回収に係る記載(その1:今までの投稿、文献調査の整理)

2013-04-08 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'12-11-18投稿、'13-04-08追加・修正・更新

 「海水資源」の持つ可能性('10-12-19) 」で記載しましたが、海水中にはウランや金などを含めて全ての元素が溶けて存在しています。また、海水中のみならず、海底にもレアメタルなど金属鉱床が眠っているという。

 レアアースといえば、こんな記事もありました。

海からのレアアース回収に係る記載によれば、
「東京大大学院工学系研究科の加藤泰浩准教授ら。国際共同研究などで採取された太平洋海底のボーリング試料を分析し、ネオジムなどのレアアースを400ppm以上の濃度で含む泥が、水深3500~6千メートルの多くの地点に分布しているのを見つけた。・・・」という。

 

(その33-1):放射能はどのように壊変していくのか? (その33-2)
 
環境中の存在量比率、さまざまな放射能の正体は崩壊することによって、日々変化していると思われます。 その影響度について、現状よく解っていません。

 20世紀半ばから半世紀来発生している人工的な放射能についてはある程度推測はできると思われますが、地球誕生以来の宇宙、地下などからの環境自然放射能については、その歴史は長く、その実態が及ぼす影響は想像の域を脱しています。

 

 放射性Sr(ストロンチウム)は、29年の歳月を経てレアアース放射性Y、重金属安定なZrに変化しているようです。

放射性Pu(プルトニウム)は放射性Uを経て安定なPbに変化しているようです。

  (google画像検索から引用)
引用:http://icchou20.blog94.fc2.com/blog-entry-52.html

 

  資源に乏しいわが国にとっては四方の海を活用して海水中に存在する微量な金属元素を有効に回収することは重要なことと個人的には思っていましたが、溶存濃度が薄いので、資源をさまざまな先端技術駆使しても低コストかつ効率的に回収することは容易なことではありません。
 3.11原発事故前の記載につき、「原発は安全なもの」と信じていた時の記事ですが、ウランは価格が高く海から回収していたようです。 海水中のウラン、バナジウム、コバルト、リチウムの回収については実用化段階でありますが、コスト面を除いて回収の目処が立っているようでした。 

  パラジウムなどの貴金属イオン(レアメタル;希少金属)を迅速かつ選択的に抽出できる溶媒抽出法と天然繊維を使用する溶媒含浸繊維法を併用することで高効率で分離回収も実施されているようでした。
 イットリウム、セリウムを主として希土類金属のリサイクル技術も進展しています。
 これらの処理技術の開発・実用化による金属資源の自給は昨今の輸出規制、等に対する防衛になると思われます。

 関連投稿:
希土類金属のリサイクルに係る記載

希土類(レアアース)輸出規制に係る記載

バクテリアがレアアースを濃縮する現象に係る記載2011-02-13
・・Spring8
微生物でレアアースの回収が可能に 2010年11月17日
-バクテリアがレアアースを濃縮する現象を発見-(プレスリリース)によれば 、
www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2010/101117・・・ 水溶液中において、レアアースが微生物の細胞表面で周囲(微生物が存在しない部分)に比べて高濃度に濃縮する現象を初めて観測
○ 従来金属イオンの回収などに使われる陽イオン交換樹脂に比べて10~100倍程度高濃度にレアアースを濃縮することが可能 ・・・」

IT産業の米、ビタミン剤と呼ばれているシリコン(ケイ素)、レアーアース(希土類)、他を従来の海外の鉱山からの鉱物資源の輸入のみに頼らず、河川周辺環境からの回収の可能性を当面は経済性は無視して調べてきました。

関連文献:NIMS 「都市鉱山」 
http://www.nims.go.jp/research/elements/rare-metal/urban-mine/index.html

関連投稿:

金属資源を用途、種類別に整理

「NIMS(物質・材料研究機構)レアメタル・レアアース特集「金属の種類とレアメタル、レアアースの基礎的理解」によれば、
http://www.nims.go.jp/research/elements/rare-metal/
study/index.html
 金属の種類と用途・・・」

日本とモンゴル、レアアース共同調査に係る記載

希土類の資源調査および開発に係わる記載

 環境への放射能漏洩後は一時中断していましたが、

以前から問題となっていましたが、昨今の領土問題など有事による輸出規制などによって、例えば、レアメタルのような貴重な金属資源を経済的に入手できなくなるかもしれません。やはり、本件に係る情報を調べることは重要であると個人的には思っています。

 今回は今までの調査結果を再整理しました。

 1.海水中の微量元素の変動とは

海水中に存在する微量な金属元素の濃度、量に係る調査を整理(その1)

 「・・・溶解もしくは微粒子化合物として海に介在する金属元素は地殻から河川および地下水への溶出、雨中の不純物(pH、溶存形態)、火山噴火、海底噴火成分、および環境放射能からの放射性元素の壊変などによって変遷すると思われます。また、海の表面、深層、海底など深さ方向でも海水温、元素濃度が違うと言われています。 それゆえに、実際に利用する場合には、その場所のデータを調べる必要があると想われます。

 <わが国の排他的経済水域>

 (google画像検索から引用)

 雨の中の不純物

  (google画像検索から引用)


2.色々な物質中の希土類元素存在度パターンについて

希土類元素の地球科学
3.2. 海水・河川水の希土類元素存在度パターンによれば、 http://staff.aist.go.jp/a.ohta/japanese/study/REE_ex_es3.htm
「3.2. 海水・河川水の希土類元素存在度パターン、

 3.2.1. 河川水と海水の希土類元素存在度パターンの特徴 では
・・・岩石や土壌から水に溶けた希土類元素は、川となって、河口を経て、外洋へと流れ出していきます。 ・・・


 パターンの特徴としては、 軽希土類元素側に富み、負のEu(ユウロピウム)異常を持つパターンを示しています。またCe(セリウム)異常は、河川によって無かったり負の異常を示したりとバラバラの特徴を示します。これまで見てきた岩石の値に比べると、濃度が遙かに低くなっています(100万倍以上も濃度が薄い)。 ただし、河川水は地域差が大きく、河川によってパターンに大きな変化が生じることが珍しくありません。また、降水によって濃度が薄まったり、人為的な汚染(医療関係にX線の投影材などに希土類元素が使われている)の影響を受けるなど、その特徴を正しく捉えるのは大変です。
 海水: 図には浅い(0-1000m)海水深い海水(1000-6000m)の平均的なデータを示しています。いずれも、全体としてお椀のように下にへこんだパターンに、大きな負のCe(セリウム)異常、小さな負のEu(ユウロピウム)異常、Ho(ホルミウム)に対してY(イットリウム)が比較的に多く溶けていることなどの特徴を示します。 特に、Y(イットリウム)がよく似たイオン半径を持つHo(ホルミウム)と異なる挙動を示すのは、岩石が水に溶ける・水から沈殿物として除去される反応においては、イオン半径や価数が同じというだけで、元素が同じ振る舞いをするわけでない事を表しています。 海水は深さが増すに従ってパターンの特徴が変化します。図からはわかりにくいのですが、深さが増すに従って、負のCe(セリウム)異常が大きくなる、重希土類元素に富む傾向を示すなどの変化を示します(もちろん海域によって特徴は変化します)。表層から数100mまでの浅い海水は上下方向にかき混ぜられていますので、川から供給された希土類元素が深い海水と混ざり合います。そのため、表層海水のパターンは全体として負のCe(セリウム)異常がやや小さくなります。 」

希土類は海より河川のほうが多い。

 3.海水中の金属元素濃度の文献調査結果

水中の主成分の塩化ナトリウム(塩)、塩化マグネシウムなど以外の「海水中に存在する微量な金属元素の濃度、量」に係る中間整理

 関連文献:「海水の組成」によれば、
 http://www.littlewaves.info/marine/wq_seawater.htm

<引用出典>
(引用した出典の詳細は本文を参照願います。今回の引用データにはレアアースは含まれていません。)

1.ウィキペディア(引例1)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7
2.MARINE-TECH.社(引例2)
 http://www.marine-tech.co.jp/more/index.html
3.京都薬科大学「体の元素組成は海水に似ている」
(引例3)

 http://www.aluminum-hc.gr.jp/p_6/sakurai/sakurai_main01.html#1
海水からリチウムを回収する研究(引例4)

5.Newton別冊地球大解剖
 
http://www.littlewaves.info/marine/kw_seaelement.htm
海水組成(引例5)
6.海水からのウラン回収
(04-02-01-12) 
核燃料リサイクル施設
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=04-02-01-12
海水中の全元素(引例6)
出典:重松恒信:海水誌、21、221(1968)
7.(1b)大気・海洋進化
http://ea.c.u-tokyo.ac.jp/earth/Members/Komiya/komiya.1b.htm
海洋の元素濃度の経年変化の推定(引例7)
8.東京農業大学 国際食料情報学部 宮古亜熱帯農場 
  2009年12月   砂糖類情報 
http://sugar.alic.go.jp/japan/example_02/example0912a.htm
海水中植物必須元素の濃度(μgL-1引例8)
河川水中の濃度も併記されています。
9.1.3 核融合発電炉と他のエネルギープラントとの比較 1.3.1 資源量
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/old/kakuyugo/siryo/siryo136/siryo213.htm
海水中の元素濃度、資源量(引例9-1)
海水成分回収の経済性(引例9-2)
10.歴史と認識 其の2
http://takedanet.com/2010/05/2_dbf2.html
・図 2海水中の元素の組成と人間の血清中の元素の組成
  
(引例10)
11.
海水の組成と化学平衡. 海洋科学, 1, No. 3, 238-243 (1969) 
海洋の無機化学/6
http://members3.jcom.home.ne.jp/mag-hu/Tsunogai/Ronbun/Honj5/5-1Chem.htm
海水の組成と化学平衡(引例11)

⇒微量な場合は分析誤差が生じやすいとの記述があり、超純水中の微量な汚染の分析と同様、分析試料の採取から分析にいたるまで、厳重な管理が必要かと想われます。

 ⇒ 微量元素の濃度表示がmg/Lのものは海水の比重が1.023(25℃)であることから、ppmとほぼ同等とみなして≒ppm表示。同様にμg/L(=0.001mg/L)もmg/Lへの換算値を≒ppmとして記載する予定です。また分析精度からみて、ppt(0.001ppb)レベルの元素は省略する予定です。
1%は10000ppm、1ppmは1000ppb、1ppbは1000ppt

 レアメタル、特に
中国からの輸入に殆ど頼っている希土類17元素の海水中における存在量は少ないようなので、各元素の推定消費量を考慮して取捨して整理する予定です。
(金などの貴金属および市場価格が高いものはppt(0.001ppb)レベルの元素も選択)

 


「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その4-2:低コストな淡水の供給が捗らない原因に対する雑感)

2013-03-31 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-04-01投稿

既報(その4:低コストな安全な水の供給に対する現状と問題点)に引き続いて、個人的に低コストな淡水の供給が捗らない原因について考察してみました。

 

工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる

「水」を効率的、かつ有効に安全に供給することが

大切であると思っています。

既報でも記載しましたが、誤解、妄想?杞憂かもしれませんことを
予め断っておきます。

 しかし、現状の問題点は海水の淡水化を例にとると、
地球上の水のうち97.5%は海水で占められ無尽蔵にありますが、 淡水を大量に供給するために 海水から淡水を製造することが実施されています。 淡水の製造法には. 蒸留法. 逆浸透法. などがありますが、世界の淡水需要は現状約5000億m3であるが、人口増加に伴って、約7000億m3が見込まれています。
ところが、この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決しようとすると、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要であり、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量とのことです。
 日本は電気代が世界の中でも高いことは世界的にも知られていますが、仮に、工業用単価を安く見積もって10円/kWhとした場合でも180兆円となります。(家庭用はこの2倍強)


