'13-03-09投稿、03-12、03-17追加・更新
既報までにて、次世代のエネルギーとして注目されるメタンガスに係る記載を調べてきましたが、メタンハイドレート 海底ガス採取のプロジェクトが動き出しました。再生可能なエネルギーの進展とともに期待しています。
PS03-17:実施情報を追記
引用:http://sokan.hamazo.tv/e4318755.html
⇒赤い煙はメタンガスが燃えているのだろうか?
PS03-12:
海洋で世界初、メタンガス産出
経産省は愛知県沖で海底下からメタンガスを取り出す試験に成功したと発表。海洋産出成功は世界初。2013/03/12 12:03 【共同通信】
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NHK NEWS WEB 2013年(平成25年)3月8日[金曜日]http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130308/t10013046851000.html
メタンハイドレート 初の海底ガス採取へ
「将来の国産天然ガスの資源として期待され、政府が開発が進めている「メタンハイドレート」について、愛知県と三重県の沖合で、世界で初めて海底からのガスの採取が実現する見通しとなったことが明らかになりました。
メタンハイドレートは「燃える氷」とも呼ばれる天然ガスと水が結び付いてシャーベット状になった天然資源です。
日本近海の海底にも埋蔵が確認されていて、政府はこのうち愛知県と三重県の沖合で、ことし1月から試験採取の準備を進めてきました。
これについて、関係者によりますと、現場では海底より数百メートルの深さの地層から天然ガスを取り出すためのパイプを装着する準備などがほぼ完了し、週明けにもガスを採取できる見通しになりました。
資源エネルギー庁によりますと、成功すれば、海底にあるメタンハイドレートからの天然ガスの採取は、世界でも初めてのケースになるということです。
日本は原発事故以降、火力発電向けの天然ガスの輸入が増大し、巨額の貿易赤字の要因ともなっていて、国産のエネルギー資源の確保が重要性を増しています。
日本近海のメタンハイドレートは、愛知県などの沖合の埋蔵量だけでも日本の天然ガスの使用量の14年分に相当すると見込まれ、政府は将来の商業生産に向けて、安定的な採取ができるか調査を急ぐことにしています。」
⇒メタンハイドレイドとは、
(google画像検索から引用)
(google画像検索から引用)
メタンは永久凍土や深海においてハイドレート を形成して多量に存在していることが知られており、エネルギー源として開発される事が期待されています.
メタンハイドレードに限らず、天然ガス、特にメタンガスは
既報「水」とはどのようにあるべきか?に係る記載(その1:シェールガス利用に際しての水の管理は重要)で記載したように、火力発電に直接利用されたり、燃料電池用の水素に改質されてポスト原発の切り札として、米国では圧倒的に安いシェールガスのコスト故に、今までは、石油があと20~30年、石炭が100年もたないという事情があるからこそ、原子力発電にいくか、太陽光、風力、地熱などの再生可能新エネルギーにいくか、という選択しかなかったのだ。 ところが、である。シェールガス、すなわち砂や泥まみれの地中から取り出す天然ガスは、この状況を一変させてしまった。なにしろ、1キロワットあたりのコストが、石油10円、風力20円、太陽光35円というのに対し、シェールガスはたったの6円なのだ。しかも埋蔵量が少なくとも150年分、実際には300年以上もあるともいわれている。なおかつ、CO2排出量は石炭に対し40%、石油に対し15%も少ないのだという。
ただ、いいこと尽くしではなく、メタンは水には溶けなく、一般的には地殻、汚泥などに生息する微生物による発酵によって生成されているものですが、環境面にさまざまな悪影響を与える可能性について言われており、特に、ある採掘地から1キロ離れた場所でも、着火濃度のメタンを含む飲み水が確認されたという。
採掘地付近の井戸と遠い井戸を比較すると、平均17倍のメタン濃度が検出されており、 天然ガスの主成分メタンによる飲み水汚染がクローズアップされていて水の管理が重要という。
また、シェールガスは大量の排水があり、多くの薬液も使われることからEU諸国の中にはこ、れを禁止する国も出てきた。つまりは、公害問題の発生がデメリットという向きもある。
今後の海底ガス採取の進展のためには、大量な水を安定に低コストに供給する技術と排水処理技術などを含めたトータルコスト、および、低レベルのメタン暴露が長期的に続いた場合に、たとえば、海生生物の異変とか、その他さまざまな生態系および天変地異への影響がどのようになるかが着目点となるのだろうか?