関連投稿:「水」とはどのようなものか?」に係る投稿 の整理('11-01-05~)

2012-03-18

 

現状の不足分を▲2000億m3とすると、
その単価(円/m3)は
180000000000000÷200000000000
=1800÷2=900円/m3

 となります。

 一般的に、水道水の単価は地域・場所によって違いがありますが、200~500円?/m3と比べてきわめて高いようです。

 

関連投稿:
わが国の上水のあらましとその水源および水質、処理方法
2010-11-11

世界の水価格に係る記載

 

世界各地で水価格が上昇によれば
http://www.earth-policy.org/Books/Seg/PB2ch04_ss7.htm

「世界各地で水価格が上昇し、時には急騰している。自治体が定める水道料金の過去5年にわたる平均値上げ率は、米国で27%、イギリスで32%、オーストラリアで45%、南アフリカ共和国で50%、カナダで58%である。チュニジアでは過去10年間で灌漑用水の価格が4倍になった。4カ国を対象に行った最近の調査によれば、自治体における平均的な水道料金には、1立方メートルあたり、米国の66セントからデンマークとドイツの2ドル25セントとかなり開きがある。だが、消費者が水道料金の実費を全額負担することはない。それどころか、実質的に(時には文字通りに)水を無料で提供している政府も多い。人々が支払う水の価格は、主に次の3つの要因で決まる。水を供給源から消費者まで輸送するコスト、水の総需要、価格補助金である。汚染物質の除去費用が加わる場合もある・・・」 という。

それでは安くて安定な淡水製造用の電源をどこから?

既報各種エネルギー確保の現状 および原発、再生エネの位置づけに係る情報
(2013-03-22 )の引用(アメリカの原発事情(’03/11/25)
http://simlabo.main.jp/simrepo/r038.htm)によれば、

であり、そのためにはコンパクトで安定した固定電源である原発に目が向きますが、原発は衆知のように、一度、大地震、大津波で被災すれば、環境中へ大量な放射能汚染を招くことから、「いたちごっこ」になりかねないとも思われます。

 かといって、再生可能なエネルギーの単価は現状風力20円、太陽光35円ともいわれ、適用した場合、約600円/m3というとてつもない高コストになるのだろうか?

 これでは、工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる
「水」を効率的、かつ有効に安全に普遍的に供給することは建前としては理解できても、現実的には不可能だろうか?

 安全な飲料水、砂漠の緑化、灌漑用に普及しない原因のひとつと思われます?
(別途調査)

せめて、異常気象など天変地異による水不足、原発事故などによる水汚染が起こらないように対策できればよいのですが、・・・。

いずれにしても、再生エネ、低コストな水の想定外の進展とその技術を確立することは一朝一夕にはできないので、時間がかかるのでしょうか?



資源はないが、四方海に囲まれたわが国の場合はまだ恵まれた環境にあるとも思われ、既報(その12:米 エイモリー・ロビンス氏のビジョン)
大規模集中型のエネルギーシステムやそれを支える政策から決別し、原子力などへの補助金をやめて、フェアな競争を実現しなければならない。政治家は勇気を持つべきだ。もし、日本人が省エネと再生可能エネルギーに多大な投資をし、得られたものを周辺の国と共有できれば、日本は世界に大きな貢献ができるだろう」という言葉がに印象残ります。

 

 

 

 


「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その4:低コストな安全な水の供給に対する現状と問題点)

2013-03-31 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03-31投稿、追加・更新

 既報食糧の自給には低コストかつ安全な淡水製造技術への開発志向が必要か!の引用で問題とされている水不足に対する今後の取り組みは非常に重要なことと思っています。
 水の汚染度、温度など性状に異変を来たす諸要因の排除、および、さまざまな分野における低コストな水の供給に対する製造技術は人類の永遠に生き延びるための課題と思われます。

 全ての生物が健康に生きていくためには、

産業革命以降、長年築き上げた文明の利器・情報を活用して

工業用、農業用、水産用、飲料、生活用の分野に低コストかつ適正なる

「水」を効率的、かつ有効に安全に供給することが

大切であると思っています。

 現状、環境中への有害物質によって、海、河川、地下水などが汚染されて、安全な飲料水、生活用水量、および、安全な魚介類、海藻、米、野菜など食糧減少しつつあります。

参考投稿:エアロゾルに係る投稿 ( <追加> '12-07ー14~'13-03ー20)
(最近、問題となっている異常気象、環境、生態系にさまざまな悪影響を与えている黄砂、PM2.5、および火山灰、インフルエンザウィルス、環境放射能などに係る記載

 また、豪雨、旱魃の2極分化によって、実際に生活環境で利用できる水の絶対量は人口増加も伴って不足しつつあります。
参考投稿:異常気象など天変地異に係る投稿(その4 '13-01-03~'13-03-19)

(異常気象は
単に地球温暖化ガス、環境放射能の影響のみならず、北極圏のオゾン層の破壊、昨今、問題となっている黄砂、PM2.5などのその他の要因と複雑に絡み合って、
環境中の水の循環挙動(バランス)および調節機能に影響していると思われます。
一体何がどのようなメカニズムで影響しているのでしょうか???
 いずれにしても、地球および大気圏中の水の循環挙動(バランス)および調節機能が崩れはじめて加速し始めたためなのか?と想っています。)

 

 結果として、近年、食料価格は異常な上昇をみせている。毎年上がり続けた結果、この5年で3倍にもなっており、世界的な食料不足や社会的不安が問題になりつつあり、高騰する消費者物価によって生計を圧迫するとも言われています。 

  水不足、水汚染を解消するためには、海水の淡水化を普及すればと思っていましたが、そんなに、単純なものではなく、多大な電気、熱エネルギーを使わなければなりません。

プロダクトサービス「特集:環境に優しいエネルギー技術」によれば、
全世界で使用している電力は年間18兆kWh。100万キロワットの発電所にして2000基分です。・・・
地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この
水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。という。

  よって、低コストな「水」を効率的、かつ有効に供給するために、どのような開発が現状、実施されているか?および、現状のコスト的な問題点を既報の関連投稿を整理して、今後どのようにあるべきか?把握することが
今後、重要かと思っています。

 水」とはどのようなものか?

「水徒然」
1)地球環境での水の実態
国土交通省、水資源局、水資源部のデータ(2006) 、
「世界の水問題と日本」によれば、
<世界と日本の水使用量> 
 約3500億m3(1995)であり、
 そのうち日本での使用量は約831億m3 という。

2)水の具体的な用途の現状
(詳細は詳しくは>>)

「水徒然2」
「水」とはどのようなものか?に係る投稿の整理(~’12-12-31)

3.11震災前から、ここ数年来続いている大地震、猛暑、大津波・洪水などの異常気象など天変地異

 宇宙・太陽からの放射能を制御して地球を防護していると言われる「電離層」および「オゾン層」などが破壊されて、その影響を受けているのだろうか???

 特に、3.11による漏洩放射能を如何に効率的に除染して、異常気象など天変地異生物多様性に悪影響を与えないかが最大の問題と思われます。
参考投稿:
生物多様性に係る記載(その2:消えた巻き貝「イボニシ」 福島第一周辺沿岸30キロに係る考察) (2013-03-28 )

(天変地異と水の性状変化との関係があるのか?)
 宇宙・太陽からの熱エネルギー・放射線などを制御して地球を防護していると言われる「電離層」および「オゾン層」などが破壊されて、その影響を受けているのだろうか???・・・環境放射能、特に、宇宙・太陽からの放射線・粒子の質・エネルギー量の異変、もしくは増大、および火山帯における地下マグマの噴出活動の活性化による地殻からの放射能の増大に影響されているのでは??? と杞憂しています。・・・大気圏のさまざまな環境放射能、電磁波が複雑に絡み合って、大気中の「水蒸気」、「雲」、および「海」、「大陸地殻に存在する水」の水の性状(温度)が変化して異常気象など天変地異を誘起しているのでは?? と個人的には杞憂しています。
 加えて、上記以外の環境放射能の影響が天変地異を増幅して水の性状変化を加速する可能性がないことを祈っています。
関連投稿:
トリチウム水の環境への影響に係る記載

(水ビジネスが招く価格暴騰のリスク)
gooニュース
民営か否か:水ビジネスが招く価格暴騰のリスク」
WIRED2012年10月30日によれば、
「・・・近年、ヒマラヤ山脈からグレートプレーンズまで世界中のあらゆるところで、淡水が不足しつつある。人々が水を消費するペースは、自然が水を循環させるペースを上回っている。水問題は21世紀の人類や地球環境にとって、避けては通れない難題になりつつある。・・・カウフマン氏は、米国時間24日に「Nature」のウェブサイトに掲載された記事のなかで、水を食料品同様にコモディティの投機対象にしようとする動きを止めるべきだと非難。すでに水不足の脅威に直面している人類の80%もの人々や、安定的な手頃な価格で水の供給に頼っているあらゆる人々に、リスクがあるとしている。という。

次に、
水」とはどのようにあるべきか?を整理すると、
(その3:<追加>中国 大気汚染同様、水汚染も深刻に)(2013-02-18)
中国において64%の都市で、地下水が深刻な汚染に見舞われていることが分かった。118都市で継続して調査したデータを基にしたもので、33%の都市も軽度の汚染あるといい「基本的に地下水が清潔な都市」は3%にとどまり、高度経済成長により化学工場などが排出する汚水が地下に流れ込むケースが深刻化しているほか、有害物質に汚染された地下水を飲用することで健康被害も拡大しているという。
関連投稿:
中国の沿海都市、9割が水不足。その原因は???

(その2:マイクロプラスチックによる海水汚染は進んでいる)(2013-01-24)
MSN産経ニュース
「英国、沿岸の魚の36%にプラスティック片発見」によれば、
プリマス大学と英国海洋生物学協会の研究者たちが、英国海域でプラスティックによる汚染が拡大中だと注意を喚起している。・・・魚の体内にこうしたプラスティックが蓄積すると、消化器官を詰まらせてしまうほか、魚が空腹を感じないために食物を取るのを止めてしまう可能性もあると研究者たちは指摘している。プラスティックと一緒に汚染物質が蓄積される可能性もある。・・・現在、石鹸、スクラブ洗顔料、シャワージェルなどの化粧品や洗浄用品から、マイクロプラスティックを除去するという取り組みが進んでいる。環境保護グループの間で海洋汚染におけるマイクロプラスティックの存在に関心が高まっていることを認識したユニリーバ社は2012年12月、「マイクロプラスティック(マイクロビーズ)の使用を2015年までに停止する」発表した。・・・」という。

(その1:シェールガス利用に際しての水の管理は重要)(2013-01-09)
ナショナルジオグラフィック ニュース May 10, 2011
「天然ガス採掘でメタン汚染の可能性」によれば、
「・・・アメリカやカナダでは、過去6年間にわたるこの新技術の成功実績により、広大な天然ガスの新貯蔵庫の扉が開け放たれた。シェールガス開発が順調に進めば、2035年にはアメリカの天然ガス生産の45%を占めると見込まれている。アメリカ政府は、世界32カ国でも同様のシェール層が利用可能だとする報告を発表した。
 しかし、天然ガスの主成分メタンによる飲み水汚染がクローズアップされている。・・・メタンは、飲み水に関して規制対象となる汚染物質ではない。密閉空間で窒息や爆発の原因となることは知られているが、水の色や味、臭いを変化させるわけではなく、飲料適性に影響を与えるのかどうかもわかっていない。 」という。

話を戻して、
以下 既報に引き続いて、
低コストな水の供給に対する開発の現状に係る記載を調べました。

日経テクノ
水圧を利用した淡水の製造ブラント によれば
背景. 地球上の水のうち97.5%は海水. 人間が利用できる水はわずか0.01%. 淡水を大量に供給するためには. 海水などから淡水を製造する必要がある. 淡水の製造法には. 蒸留法. 逆浸透法. などがある.・・・

2025年には人口80億、水需要は約7000km3 
 大電力を使用する加圧用のポンプを使用しないで大きなにRO(逆浸透)膜を付設たものを海中に沈めて海水と管内空気との圧力差を利用して淡水化する方法。

デメリットはRO膜の交換、淡水の汲み出しにポンプが必要、淡水の輸送

詳しく見る>>

⇒電気代、ローリー輸送などトータルコストがどの程度になるののだろうか?

引き続いて、追加・更新予定です。

参考:(個人的なメモ)
 関連記事を掘り下げる時に適正な用語を引用するための参考として、
水関連熟語goo辞書をベースに洗い出し。

水と係りがある言葉と熟語一覧

水と係りがある自然科学・技術基礎用語一覧
「工業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
「水産業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
「農業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧
(別途、修正・追加予定)


食糧の自給には低コストかつ安全な淡水製造技術への開発志向が必要か!

2013-03-30 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03ー30投稿、04-01更新

 世界各国の食糧の確保および地球温暖化対策は
今後どのように進展していくのだろうか?

既報引用で紹介しましたように、

  地球温暖化化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。 しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう。 

食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。

 私たちは、この水を太陽熱で海水から精製する装置を完成させました。30億人が1年間に必要とする水は1.5兆トンという。

 自然界で食糧の安定生産に欠くことができないのは低コストな水の安定な製造、および健全なる微生物による安定な窒素固定の力が必要と思われますが、

現状、既報(その2:消えた巻き貝「イボニシ」 福島第一周辺沿岸30キロに係る考察) で記載しましたように、微生物を原点とした生態系は地球温暖化、有害物質の増加に伴って、阻害されているようです。その原因として、環境放射能、重金属、特定科学物質などによって汚染された水が挙げられます。

参考:窒素固定とは、ウィキペディア(Wikipedia)によれば、
「空気中に多量に存在する安定な(不活性)窒素分子を、反応性の高い他の窒素化合物(アンモニア、硝酸塩、二酸化窒素など)に変換するプロセスをいう。自然界での窒素固定は、いくつかの真正細菌(細菌、放線菌、藍藻、ある種の嫌気性細菌など)と一部の古細菌(メタン菌など)によって行われる。
・・・・・また、雷の放電や紫外線により、窒素ガスが酸化され、これらが雨水に溶けることで、土壌に固定される。
 また、人工的に窒素分子を他の窒素化合物に変換する手法も幾つか開発されており、工業的に非常に重要な位置を占めている。」 という。
参考投稿: 窒素固定に係る記事を紹介します。 - 水徒然

結果として、
減少する植物性プランクトン 
海底の土壌に生息する微生物 
土壌に生息する微生物

など微生物に異変が発生しています。 

 以下の参考情報からも、その深刻性が伺えます。

 *土壌中の微生物の存在量
*参考情報:かもしてパッパラなーるなるhttp://blog.livedoor.jp/agrikin/archives/1565770.html
「地球上に870万種=細胞核ある全生物を予測-絶滅前に調査を・カナダ大学
 動植物やカビなど細胞核がある真核生物の種の数は、地球全体で約870万種に上るとの予測を、カナダのダルハウジー大の研究チームが24日、米科学誌プロス・バイオロジーに発表した。「海洋生物のセンサス(人口調査)」と呼ばれる国際プロジェクトの一環。現在学名が付けられデータベースに登録されている約125万種(陸上100万種、海中25万種)の7倍に上り、陸の生物が4分の3、海の生物が残り4分の1という。
 研究チームは、人類による自然破壊などで発見前に絶滅する種が急増していると考えられ、生態系が豊かなサンゴ礁や海底の泥、熱帯の湿地などを中心に調査を急ぐべきだと訴えている。・・・」という。

 巨大なエネルギーを持つ宇宙および火山帯、地下マグマ異変の影響が大きいと想われますが、大気圏のさまざまな環境放射能、電磁波が複雑に絡み合って、大気中の「水蒸気」、「雲」、および「海」、「大陸地殻に存在する水」性状が変化して誘起しているのでは?? と個人的には杞憂しています。

 詰まるところ、安易に食糧は工業生産などによる利潤に基づいて、安価な人件費の国で生産される農産物を買えばいいという考え方は通用しない時代がやってくることは、既報から、個人的には思っています。要するに、「地獄の沙汰も金次第」と「金を湯水のごとく使う」という格言が通用しない時代になりつつあります。また、「世の中、金だけではない」ことも事実であり、安くても、高くても必要なものは何か?という時代になると推察されます。
 
関連投稿:TPPに係るメモ(11-14更新)(2011-11-14)
 
まえがきが長くなりましたが、
 
 今回は食糧の自給の重要性を説く記載を調べました。
 
YAHOOニュース
食料問題研究の第一人者が緊急警告「今、世界中で食料の争奪戦が起きている」 
3月25日(月)17時50分配信
「2025年には世界の人口が80億人を突破すると推計されるが、そのとき今のように日本で手軽に食べ物を入手できるのだろうか。30年以上にわたって食料問題に取り組んできた第一人者である柴田明夫氏が、厳しさを増すグローバル経済と、日本の食料政策の間違いを指摘する。この先、私たちが生き残る道はどこにあるのか?

海外に頼るのは危険! 転ばぬ先のつえを

食料自給率には、生産額、重量、カロリーの3通りの表し方がありますが、私は生命の維持に直結するカロリーベースが重要だと思います。

1960年までは、日本の食料自給率はカロリーベースで約80%ありましたが、その後20年間で洋食化や外食化が進むなか、生産量が追いつかなくなり低下していった。ただし、これは経済成長に伴う現象なので仕方ない部分もあるでしょう。

ところが、80年以降は食料消費が頭打ちなのに生産力が低下している。食料の輸入が増えて自給率が落ちていき、今では40%を下回っている。アメリカの128%、ドイツの84%など、ほかの先進国と比べても極端に低い数字です。

現在、日本の穀物供給量は年間約4000万トン。そのうち約3000万トンは輸入に頼っています。これまでは安くて良質な食料を海外から調達できるという安心感があったのですが、近年は海外からの輸入が不安になってきました。

海外のコメ、小麦、トウモロコシなど穀物価格を見ると、過去30年間でおよそ3倍です。特に、昨年の夏からは最高水準で推移している。これはもう一時的な高騰ではなく、水準自体の上昇と考えたほうがいい。今や世界中で食料の争奪戦が起きているのです。

本来、日本の農業の潜在能力は非常に高いので、私はこれをフルに生かす方向に切り替えていくべきだと思います。生産性を上げて足りない分を輸入するならまだしも、田んぼを遊ばせておきながら、食料が足りないから海外に頼るという考えは非常に危険です。

国にとって、GDPが増えて農業のウエイトが下がるのは近代化ともいえますが、日本はあまりにも農家の規模が拡大されなかった。その結果、明治以来100年間ほとんど変わらなかった農業就業人口1200万人、農地面積600万ヘクタール、農家戸数600万戸という数字が、ガタガタと崩れたのです。今では、農業就業人口260万人、農地面積460万ヘクタール、農家戸数は第1種と第2種の兼業農家も含め156万戸にまで減ってしまいました。

日本の食料問題にとって分岐点となったのは、基幹産業としてのコメを維持していくことを目的として61年に施行された農業基本法です。農業基本法は、本来は工業部門の賃金上昇と同レベルで米価を上げて、農村と都市を均衡させるという発想でした。

しかし、消費者には安くコメを提供しなければならず、消費者米価が生産者米価よりも安くなり、それを補うための赤字は1兆円近くにまでなってしまった。さらに、80年代に入るとコメの消費量がガクッと減って値段が下がり、生産量を減らしてきた。当然、これでは日本の農業を維持できません。

世界の農業に目を向けると、価格水準が3倍になったことから農業開発ブームが起こっています。かんがい設備などの装置化や農機具の機械化、農薬や肥料を与える化学化、そして遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジー。儲かるものを作ろうという農業の商品化、工業化が進んでいる。

ところが、自然の領域に踏み込みすぎて水不足や異常気象などの問題が明らかになり、マーケットは不安定になってきています。だからこそ、日本は国内の生産を見直す必要があるのですが、現状では政府や国民に危機意識がまったく感じられない。

99年、農業基本法に代わる食料・農業・農村基本法が制定されましたが、それでも国内の生産力は衰退する一方です。備蓄についても、民主党政権は「消費者のコメ離れが進んでいるなら、備蓄を減らせ」という発想でしたし、自民党政権も依然としてコメは供給過剰だという見方。

海外市場に大きな変化が生じてきているのだから、もう少し備蓄を増やすなどして、バランスを取っておくべきです。将来の危機を感じ取って、転ばぬ先のつえをつかなければいけないのに、行政からそういった話は出てきません。

アベノミクス、TPPで起こること

アベノミクスは思い切った金融緩和でインフレ期待を高め、円安株高が加速しました。ただ、企業が成長するには国内に設備投資する必要がありますが、実際は海外に流れるでしょう。それでは国内雇用も賃金も増えない。

今、中国ほか新興国を中心に世界的な工業化が起こっています。人口はBRICS(ブリックス・新興5ヵ国)だけで30億近く。それにアジア、アフリカ諸国が続くわけですから、耐久消費財の生産は膨大な量になる。工業製品はグローバル競争によって価格が抑えられますが、使用される原油などの1次産品は需要が増えて価格が上昇。「資源はインフレになるけれど、製品はデフレになる」という状態です。

日本ではどうか? アベノミクス後の日本でも食料や原油など1次産品は価格が上がり、工業製品は上がらない“部分インフレ”になる可能性が高い。

一方で、安倍政権が進めるTPPに参加しても、私は農水省が試算するような「400万トンが輸入されて日本のコメが壊滅状態」とはならないと思います。世界中で日本にコメを輸出できるのは、アメリカ、中国、オーストラリアぐらいですが、どこも輸出余力はそれほどありません。

アメリカはインディカ米300万トンを南米に輸出していますが、農水省が出しているのはそれがそっくり日本に入ってくるという試算で、実にいいかげんです。オーストラリアは06、07年の干ばつの影響で50万トンほどしかコメは作られておらず、輸出は難しい。中国も国内需要が急拡大しているため、安いコメが日本に入ってくることはまずないでしょう。

こうしたことから10年後の日本の食料事情を予想すると、値段が高くて買えない農産物が出てきます。特に、トウモロコシや大豆は厳しい。中国は1990年代までは大豆はわずかしか輸入していませんでしたが、一気に増えて今では6300万トンを輸入。アメリカ農務省は、将来、中国の大豆輸入量は9000万トンになると見ています。