また、メタンはそれ自体でもガス化すれば、水(H2O)、CO2と並ぶ温室効果ガスとして地球温暖化に影響を与える可能性もあり、漏洩なく回収および再生技術の確立も期待されます。
そのために、要素技術として、 CO2地中隔離の最適化と遠隔モニタリング、バイオ技術を用いた CO2のメタン変換、エネルギー資源開発の効率化などを研究しているという。本文を読む
⇒ 日本周辺海域には約7.4兆 m3のメタンガス(国内ガス消費量の約100年分に相当する量)とのことですが、掘り尽くして、地盤沈下など起こさないように、持続型炭素循環システムの構築の研究の成果を期待します。
それ自体でもガス化すれば、水(H2O)、CO2と並ぶ温室効果ガス、また、臭素などと反応して臭化メチル(CH3Br)など生成すればオゾン層破壊ガスとして地球温暖化に影響を与えるのか?
昨今の眼に余るゲリラ雷雨など短時間大雨気象から鑑みて大気中に存在するさまざまな放射化作用を有する放射性物質と反応して、人工降雨剤的作用、オゾン層破壊ガス的な作用をしているのではと妄想しています。
参考関連情報:
・異常気象など天変地異に影響する要因に係る考察と地質調査
自然界でメタン生成されるには微生物の力が必要です。地殻(土壌)中には無数の微生物が生息しています。
*土壌中の微生物の存在量
*参考文献:かもしてパッパラなーるなるhttp://blog.livedoor.jp/agrikin/archives/1565770.html
「・・・水田に生息する微生物群集はウィルスに始まり、細菌、糸状菌、原生動物から構成され、各微生物は互いに影響を及ぼしあっている.例えば、地球温暖化ガスであるメタンは、メタン生成古細菌によって作られるが、その生成には共生菌の存在が不可欠である。また、生成したメタンは土壌中を移動するとともにメタン酸化菌によって分解され、メタン生成古細菌、メタン酸化菌は、そのウィルスや原生動物によって制御されている。・・・」という。
既報環境中のメタン、一酸化炭素はどのようにしてつくられるかによれば、「気象庁のデータより、大気中にはメタン(CH3)、一酸化炭素(CO)はオゾン(O3)濃度と連動して存在しているようです。これらは環境中に存在している微生物、放射能、紫外線などの影響を受けて複雑に反応して生成されていると思われます。
ウィキペディアによれば、
メタンは「メタン (methane) は最も単純な構造の炭化水素で、1個の炭素原子に4個の水素原子が結合した分子である。化学式は CH4。和名は沼気(しょうき)。
分子は炭素が中心に位置する正四面体構造をとる。・・・
常温、常圧で無色、無臭の気体。人に対する毒性はない。融点は −183 ℃、沸点は −162 ℃。空気に対する比重は 0.555。(分子量は約16)
光などの刺激によって励起されハロゲン元素と反応し、水素原子がハロゲン原子に置換される。この反応は激しい発熱反応である。例えば塩素との混合気体を常温中で直射日光に曝すだけで発火する。
メタンは天然ガスから得られるほか、一酸化炭素と水素を反応させることで工業的に大量に生産されているあるが、実験室で発生させる方法がいくつか知られている。・・・
製法
・炭化アルミニウムに室温で水を反応させて加水分解する。
Al4C3 + 12H2O→3CH4 + 4Al(OH)3
・酢酸塩を強塩基の存在下に強熱して脱炭酸させる。
CH3COONa + NaOH→ CH4 + Na2CO3
・メタン菌による嫌気発酵
いわゆるバイオガスの製法。強い嫌気度を要求する。なお、自然界で発生するメタンの殆どはメタン菌により合成されている。
4H2 + HCO3- + H+ → CH4 + 3H2O
CH3COO- + H2O→ CH4 + HCO3-
関連投稿:
・環境中のオゾン濃度とメタン濃度とはなぜ連動するのか? - 水徒然