トウモロコシについても、中国は09年から輸入を始めました。輸入トウモロコシの多くが家畜のエサとなりますが、中国の配合飼料の供給計画では近々4億4000万トンになります。そのうち半分をトウモロコシとして、その10%を輸入で賄うと2000万トンが必要となる。

そうなると、もはや日本はトウモロコシを買えない可能性が出てきて、畜産は大きな影響を受ける。牛の頭数を牧草などの自給飼料で賄えるまでに減らすなど形態をガラリと変え、生態系のバランスに見合った経営が必要になります。

週プレ読者に関していえることは、このままでは牛肉の値段も高騰して、めったに食べられなくなるということ。もちろん、日本の農業の現状を考えれば、「コメだけは食べられる」などと安心してもいられません。

私は“離れる農業”と言っていますが、グローバル経済の進展とともに、食と農業が離れてしまった。輸入先は地球の裏側まで広がり、冷凍など保存技術の発達で生産から口に入るまでの時間も離れる。さらに、加工する場所も遠くなりブラックボックス化してしまった。そうしたなかで、冷凍ギョーザ事件などが起きたわけです。これは、食の安全という意味でも、安定供給という意味でも問題があります。

食料危機に備えて、今すぐできることといえば、“バイ・ジャパン”。国産の食料を買うこと。国レベルでの地産地消です。多少高くても、志のある農家が作ったものを選ぶ。それと食料ロスも大きな問題ですから、当たり前ですが、食べ残さない、捨てない。

週プレ読者世代は、農業体験もやっておくべきではないでしょうか。国がそれを支援して第1次産業を育て、多様な農業経営層を創出していくべきだと思います。

(取材・文/宮崎俊哉 山田美恵 渋谷淳 名須川ミサコ 中島大輔  撮影/伊藤晴世)

●柴田明夫(しばた・あきお)
東京大学農学部卒業後、丸紅に入社。2006年に丸紅経済研究所所長、代表を経て11年に資源・食糧問題研究所を設立。農林水産省「食料・農業・農村政策審議会」委員などを務める。『食糧危機にどう備えるか』(日本経済新聞出版社)、『食糧危機が日本を襲う!』(角川SSC新書)など著書多数

最終更新:3月26日(火)14時30分」

 
食糧の自給には低コストかつ安全な淡水製造技術の開発志向が必要か!

福島原発の放射能汚染水が海洋に流出? 専用港内のセシウム濃度異変という。原因究明して漏洩防止を!

2013-03-18 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03-16投稿

 環境(水)中の放射性物質の影響と浄化に係る今までの情報のまとめ
(~'13-3-16)
から思うことは、

 

 浄化に係る最近の状況は改善の兆しすら見えず、むしろ今まで公開されていなかっただけで、「こんなに深刻だったのか」という情報が目立ちます。

 河北新報社 2013年02月11日月曜日

福島原発、ひしめく汚染水タンク 3キロ圏内上空

東京電力福島第1原発事故から間もなく2年となるのを前に、原発上空の飛行禁止区域が緩和されたことを受けヘリコプターで上空1500メートル付近から敷地内の様子を撮影した。汚染水が入ったタンクが所狭しと立ち並び、4号機原子炉建屋では組み立て途中の燃料取り出し設備も確認できたという。

 

 東京新聞WEB 2013年3月10日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013031090070311.html

耐久性より増設優先 福島第一 急造タンク群 3年後破綻ともいう。
<放射性トリチウム> 原子炉内で発生する放射性物質の一つで、三重水素とも呼ばれる。水と非常に似た性質のため、現在、大量に処理する技術はない。福島第一にたまる処理水には、排出が認められる法定限度(1立方センチ当たり60ベクレル)の約38倍の約2300ベクレルのトリチウムが含まれている。新しい除染装置で処理してもトリチウムはそのまま残るという。

 その汚染水の海洋放出には半世紀以上!?かかるという。
   http://news-log.jp/archives/6920

 

またまた、放射能汚染水が今まで海に流出していた可能性があるという。

 NHK NEWS WEB
原発汚染水 専用港に流出し続けていた可能性
3月15日 4時15分

「東京電力福島第一原子力発電所の専用港で、海水の放射性セシウムの濃度がほとんど下がらなくなっていることについて、東京海洋大学の研究グループが試算したところ、汚染水の流出が止まったとされるおととし6月以降も、1年間で事故前の排出限度の73倍に当たる放射性セシウムが専用港に流れ出た可能性があることが分かりました。
研究グループは、詳細な調査を実施すべきだ、としています。

東京海洋大学の研究グループは、福島第一原発の専用港で海水に含まれるセシウム137の濃度が、去年春以降、高いところで、国の基準を上回る1リットル当たり100ベクレル前後からほとんど下がらなくなっていることから、原因の究明に役立てるため独自に試算を行いました。
試算では、専用港の海水は、海流や潮の満ち干で1日に44%が入れ替わると推定され、セシウム137が公表されている濃度になるには1日当たり80億から930億ベクレルが流れ込んでいる計算になる、としています。
その結果、汚染水の流出が止まったとされるおととし6月以降の1年間では、事故前の保安規定で定められた排出限度の73倍に当たる16兆1000億ベクレルが専用港に流れ出た可能性がある、ということです。
専門家によりますと、1年間に排出限度の73倍に当たる放射性セシウムが流出したとしても、外洋の生物にはほとんど影響はありませんが、港の中に生息する魚介類が体内に取り込むおそれがあるということです。
東京海洋大学の神田穣太教授は「海水の測定データから、原発の敷地内の土が雨で流れ込んだ影響とは考えにくく、地下水や壊れた配管などを通じて汚染水が漏れ出している可能性がある。詳細な調査を実施し、原因を特定すべきだ」としています。
 これに対し東京電力は「さまざまな調査の結果から、発電所の敷地から放射性物質が海に流出しているとは考えていない。ただ、専用港の海水で放射性セシウムの濃度が下がらない原因は分かっていないので調査を続けたい」と話しています。」

⇒汚染水は単に建屋だけでなく、海に流出している可能性があり、専用港の海水で放射性セシウムの濃度が下がらない原因が今後の問題という。

 法定内の排出限度のセシウム濃度で常時排水していた国内すべての原発周辺の地下水中の放射能濃度は高いということから、(詳しくは>>)その73倍という排出によって全セシウム濃度は高くなっていると推察されます。

むしろ、詳細な調査を実施するにあたり、

 約60種類に昇る核分裂生成物の経時変化による元素の変化にも留意する必要があるのでしょうか?

(5) ストロンチウム Sr 89 の放射性崩壊図、半減期

 

半減期51日

 8) セシウム Cs134の由来、放射性崩壊図、半減期。

半減期2年   

 

引用:ポストさんてんいちいち日記[ 2011/06/09 (木)

 

 

関連投稿:
海水中の元素の分布に影響を与える要因に係る記載
エアロゾルに係る記載(その30:大陸からの有害ガスと微粒子によるハイブリッド汚染
マイクロプラスチックによる海水汚染

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 


愛知県 三重県沖でメタンハイドレート 初の海底ガス採取成功!  漏洩なく回収する技術の確立を期待

2013-03-17 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-03-09投稿、03-12、03-17追加・更新

 既報までにて、次世代のエネルギーとして注目されるメタンガスに係る記載を調べてきましたが、メタンハイドレート 海底ガス採取のプロジェクトが動き出しました。再生可能なエネルギーの進展とともに期待しています。

PS03-17:実施情報を追記
引用:http://sokan.hamazo.tv/e4318755.html

⇒赤い煙はメタンガスが燃えているのだろうか?

PS03-12:
海洋で世界初、メタンガス産出 

 経産省は愛知県沖で海底下からメタンガスを取り出す試験に成功したと発表。海洋産出成功は世界初。2013/03/12 12:03   【共同通信】

 ○                                         ○

 メタンハイドレートは「燃える氷」とも呼ばれる天然ガスと水が結び付いてシャーベット状になった天然資源です。
日本近海の海底にも埋蔵が確認されていて、政府はこのうち愛知県と三重県の沖合で、ことし1月から試験採取の準備を進めてきました。
これについて、関係者によりますと、現場では海底より数百メートルの深さの地層から天然ガスを取り出すためのパイプを装着する準備などがほぼ完了し、週明けにもガスを採取できる見通しになりました。
資源エネルギー庁によりますと、成功すれば、海底にあるメタンハイドレートからの天然ガスの採取は、世界でも初めてのケースになるということです。
日本は原発事故以降、火力発電向けの天然ガスの輸入が増大し、巨額の貿易赤字の要因ともなっていて、国産のエネルギー資源の確保が重要性を増しています。
日本近海のメタンハイドレートは、愛知県などの沖合の埋蔵量だけでも日本の天然ガスの使用量の14年分に相当すると見込まれ、政府は将来の商業生産に向けて、安定的な採取ができるか調査を急ぐことにしています。」

メタンハイドレイドとは、



    (google画像検索から引用)


    (google画像検索から引用)

 メタンは永久凍土や深海においてハイドレート を形成して多量に存在していることが知られており、エネルギー源として開発される事が期待されています.

 メタンハイドレードに限らず、天然ガス、特にメタンガス
 既報「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その1:シェールガス利用に際しての水の管理は重要)で記載したように、火力発電に直接利用されたり、燃料電池用の水素に改質されてポスト原発の切り札として、米国では圧倒的に安いシェールガスのコスト故に、今までは、石油があと20~30年、石炭が100年もたないという事情があるからこそ、原子力発電にいくか、太陽光、風力、地熱などの再生可能新エネルギーにいくか、という選択しかなかったのだ。 ところが、である。シェールガス、すなわち砂や泥まみれの地中から取り出す天然ガスは、この状況を一変させてしまった。なにしろ、1キロワットあたりのコストが、石油10円、風力20円、太陽光35円というのに対し、シェールガスはたったの6円なのだ。しかも埋蔵量が少なくとも150年分、実際には300年以上もあるともいわれている。なおかつ、CO2排出量は石炭に対し40%、石油に対し15%も少ないのだという。

 ただ、いいこと尽くしではなく、メタンは水には溶けなく、一般的には地殻、汚泥などに生息する微生物による発酵によって生成されているものですが、環境面にさまざまな悪影響を与える可能性について言われており、特に、ある採掘地から1キロ離れた場所でも、着火濃度のメタンを含む飲み水が確認されたという。
 採掘地付近の井戸と遠い井戸を比較すると、平均17倍のメタン濃度が検出されており、 天然ガスの主成分メタンによる飲み水汚染がクローズアップされていて水の管理が重要という。
 また、シェールガスは大量の排水があり、多くの薬液も使われることからEU諸国の中にはこ、れを禁止する国も出てきた。つまりは、公害問題の発生がデメリットという向きもある。 

 今後の海底ガス採取の進展のためには、大量な水を安定に低コストに供給する技術と排水処理技術などを含めたトータルコスト、および、低レベルのメタン暴露が長期的に続いた場合に、たとえば、海生生物の異変とか、その他さまざまな生態系および天変地異への影響がどのようになるかが着目点となるのだろうか?

 また、メタンはそれ自体でもガス化すれば、水(H2O)、CO2と並ぶ温室効果ガスとして地球温暖化に影響を与える可能性もあり、漏洩なく回収および再生技術の確立も期待されます。
 そのために、要素技術として、 CO2地中隔離の最適化と遠隔モニタリング、バイオ技術を用いた CO2のメタン変換、エネルギー資源開発の効率化などを研究しているという。本文を読む

  日本周辺海域には約7.4兆 m3のメタンガス(国内ガス消費量の約100年分に相当する量)とのことですが、掘り尽くして、地盤沈下など起こさないように、持続型炭素循環システムの構築の研究の成果を期待します。
 それ自体でもガス化すれば、水(H2O)、CO2と並ぶ温室効果ガス、また、臭素などと反応して臭化メチル(CH3Br)など生成すればオゾン層破壊ガスとして地球温暖化に影響を与えるのか?

 昨今の眼に余るゲリラ雷雨など短時間大雨気象から鑑みて大気中に存在するさまざまな放射化作用を有する放射性物質と反応して、人工降雨剤的作用、オゾン層破壊ガス的な作用をしているのではと妄想しています。

参考関連情報:
異常気象など天変地異に影響する要因に係る考察と地質調査
 自然界でメタン生成されるには微生物の力が必要です。地殻(土壌)中には無数の微生物が生息しています。

*土壌中の微生物の存在量
*参考文献:かもしてパッパラなーるなるhttp://blog.livedoor.jp/agrikin/archives/1565770.html

 「・・・水田に生息する微生物群集はウィルスに始まり、細菌、糸状菌、原生動物から構成され、各微生物は互いに影響を及ぼしあっている.例えば、地球温暖化ガスであるメタンは、メタン生成古細菌によって作られるが、その生成には共生菌の存在が不可欠である。また、生成したメタンは土壌中を移動するとともにメタン酸化菌によって分解され、メタン生成古細菌、メタン酸化菌は、そのウィルスや原生動物によって制御されている。・・・」という。

 既報環境中のメタン、一酸化炭素はどのようにしてつくられるかによれば、「気象庁のデータより、大気中にはメタン(CH3)、一酸化炭素(CO)はオゾン(O3)濃度と連動して存在しているようです。これらは環境中に存在している微生物、放射能、紫外線などの影響を受けて複雑に反応して生成されていると思われます。
 
ウィキペディアによれば、
メタンは
「メタン (methane) は最も単純な構造の炭化水素で、1個の炭素原子に4個の水素原子が結合した分子である。化学式は CH4。和名は沼気(しょうき)。
分子は炭素が中心に位置する正四面体構造をとる。・・・
 常温、常圧で無色、無臭の気体。人に対する毒性はない。融点は −183 ℃、沸点は −162 ℃。空気に対する比重は 0.555。(分子量は約16)
光などの刺激によって励起されハロゲン元素と反応し、水素原子がハロゲン原子に置換される。この反応は激しい発熱反応である。例えば塩素との混合気体を常温中で直射日光に曝すだけで発火する。
 メタンは天然ガスから得られるほか、一酸化炭素と水素を反応させることで工業的に大量に生産されているあるが、実験室で発生させる方法がいくつか知られている。・・・
製法
・炭化アルミニウムに室温で水を反応させて加水分解する。
 Al4C3 + 12H2O→3CH4 + 4Al(OH)3
・酢酸塩を強塩基の存在下に強熱して脱炭酸させる。 
 CH3COONa + NaOH→ CH4 + Na2CO3
・メタン菌による嫌気発酵
いわゆるバイオガスの製法。強い嫌気度を要求する。なお、自然界で発生するメタンの殆どはメタン菌により合成されている。
4H2 + HCO3- + H+ → CH4 + 3H2O
CH3COO- + H2O→ CH4 + HCO3-

 
関連投稿:
環境中のオゾン濃度とメタン濃度とはなぜ連動するのか? - 水徒然

温室効果ガスに係る記載(その2:温室効果ガスCO2、メタンガスの鉛直分布の測定方法)


再生可能なエネルギーに係る記載(その15:Mgを媒体とした発電・蓄電の現状と将来への展望)

2013-03-17 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-3-17投稿

プロダクトサービス特集:環境に優しいエネルギー技術
マグネシウム文明の夜明け −石油に代わる新しいエネルギー
東京工業大学 機械物理工学専攻 矢部 孝 教授   本文を読む

(一部割愛しました。)

1.はじめに

太陽光のエネルギーは無尽蔵です。世界中の電力使用量が、わずか数万平方Kmの面積に降り注ぐ太陽光のエネルギーで賄える程です。サハラ砂漠の面積が860万平方Kmなので、そのエネルギーの巨大さが想像できるでしょう。しかし、この太陽光の利用は、現在非常に性能が上がってきているとは言え、太陽電池で行なえば十分なのでしょうか?困ったことに、曇りや雨を考慮すると、我が国の年間平均日照時間は4時間しかありません。太陽光だけで日本全体のエネルギーを賄うには、国土の60%にも上る太陽光受光面積が必要となるのが実情です(太陽利用効率30%と仮定し、リスク回避で10日分の貯蔵を念頭においています)。

世界中には年間平均日照時間が10時間を越す国もあるのでそこで発電するにしても、そこからエネルギーを輸送してくる方法がなければ他の国がその国に降り注ぐ太陽光を利用することはできません。即ち、エネルギー貯蔵ができ、移動可能な媒体が必要となる訳です。しかも、年間100億トン消費している石油・石炭をこのエネルギー貯蔵で賄おうとすると、当然数10億トン規模の媒体が必要となってきます。また、その媒体を製造するエネルギーも考えなければならないので、媒体候補となる物質はほとんど限られます。

私は、マグネシウム(Mg)を用いたエネルギー貯蔵を提案しています1,2)。Mgを酸素や水と反応させてエネルギーを取り出し、反応生成物である酸化マグネシウムを、太陽光や風力などの自然エネルギーを用いて、Mgに戻すことができれば、このMgがエネルギーの貯蔵、輸送媒体となることが期待できるからです。このサイクルには一切、化石燃料は関与せず、即ち、地球温暖化の危険因子となるものが介在しません(図1)。以下では、Mgを媒体とした再生可能エネルギーに関する研究開発の現状と将来への展望を述べたいと思います。

図1 マグネシウムと太陽光励起レーザーを用いたエネルギー循環システム。

2.なぜマグネシウムか

Mgの資源量は海水中でナトリウムに次いで2番目に多く、地球の海水中に1800兆トンあると言われています。また、ゴビ砂漠やアリゾナの砂漠には、かなりの量のMgが含まれています。埋蔵量を見ても、亜鉛の4億トン、アルミニウム150億トン、鉄8千億トンに比べて、桁違いに多いのです。

エネルギー貯蔵能力を考えると、単位体積当たりに発生できる熱量は液体水素の5倍であるので、コンパクトなエネルギー源でもあります。100万kWの発電所のわずか一日分の燃料を蓄えるためだけでも、1気圧水素だと、高さ10mで1km四方のタンクが必要ですが、Mgだと、高さ10mで15m四方と桁違いに小さいもので済みます(ここで、1気圧の水素としたのは、1気圧の圧力差では1平方mの面積に10トンの力がかかるため、大きなタンクでは気圧差をつけることができないので、大気圧で貯蔵するしかないからです)。自動車の例で考えると、ガソリンスタンドは通常、車200台分のガソリン10m3程度を蓄えています。これを水素と置き換えると、何と、33,000m3のタンクが必要となり、日本中の地下に水素タンクを設置しなければならないでしょう。

Mgの重量当たりの反応熱(水素燃焼も含めて)は25MJ/kgであり、石炭30MJ/kgとほぼ同程度です。現在の火力発電所の燃料をMgに替えることができれば、蒸気タービンで発電する現在の化石燃料の代わりに“リサイクル可能な石炭”としてMgを使うこともできるので、既存のシステムを継承することができます。また、Mgは引火の危険がないため、大量のエネルギー貯蔵には向いている物質です。

別の利用方法はマグネシウム燃料電池(空気電池)です。聞きなれない言葉かもしれません。一般に、燃料電池と言うと水素燃料電池しか考えない人が多いのですが、これは、水素を燃料として供給して、酸素との反応で電池になるものです。燃料となる水素は常に外から供給されるので、効率が高くなる。一般に、電池の効率は、容器全体を含めた電池の重量に対して発生可能な電力を言うので、金属電池は重量が重いために効率が悪いと信じられているのです。そこで、重量の軽いリチウムイオン電池が現在よく使われています。リチウムイオン電池の発電効率は、最高650Wh/kgですが、定常的には200Wh/kgと言われています。

ところが、燃料が外から供給される場合には、基本的には燃料は無限にあると考えられるので、容器の重さは無視できます。そのため、水素燃料電池の効率が高くなるのです。そういう見地に立てば、金属も、燃料として外から供給できれば、金属そのものが持つ純粋な能力を引き出すことができるようになると考えられます。米国の私たちの共同研究者は、既に亜鉛燃料電池を製作し、1回の燃料供給で普通乗用車(ホンダ・インサイト)の500km走行に成功しています(2003年のギネス公認記録)。しかも、燃料を供給することで、100回以上もこれを繰り返せることを実証しました。このときの亜鉛燃料電池の効率は500Wh/kg。これをMgに替えると、1500Wh/kgとなることが分かっているので、今後が大いに期待できる技術です。

リチウムイオン電池のように電気を使って充電するようなものは、普通乗用車には余り薦められません。充電が完了するまでドライバーが待てるかどうかは問題でしょう。これに対して、上述の亜鉛燃料電池では、亜鉛(将来はMg)燃料パックの交換はわずか3分で済みます。また、安全性も高いので、コンビニでも販売でき、新たなインフラも不要です。将来的には、リチウム空気電池も有望なのですが、リチウム原子の性能が、比容量3.83Ah/g、酸化還元電位3Vであるので、最高11.5kWh/kgが可能としても、500km走行可能な100kWhの電池を搭載する自動車が、現在世界中にある9億台に達するには、780万トンのリチウムが必要となる計算です。これに対してリチウム埋蔵量1100万トンは、余りにも少ない。また、現在年間リチウム生産量は2万5千トンしかなく、それでもリチウム争奪戦が繰り広げられています。大量にリチウムを含んでいると言われている海水資源でも、実は、1kgの海水中にリチウムは0.1mgしかありません。そんな資源を石油に代わる燃料とするリスクを冒せるでしょうか。

3.マグネシウムの還元

使用済みのMgは酸化マグネシウムMgOという白い粉末となって残りますが、次にこれを元に戻すことが必要です。従来のMg精錬は、ドロマイト(MgCO3/CaCO3)を焼成してCO2を飛ばし、MgOにケイ化鉄FeSiという還元剤を使用して1200-1500度という比較的低温で行われています。しかし、還元剤を回収できないために、これを作る資源とエネルギーを考えると、そのまま模倣しても再生可能エネルギーとはなり得ません。実際、世界のMgの7割を生産しているピジョン法(熱還元法)では、Mg1トンの生産にコークス10トンを使用しているので、Mgを燃料にするくらいなら、石炭をそのまま使った方が遙かに環境に優しい。

還元剤無しでMgを還元することは、そう容易なことではないのです。MgOの還元は蒸発の潜熱や分解に要するエネルギーに打ち勝ちながら、4000度という高温を実現しなければなりません。このエネルギーを単純に温度に換算すると2万度近くにもなります。このエネルギーを太陽光で賄おうとしても、ただ太陽光を集めるだけでは、このような分解を達成できないことは明らかです。

確かに太陽炉内で4000度近い高温を実現したという報告はありますが、これは単に加熱して到達した温度(顕熱)だけです。先に述べたように、蒸発・分解に要するエネルギーは顕熱に比べ桁違いに大きいので、その状態で物質を高温に保つことは不可能なのです。私は、この太陽光をレーザーに変えることができれば、更にエネルギー集中を高め、超高温を実現することができるであろうと考えました。加えて、レーザーでは容器全体を暖めずに局所的に高温を実現できるので、炉壁が超高温となることは無いというメリットがあります。

例えば、太陽光が1cm径の円状に集光されたと考え、その際に到達する温度が100度であったとしましょう。レーザーによって同じエネルギーが1mm径に集光できれば面積が100分の1となるので、1万度の高温が達成できます。太陽は光源が有限の大きさであるため、集光サイズの下限はこの光源の大きさで決定されます。太陽をレーザーという別の光に変換できれば、この限界を超えることが可能となる訳です。

面白いのは、1mm径の局所的な部分だけが高温となるので、そこから噴出して1cm径まで膨張すると、100度まで温度が低下することです。元々のエネルギーが1cm径を100度にする能力しかないのでこれは当然のことで、集光点から1cm離れたところは低温です。しかし、1mm径の小さな領域だけでは生産量を増やすことができないので、実際には何100本かのレーザーを1cm間隔で照射することになります。

熱伝導によってMgO中を熱が伝わると思う人が多いのですが、レーザーアブレーションの知識がある人はそうでないことが理解できると思います。レーザーエネルギーのほとんどは噴出する蒸気によって持ち去られるので、内部にはほとんど伝わらないのです。このときに持ち去られるエネルギーは、蒸発の潜熱であり、運動エネルギーです。

私たちのプロセスで更に重要なのは、こうした相変化を起こす領域を利用していることです。通常、入射エネルギーが増大すると温度が上昇します。輻射損失は温度の4乗に比例して増大するので、このままでは、どこかで輻射損失が優位となり、入射エネルギーがほとんど外部へ放出され利用できない事態が生じます。しかし、蒸発・分解する温度では、蒸発が継続している間温度上昇が停止するので、全ての物質が蒸発してしまうまで、温度は沸点に保たれるのです。水の蒸発を思い起こせば理解できると思います。いくらエネルギーを注入しても温度が増大しないため、輻射損失も増大しなくなる。このような状況を利用すれば、入射エネルギーが有効に蒸発・分解に費やされるということになります。

4.太陽光励起レーザー

    ・・・(中略)

5.おわりに

私たちは、地上での太陽光励起レーザーにこだわっていますが、これには理由があります。宇宙でのレーザー発振を目指すのも、夢はありますが、限られた予算をこれに費やすのは無駄に思われます。全世界で使用している電力は年間18兆kWh。100万キロワットの発電所にして2000基分です。・・・

図3 実用化に向けたロードマップ

 

最後に、地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。

 

私たちは、この水を太陽熱で海水から精製する装置を完成させました。30億人が1年間に必要とする水は1.5兆トンですが、この中には、20億トンのマグネシウムが含まれています。世界で年間使用されている石炭・石油が100億トンなので、5年でこれに匹敵するリサイクル燃料が手に入ることになる計算です(図3参照)。現在、このようなシステムの実現に向けて、トルコでテストプラント建設がスタートしています。今後1年以内に、世界が驚くシステムが出現するでしょう(更に詳しい解説は、日経サイエンス6)とPHP新書7)をご覧ください)。・・・

・・・(後略)   」という。

 週プレNEWS エネルギー革命を起こす?新発明の「マグネシウム電池」ってなんだ

>>詳しく見る

トルコでテストプラント建設がスタートという。中東で実施するのは太陽光励起レーザーの日照時間を稼ぐためなのだろうか?

「世界の日照データ」
 わが国の日照時間は東南アジア、中東などと比較して短い。

 海水の淡水化(図1)で地球の海水中に1800兆トンあるというMgを海から回収して使用するようです。4方海に囲まれたわが国では非常に有利な方法であり、資源・エネルギーの自給に期待されます。

「地球温暖化や化石燃料の枯渇が深刻になるのは、まだ相当先の話。と思っている人が多いでしょう。しかし、今から20年以内には、30億人分の水が不足すると言われており、これは、農業・工業用水を含めた量であるので、まもなく、人類は深刻な食糧危機に見舞われることとなるでしょう食料の60%を輸入に頼っている我が国も深刻な打撃を受けることは間違いありません。この水不足に対して、逆浸透膜がそれを解決するかのような報道がありますが、逆浸透膜で、30億人分の水を作るには、9兆kWhの電気が必要です。これは、世界中で使われている電気18兆kWhの50%の量なのです。」の記述には同感です。

 ちなみに、発電のための金属資源を回収するその他方法としては、
「海水中に存在する微量元素」の回収に係る投稿 ('13-01-03追加・更新  '11-04ー01~)
 「海水資源」の持つ可能性に係る記載を調べました。('10-12-19) 」で記載しましたように、海水中にはウランや金などを含めて全ての元素が溶けて存在しています。しかし、その濃度が薄いので、溶存資源を回収することは容易なことではありません。
 海水中のウラン、バナジウム、コバルト、リチウムの回収については実用化段階でありますが、コスト面を除いて回収の目処が立っているようです。
 また、水溶液中に存在するパラジウムなどの貴金属イオン(レアメタル)を迅速かつ選択的に抽出できる溶媒抽出法と天然繊維を使用する溶媒含浸繊維法を併用することで高効率で分離回収も実施されているようです。

<海水からの金属回収例>

 
(google画像検索から引用)

関連投稿:
海水からリチウムを回収する研究
 リチウムイオン2次電池の低コスト化
太陽光発電による電気と光触媒をハイブリット化した「水からの水素」の製造方法

 


「海水中に存在する微量元素」の回収に係る投稿 ('13-01-03追加・更新  '11-04ー01~)

2013-01-03 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'13-01-03投稿

既報「海水中に存在する微量元素」に対する整理 (10-05更新'11-04ー01~)に引き続いて、昨年までに調査した記載を追加更新しました。

金属元素濃度に係る調査の目的は(~3月11日)
(その1):
 
金属資源の自給を目指して、海からの金属資源の回収する試みがされています。・・・
<<詳しく見る>>
(その2):
 
現代および次世代産業の米、ビタミン剤と呼ばれているシリコン(ケイ素)、レアーアース(希土類)、他を従来の海外の鉱山からの鉱物資源の輸入のみに頼らず、海、河川を含む周辺環境からの回収の可能性を当面は経済性は無視して調べています。・・・溶存物質のうち、84%が塩化ナトリウム、8%が塩化マグネシウムなどのその他の塩素化合物、のこりがアルミニウム、銅、ウラン、銀、水銀、金、などである。・・・
<<詳しく見る>>
ということでしたが、
 
3.11原発事故のため暫く中断していましたが、既報で海へ流出している核反応生成物質由来の「放射性物質元素」による汚染を心配して、種々の微量元素濃度について整理ました。

 海水中の元素の深さ方向の分布に係る記載によれば、
「海水中の元素の深さ方向の分布」
海水中に存在する元素および、その化合物の挙動を推察する上で参考になると思われます。元素によって、さまざまな分布を示していることがわかります。一部の元素は海水と反応して海底に多く沈積してます。
主な元素の分布 
1)Na(ナトリウム)、Mg(マグネシウム)K(カリウム)、Ca(カルシウム)などの主成分は深さ方向で一定の濃度分布。
期律表から、核反応放射性物質であるCs、Sr(アルカリ、アルカリ土類)も同傾向を示しています。
2)Al(アルミニウム)、Ti(チタニウム)、Th(トリウム)は深くなると濃度が高くなる。
3)Zn(亜鉛)Ge(ゲルマニウム)、Cd(カドミウム)などは濃度は表層で低く、中間層、底部で高い。核分裂反応物質に係る質量数(約60~170)に属するうちのレアアース(希土類)元素、例えば、Yイットリウム(原子価3)はこの中間型に属しています。

*周期律表(クリック)で原子番号、原子量(質量数)
*放射性同位元素(水素~ウラン、プルトニウムおよびその化合物一覧)

レアアースといえば、こんな記事もありました。

海からのレアアース回収に係る記載によれば、
「東京大大学院工学系研究科の加藤泰浩准教授ら。国際共同研究などで採取された太平洋海底のボーリング試料を分析し、ネオジムなどのレアアースを400ppm以上の濃度で含む泥が、水深3500~6千メートルの多くの地点に分布しているのを見つけた。・・・」という。

 最近発見した地殻(含む海底)の地殻構成成分は、別報で引用した産総研で公表されている元素の濃度分布図である地球化学図(全国の地球化学図(海・陸)で知ることができますが、データの一部を紹介します。
アルミニウムAl(クリック、)鉄Fe(クリック (砂鉄、鉄鉱石鉱床には多く存在)、Ti(クリックMg(クリック・・・。

関連投稿:
地震および津波に係る記載(その24:震度5以上の地震が発生し易い地域・海、域の地殻成分元素)
地震および津波に係る記載(その22:なぜ砂鉄鉱床地域で震度5以上の地震が発生し易いのか?に係る雑感)

 しかし、海水中に微量存在しているさまざまな元素濃度は地殻から河川および地下水への溶出、雨中の不純物(pH、溶存形態)、火山噴火、海底噴火成分などによって変遷すると思われます。また、海の表面、深層、海底など深さ方向でも海水温、元素濃度が違うと言われています。
また、
 分析、放射線強度測定用の試料採取位置には注意が必要であることを示唆しています。
 また上記データから、その存在形態は海のpH、温度、溶存酸素(O2)、溶存CO2、Cl、SOx、NOx、POxイオンなどの存在状態によって、化合物の形態が変化すると想われます。
 アルカリ、アルカリ土類でイオン化傾向の高いCs、Srなどは溶解していると思われます。
 また、放射性物質は所定の半減期によって放射線を出して他の元素に変るので半減期の短い元素のICP-質量分析などによるppbオーダーの濃度*の正確な把握は難しいと思われます。
*濃度単位 1ppb=1μg/kg≒1μg/L(=0.001mg/L)
                       (海水の比重が1.023(25℃))       
1%=10000ppm 1ppm=1000ppb 1ppb=1000ppt
1ppm=1mg/kg  1ppm1mg/L 



<CO2の挙動例>
藻類などによる光合成、水温の変化によるCO2の溶存変化

 

                      (google画像検索から引用)
参考投稿:「水」とはどのようなものか?に係る投稿の整理(~’12-12-31)

地球に存在する「水」の組成ー「海」
海洋深層水とはどのようなものか?

雨の中の不純物

今後は下図の「地下水などの放射能汚染」による悪影響が出ないように、地下マグマなどからの環境放射能を含む海水中の微量元素を適切に分析して、その回収(除染)することが望まれます。海水が汚染していれば、地下水も汚染します。

生物多様性 」、「内部被曝 」、「異常気象など天変地異

などに影響しているのではと個人的には杞憂しています。

<高感度分析の一例 >
ICP-MS分析、中性子線照射ガンマ線スペクトル分析


多摩川水系の溶存態元素濃度(単位 μg/l)原論文1より引用)

goo辞書によれば

 「水」は海・湖沼・河川・氷雪として地表面の約四分の三をおおい、太陽エネルギーと重力の作用を受けて気体(水蒸気)・液体・固体と3態に状態を変えながら、
気圏・水圏・岩石圏の三圏にわたって絶えず循環しています。

(google画像検索から引用)

参考投稿:地球上の「水」はどのように存在して循環しているか

「本邦初公開!?:日本の地下水源から出る放射能分布地図発見!」によれば、http://quasimoto.exblog.jp/1923831

 

 関連投稿:
放射化現象に係る投稿(その2:環境放射性物質が影響する諸悪について)
「水」とはどのようなものか?に係る記載(汚染物質に対する環境水の浄化技術の調査)

「水」とはどのようなものか?に係る記載(中国の沿海都市、9割が水不足。その原因は???)


「水」とはどのようなものか?に係る記載(汚染物質に対する環境水の浄化技術の調査)

2012-11-29 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'12-11-29投稿

 既報に記載したように、中国の沿岸都市、ヒマラヤ山脈からグレートプレーンズまで世界中のあらゆるところで、淡水が不足しつつあります。

 この淡水不足の要因は、基本的には、1)人口増に伴なって人々が水を消費するペースは、自然が水を循環させるペースを上回っている。2)従来から言われる重金属鉱床などから漏洩した公害化学物質によって水源が汚染されている。3)原発事故などによって地下水が汚染されている。

 ・・・ことによって、

・河川、地下水の汚染による安全な飲料水、生活用水の減少
・海からの安全な資源(魚介類、海藻)の減少
・陸からの安全な資源(米、野菜)の減少

に影響すると思われます。

  (google画像検索から引用)

上記1)~3)に着目して、今後は水不足を対策するビジネスが発展していくと思われます。

 以下、既報でも記載しましたが、妄想?杞憂かもしれませんことを
予め断っておきます。

 今までの調査結果から、上記1)~3)の対策としてどのような水浄化システムが適応できるのか?個人的に関心があり、その概要を考えてみました。

1)人口増による

 コストはさておいて、中国沿岸地域などでは海水の淡水化技術の応用が考えられます。

 一方、日照りなどによって渇水状態になった場合、河川、湖・沼・池周辺の内陸地域などでは人口降雨剤などによって降水量を増加するしかないのか?、また、然るべきインフラが整備されていない場合は沿岸部からローリー輸送するのでしょうか? 生活用水は高くなり農業用水どころではないことが起こるのか?

2)従来から言われる公害化学物質による

 重金属のカドミウム汚染などは、イオン交換、凝集沈殿などによって回収して、浄化すれば、原理的に可能と想われます。地下水などに混入して広範囲に拡散した場合は厄介なこととなりますが、微量分析技術を併用して水を浄化しなければならないのか?

3))原発事故などによる

 基本的には、設備の規模は別として、福島原発の放射能を含有する冷却水の浄化回収システムの応用が考えられます。問題は福島原発と同様、回収した放射性物質の廃棄処分が問題となってくると想われます。

  今回は、わが国の下記の最新のさまざまな環境汚染物質に対する水の浄化技術について調べました。上記に係る具体的な処方に係る記載は次報にて今までの関連投稿を参照して整理してみたいと思っています。

関連投稿:

農業用水中の塩分濃度の影響2010-10-03

農業用水に利用されている地下水2010-10-05

わが国の上水のあらましとその水源および水質、処理方法2010-11-11

超純水の使用実態2010-11-25

除染・回収方法
水中の放射性物質の除去

セシウム汚染米とカドミウム汚染例との比較

放射能マイクロスポット発生に係る要因考察

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工業的な農林水産技術に係る記載を調べました。(その1:TPPに係る記載と現状の問題点)

2012-11-17 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

'12-11-16投稿、17更新

 3.11震災前から、 原発事故異常気象火山噴火高病原性インフルエンザなどの有事によって収穫前の野菜、果物、魚介類、畜産物などが被害を蒙って価格が高騰する昨今。

 「・・・こんなときに思うのは 原点に立ち返って、例えば、野菜などを外界からの影響を受けにくい植物工場にて工業的に栽培したり、黒マグロ、うなぎ、松茸などの付加価値の高い食品の完全養殖・栽培を科学的に制御・管理して工業的に生産できる技術を確立・拡大したら 、もっとゆとりある暮らしができるのに・・・。 震災後はますます物価高となり暮らし難くなりました。庶民生活を圧迫する価格高騰を緩和するためにも、将来の安全かつ低コストな供給を可能にする食糧の自給自足の確保に従事されている関係者の研究開発を期待しています。・・・

食糧生産に係る雇用拡大のみならず政情不安、等による輸出規制対応、価格交渉にも大きな力となると思われます。

 生物多様性に富むミネラルが豊富な海水の組成を分析制御 して広い200海里水域の原発による漏洩汚染の復旧を最優先して、その有効活用加えて、4(「きつい」「汚い」「かっこ悪い」「臭い」)から脱却した農林水産物の工業化もこれからの日本の進む道ではないかと想われます。・・・」詳しく見る

 折りしも、尖閣諸島問題、オバマ大統領再選、衆院解散・総選挙。

 棚上げになっていた各政党内間でのTPP参加に対する賛否両論。その争点は単に日本の農業従事者の保護のみでなく、多岐にわたる複雑な協定条約であり、国民経済に負担なく、食糧の安定確保を目的とした工業的な農林水産技術の推進に対してどのような影響、制約が派生するのか詳細不詳につき、ここ数年来に公開された記載の一部を調べました。

gooニュース

2012 -11月16日(金) 10時50分

 

 

「TPP参加は本当に農業破壊なのか」
(ダイヤモンド・オンライン) 2010年12月06日

【山下一仁コラム】によれば
(一部を引用しました。詳細は本文参照願います。)
「やや旧聞に属するが、11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)における菅直人首相の発言には内心驚いた。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加に関して「関係国と協議する」と明言しただけでなく、オーストラリアやEU(欧州連合)とのあいだの個別のEPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)についても公の場で意欲を示したからだ。・・・」
との国策情報もあります。

本文詳しく読む>>

行政調査新聞2011年 11月 23日

TPPに対し反対論(慎重論)にならざるを得ないこれだけの理由

 (農林水産関連の記載を抽出しました。)本文詳しく読む

「・・・本紙はすでに昨年12月2日付で『TPPは「日本復活」の鍵か、「日本消滅」への一歩か』と題する解説記事を掲載したことがある。TPP加入へ動きつつある現在、もういちど「反対論(慎重論)」について再考してみたい。・・・

 最近になってTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関するニュースや情報が大量に流されるようになった。ここで注意しておきたいのは、日本でTPPを推進している本家本元は経団連であり、日本の多くのマスコミがTPP推進を後押ししている状況だということを理解しておくことだ。・・・ 

・TPP分野での国境は撤廃される状態になる。外国から低賃金労働者が入って来る。日本人は低賃金を我慢したり、職に就けなくなるなど、景気悪化、社会混乱が始まる。

・世界的不景気、デフレに呑み込まれ、日本のカネは米国に簒奪される。

・国民皆保険制度がなくなる可能性が高い。風邪をひいただけでも数万円、ガンの手術など数百万円にもなる可能性がある。

・遺伝子組み換え食品や添加物などが間違いなく蔓延する。米国産牛肉の検査や月齢制限の基準が壊れ、食の不安が広がる。外食がその不安に輪をかける。

・日本の農業は極めて厳しい状態に陥るが、農業より深刻な問題は酪農。日本の酪農は壊滅。林業も成り立たなくなり、山野が荒れ果てる。

・米国が決めた方針に基づき、日本の政令、法律すら変更される。生産地表示や添加物表示は消えてなくなる。日本語以外に英語(米語)が公用語に定められる可能性もある。また英語にしないことで賠償金を徴収される可能性が高い。

・何より二千年にわたり築いてきた日本文化が根底から破壊される。

・加盟国との間で不都合が生じた場合、国際機関の裁定に委ねることになるが、その機関にはTPP後発国である日本は入れない。

・加盟してしまえば日本の意思で脱退することができない。TPPは蟻地獄と同じ仕組みになっている。「入ってみて、どうなるか見てみよう」などという甘い考えは許されないのだ。

TPPの24分野

・・・ では、TPPが対象としている24の分野とは何か。以下に列挙するのでじっくり見ていただきたい。

  1. 首席交渉官協議
  2. 市場アクセス=工業分野
  3. 市場アクセス=繊維・衣料品分野
  4. 市場アクセス=農業分野
  5. 原産地規則
  6. 貿易円滑化
  7. 検疫、およびそれに付随する措置(SPS)
  8. 貿易上の技術的障害(TBT)
  9. 貿易保護
  10. 政府調達
  11. 知的財産権
  12. 競争政策
  13. サービス=クロスボーダー(国境を越える取引)分野
  14. サービス=電気通信分野
  15. サービス=一時入国分野
  16. サービス=金融分野
  17. サービス=イーコマース(e-commerce=電子商取引)分野
  18. 投資
  19. 環境
  20. 労働
  21. 制度的事項
  22. 紛争解決
  23. 協力
  24. 横断的事項特別部会(中小企業、開発、規制関連、協力等)

現在、TPPには9カ国が参加表明を行い、交渉会合を続けている。9カ国とはTPPを作った最初の4カ国(シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリ)に、新たに加わった米国、オーストラリア、ベトナム、ペルーだ。ここに日本が加わると10カ国になる。

この10カ国のGDP(国内総生産)を見ると、米国が全体の7割、日本が2割、残り8カ国の合計が1割。米国がなぜ日本を取り込みたいか、これだけで理解できる。最初に枠組みを作った4カ国どころか、他の国々も含め、日米以外は、ほとんど存在感がない。TPPとは、市場における日米の国境、法律、枠組み等の障壁をすべて取り払うというものなのだ。少なくとも米国は、そう考えている。・・・

日本が破壊される?

現在TPP反対の急先鋒となっているのはJA全中(全国農業協同組合中央会)を筆頭とする農業関係者だ。しかし日本場合、コメの輸入に700%超という関税をかけ、異常なまでに農家を保護していることも事実。TPP推進派が「国際競争に勝てる農業への転換」を主張するのは、農業改革という意味では正しい。たしかに日本の農業は早急に大改革を断行すべきところにきている。しかし農業改革とTPPは別次元の話だ。

日本の農業の根幹問題は農地法というわかりにくい法にある。

すでに昨年末に本紙が主張した通り、日本の農業を救うためには、関税撤廃などによって農政を根源から変更させることが急務なのではない。仕事に就けず農業に回帰しようとする若者たちを含め、農業で生きようとするすべての人々に機会を与え、さらに荒れ果て、里山が消えていった日本の国土を本来の形に戻す法整備を行うことが重要なのだ。

かつて前原誠司は外相時代に「日本の農業GDP比は僅か1.5%。この1.5%を守るために残りの98.5%を犠牲にしていいのか」と発言した。この発言がTPP推進賛成論の重点になっている感がある。なかには自動車や家電を輸出するためにはTPP加入が重要だと主張する人々もいる。これは大変な誤解だ。

日本の農業GDP比は僅か1.5%。これは間違いない。
では、自動車や家電等を全部ひっくるめた耐久消費財すべての輸出額はどれくらいなのか。じつにGDP比1.65%しかない。

しかも日本の耐久消費財に米国がかけている関税は僅か0%~5%程度。輸出増の問題でいちばん話題になっている自動車の関税は2.5%だ。

TPPに加入すれば関税がなくなり、日本の自動車輸出が増えるなどというのは、まったくの誤解だ。円ドル為替レートの変動のほうが遥かに大きな金額になる。・・・

それ以上に怖いのは、日本語以外に公用語として英語(米語)が採用される可能性だ。

TPP加盟国域内では、加盟国の誰もが市場で同等の競争力を保証されている。・・・

水面下で始まった大転換

シンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリという弱小4カ国が始めたTPPに、超巨大国家・米国が参入を決めた動機は何だったのか。

オバマは大統領就任以前にはTPPに興味を示していなかった。

そんなオバマがTPP参入に動いたウラには、モンサント社、カーギル社、デュポン社の要請もしくは圧力があったと考えられる。

 モンサントは言わずと知れた米国に本籍を置く超巨大多国籍バイオ化学メーカー。遺伝子組み換え作物の開発、販売で知られ、遺伝子組み換え業界では世界の9割以上を支配している。カーギルは米国籍の世界最大の穀物メジャー。デュポンは仏人デュポンが創設した米国籍の化学メーカーで、火薬製造、ウラン・プルトニウム製造で名高い。・・・(後略)」

 

関連投稿:TPPに係るメモ 2011-11-14

個人的な結論からいえば、既報の「APECを控えてTPPに打ち勝つ将来の食糧自給自足政策を期待します。」でコメントをいただいた「ドンちゃんの他事総論」の著者のdonnatさんのコメントに総論として共感しています。
 donnatさんのコメント「・・・日本という世界の片隅で技術力を蓄えた日本の農作品は世界の最高ブランドになっている。・・・最優秀な農作物を大量に生産できるようになればいいのである。一大農業革命が必要である。農業育成制度である。・・・」の戦略(政策)と新たな戦術(技術力の科学的な深耕)が必要かと想われます。・・・ TPP参加すれば、日本の米、牛肉を代表とする農畜産業は当面壊滅的な打撃を受けると言われていますが、我が国の工業的な技術力を活用して、放射能で汚染された排他的経済水域内、本土を再生・復活させて、地産地消の発展を願うばかりであります。

 (google画像検索から引用)

・・・TPPは日本に何をもたらすのか?

 (「人民網日本語版」2011年11月11日)
「・・・TPP加盟について、野党の多くは反対を示しており、日本共産党、社会党、国民新党などが相次いで立場を表明した。各都道府県知事の中でも賛成派は少数だ。先月下旬に行われた緊急調査によると、47都道府県知事のうち、加盟に賛成したのはわずか6人、反対は14人、「どちらとも言えない」と賛否を保留したのは27人だった。
 TPP参加による経済効果については、日本政府内部においても見方が割れている。内閣府は参加すれば10年間でGDP2兆4千億円から3兆2千億円の増加と見ている。経済産業省は不参加の場合は参加した場合に比べてGDP10兆5千億円減と雇用81万2千人減との試算を発表した。しかし農水省はもし参加すれば11兆6千億円の損失と雇用340万人減としている。・・・

中国・韓国はいずれもTPP交渉への不参加を表明しており、日本の民族派からはうらやましがられている。米国からの圧力に直面する中、民族派の学者らはTPPおよびドル安のプレッシャーの中で日本の経済全体が壊滅的な被害をこうむるのではないかと心配している。」本文詳しく見る>>

YOMIURI ONLINE
「TPP不加入なら後れ取る恐れ…政府報告書」
2011年10月14日09時00分  読売新聞)
「米豪など9か国が進めている環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の現状について、政府が14日に民主党の専門部会に提出する報告書の内容が13日分かった。 各国の電気通信事業に対する外国からの参入機会の確保について「妥結に向けて前進」していると分析した。日本がTPPに加われなければ、将来性の大きい発展途上国の通信市場で米国勢などに後れを取る恐れが大きくなっていることを意味している。 報告書は、日本政府の独自の情報収集を基に、24の作業部会に分かれているTPP交渉が、9月に米シカゴで行われた第8回公式会合でどれだけ進展したかをまとめた。 電気通信事業のほかにも、▽税関手続きなどの簡素化▽製品の安全規格の公表などで貿易の障害を取り除くルール――の2分野も、妥結へ向け前進したと評価した。」



 


水陸両用車の有望用途への活用方法に係る記載を調べて整理しました。

2012-10-24 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

10-23投稿、10-24一部更新

 既報「将来、わが国の先端技術を集結した水陸両用車が普及することを望みます。2011-11-07」にて「・・・今後は将来の農産物・海産物などの自給自足率の向上を目標において、
 受け継がれた伝統・技術を継承して、従来の観光のみならず、昨今の異常気象よる土砂崩れ、水害などの天変地異時の救済、農林水産生産物、資源、等の搬送など目的に応じて太陽電池など再生可能なエネルギー、低コストなシリコン系の二次電池(バッテリー)を利用して、わが国の先端技術を集結した「水陸両用車」に改良して、国策にて200海里の諸島まで有効に、かつ広範に水陸両用車を公共の場で活用してゆくことが望まれます。
 加えて、昨今多発している洪水などによる沈没現象、および、将来的な世界的な食糧飢饉・水不足の対策のためにも、臨機応変に対応して世界をリードする技術を確立する方向に進化してもらいたいと思います。」と常々思っています。

 

 

 

 (google画像検索から引用) 

 

 尖閣諸島の国有化、北方領土、竹島などの領有権を巡る諸問題は今後、政治的、経済的に悪影響を及ぼすのかと心配です。

 既報「日本の排他的経済水域について再確認しました。」にて、上図の排他的経済水域に係る多国間との諸問題を調べて記載しましたが、排他的経済水域の解釈の原点はウィキペディアによれば、「17世紀にオランダ人法学者であるCornelius van Bynkershoekは自著『De dominio maris』(1702年)において、当時の軍艦が備える大砲の砲弾がとどく範囲内の海域の支配権は、その沿岸国が保有すると主張した。この着弾距離説は各国で支持され、海岸線から3海里領海とする考えが確立された。

 

20世紀に入り、領海の範囲を延長する例や、領海を超えた海域についても領海に準じる権利を主張する国が現れた。これらの主張に対応するため、1967年の第二次国連海洋法会議でマルタ共和国の国連大使パルドー博士が提唱した。だが、先進遠洋漁業国である日本は「広い公海、狭い領海」が国益に合致する為、反対の姿勢を示していたが、設定しない事で近隣の韓国や中国などが沖合漁業に進出して、鳥取、島根付近で操業するようになり、結果的に日本の不利益になる事態を引き起こす結果となった[1][2]。その為、1982年にジャマイカモンテゴ・ベイで開催された第3次国際連合海洋法会議において海洋法に関する国際連合条約(国際連合海洋法条約)が作成され、1994年に発効された。

 

同条約により自国の海岸線から200海里範囲内の水産資源および鉱物資源などの非生物資源の探査と開発に関する権利を得、資源の管理や海洋汚染防止の義務を負うことになった。

 

日本政府は1983年に同条約に署名し1996年に国会において批准された。

・・・第3次国際連合海洋法会議において海洋法に関する国際連合条約(国際連合海洋法条約)が作成され、1994年に発効された。同条約により自国の海岸線から200海里範囲内の水産資源および鉱物資源などの非生物資源の探査と開発に関する権利を得、資源の管理や海洋汚染防止の義務を負うことになった。日本政府は1983年に同条約に署名し1996年に国会において批准された。・・・日本の領土面積は約38万km²で世界第60位に位置するが、領海およびEEZの総面積は世界6位となる。水域面積は広大で、領海(含:内水)とEEZを合わせて約447万km²で世界で第9位である。・・・」とのことですが、単に農林水産のみでなく、エネルギー・資源、人種、居住権など複雑に絡み合ってその帰趨は個人的には不詳です。

 因みに、尖閣諸島の住所はウイキペディアimagic.qee.jp/sima4/okinawa/senkaku.htmlによれば、「魚釣島 飛瀬. 北小島 南小島. 沖の北岩 沖の南岩. 久場島 大正島. 尖閣諸島(せんかくしょとう). ○尖閣諸島(せんかくしょとう) ☆冊封使と海底油田 ○住所/沖縄県石垣市字登野城2390番地~2394番地  ...」とのこと。

上記諸問題はさておいて、「水陸両用車」の有望用途への活用方法に係る既報の関連投稿を調べて整理しました。

1.最近提案されているEV車の超大型水陸両用車への応用。蓄電機能(有事、緊急時での移動用非常電源)にも着目する必要があると思われます。
関連投稿:今までの「再生可能なエネルギーに係る投稿」の整理('11-5-21~'12-2-29)
2012-05-30

海上風車に期待します。2010-10-12「・・・低コストかつ効率的な送電エネルギーの移送が難しいと想われますが、以前のブログで提案した「将来、わが国の先端技術を集結した水陸両用車が普及することを望みます。」と同様、海洋温度差発電太陽光発電燃料電池などとハイブリッドで、わが国の先端技術を集結して、国策にて200海里の諸島まで有効に活用してゆくことが望まれます。・・・」

 2.海を利用した再生可能なエネルギーについて再び調べました。('10-10-18)「・・・以前、投稿しました「海を利用した再生可能なエネルギーについて調べました。」(海洋温度差発電)、「海上風車に期待します。」、「シアノバクテリアによる水素生産について紹介します」(大型生物反応用容器に入れ、波浪の静かな海面に浮かべて水素を生産)で記載以外の情報を調べて追加しました。・・・」

3.港およびその周辺の活性化のために水陸両用車に注目しよう。「 「京浜港」(東京、川崎、横浜港)がアジアのハブ(拠点)港湾を目指して重点投資する「国際コンテナ戦略港湾」に選ばれ、県内関係者から歓迎の声が上がった。・・・

 ⇒ハブ港湾として成長することは大いに歓迎します。 個人的には、今後、利用価値が低く「負の遺産」になりうる本土の公共設備投資の一部を排他的経済水域の周辺の「水路」を活発にして「海の有効利用」するために、機動力のある最先端の水陸両用車の活用促進を期待します。


食料自給を観点にして「農業分野で水と係りがある言葉」

2012-05-01 | 食糧・エネルギー・資源の自給関連

 別報の「農業分野」で水と係りがある言葉と熟語一覧から、

  (引用:「goo国語辞書」、」「教えてgoo」)

 我が国の将来的な自給の鍵となると想われる言葉を
農業分野」で抽出しました。 
 文末に下記の言葉に係る関連投稿を追記して逐次更新する予定
 
参考情報:水徒然 2010-07-07 日記
「農業分野で水と係りがある言葉」を食料自給を観点にして抽出
 *現状、放射能で汚染された土壌の除染が問題
 
 
「あ」アルカリ植物アルカリ性土壌
「え」塩耐性植物
「お」オーガニック食品汚染米

「か」
仮想水灌漑農業環境性植物
   環境基準、環境再生、環境性植物、環境保全型農業
「こ」光合成
 
「さ」菜園砂漠化酸性雨酸性植物
「し」植物工場
「す」水耕栽培水質浄化植物水生植物
「せ」生態系農業精密農業
「そ」促成栽培

「た」大気大循環
「ち」地産地消地中植物抽水植物
「て」適正農業規範

「な」軟化栽培
「の」農業用水

「は」
ハウス栽培
「ふ」深水管理不耕起栽培

「め」
銘柄米品質

「や」野菜工場
「ゆ」有機栽培
「よ」沃土

「ぎ」逆調整池

「ざ」在来作物
「じ」除染自由地下水人工降雨
「ず」随伴植物
「ぞ」造林(伐採)

「だ」第六次産業
「で」伝統野菜
「ど」土壌改良剤土壌微生物

「ば」バイオインダストリー培養土
「び」微生物
「ぶ」ブランド野菜
 
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