'11-05-21投稿、追加・更新、強調
3.11原発事故が発生して放射能によって有象無象の被害を蒙りました。
以前から、化石燃料の枯渇危機に備えて、再生可能なエネルギーの開発に対する掛け声だけはありましたが、地球温暖化会議で採択された「CO2の削減」目標に対して、我が国においては、CO2を発電時に発生しない「クリーンなエネルギー=原子力」として推進されてきました。
調べれば調べるほど、知れば知るほど、原子力発電による生態系に与える影響、異常気象に与える影響の可能性を危惧しています。
加えて、今までの発電方式別単価も原発は安いと広告されていましたが必ずしも安くないことも最近報告されています。
原発は必ずしもクリーンではないことも個人的には感じています。
「クリーンとはCO2(温暖化ガス)を発生させないということではなく、CO2の削減は化石燃料を使わないことで達成できる結果論であり、温暖化は大気中に存在する約400ppmの「CO2」よりも数%(数万ppm)存在する「水」のバランスの崩れによってより影響を受けることは赤外線吸収効果から明らかであると想われます。」
CO2の排出削減は重要ですが、それ以上に数多くの核実験、漏洩事故、法定基準内とはいえ常時排出などによって海水温の上昇など周辺環境へ与えている弊害の方が大きいと思われます。
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既報でも記載しましたが、分散型の再生可能なエネルギーの進展は予算配分の原子力関連への偏重によって阻害されてきたようです。
わが国の莫大な開発などに係る予算の庇護・擁護を受けている原子力発電のコストが安いのは当然であります。
予算の再配分、万全な安全対策、賠償費(積み立て)を加えた後のコスト試算の公開が必要であると想われます。
最近の調査によれば、今回の事故による賠償などを加えなくとも、原発は廃棄物の処分費などを加えれば、他と比べて必ずしも安くないようです。詳しく見る>>
上記の発電コストに係る要因については、さまざまな分野の専門家によって議論、提案されていますが、・・・。
今までに投稿した再生可能なエネルギーに係る記載を整理しました。
1.再生可能なエネルギーによる発電
再生可能なエネルギーによる発電として、
ウイキペディアによれば、
バイオ燃料 、バイオマス 、地熱発電 、太陽エネルギー 、水力発電 、潮力発電 、波力発電、 風力発電、 他記載されています。詳しく見る>>
2.日本の再生可能エネルギーの現況
化石燃料を発電時使わなく設備製造に係るCO2ペイバックタイムが短い再生可能エネルギーに切り替えるためには現状ではコスト面で問題があると思われます。
法律改正によって、一部の企業では自家発電、自家送電を実施することによって分散型の発電をしているようですが、太陽光発電、風力発電などを主力として実施していないと想われます。
なぜならば、現状、コスト的にペイしないからであります。
以前でも投稿しましたが、特に、最近、また注目されている太陽光発電に関しては、日照時間が短いことで稼働率が低い(集光技術を導入して有効利用をはかっていますが、・・・)、施工費(現状かなり改善されてきてるようですが・・・)が高いことから、余剰の電力の蓄電/供給、売電など周辺技術に係る低コストなシステムの構築が急務と想われます。
いずれにしても、今までの寡占電力供給から分散型電力確保(効率的な蓄電を含めた)にシフトしていかなければならないと思われます。
(大規模な発電は特定の団体間における金銭的な癒着が発生しやすいことも含めて・・・。)
今後、基本的には、「一事が万事」という画一的な普遍化に拘らず、適材適所で各地域で開発されている無害な分散型の再生可能なエネルギーの水平展開と促進をバックアップするために適正な予算配分できるかが国民の監視課題と思われます。
日刊 温暖化新聞2010年10月14日掲載によれば、
「日本のエネルギー源別の発電電力量の割合をみると、火力発電が約7割を占め、次いで原子力(22.5%)、大規模水力(5.8%)となっています。
再生可能エネルギーは全体のたった3.2%に過ぎません。
(サンシャイン計画など掛け声だけは高くても、所詮この現状では・・・)
この原因は各々多々あると思われます。上記の政策のバックアップもあるでしょうが、
①製造コストが高い。日照時間(太陽光電池)、風力(風力発電)などの自然条件によって制約され稼働率が低いこと、
②風力発電は騒音公害、装置のメンテナンスなどによる立地の制約など、
③大規模水力発電は生態系への悪影響、および立地の制約があるものの、最近のコスト試算では安価なようであります。詳しく見る>>
⇒丘陵を利用した小規模水力発電、排他的経済水域を利用した海上風車などは立地、気象条件さえ満たせば、政策補助、開発予算次第では分散型として有望か?
分散型として最適な太陽光発電はコストが高すぎるので、部品の製造コストの低減および取り付けコストが安くなるシースルー、フレキシブルな薄膜タイプの画期的な開発推進が期待されます。
PS:
個人的には、WWFなどが期待しているバイオマスエネルギーに関しては、メタンガス、メタンハイドレイドなど天然バイオマスの採掘利用は生態系、天変(温室効果など)地異(地震、シンクホールなど土砂災害)への影響が懸念されます。リサイクルを含めた用意周到な開発が望まれます。
微生物を利用した人工の「メタン」「オイル」「水素」などのバイオマスの量産化技術の発展が望まれます。
従来からの太陽光(可視光)を利用する方法に加えて、最近提案されました赤外線、電波、紫外線を電気変換する方法が成功すれば、猛暑(地球温暖化)、異常気象(豪雨)などの対策および新たな再生可能エネルギーとして一石数鳥の効果があると想われます。
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3.再生可能なエネルギー関連投稿
1)発電
・再生可能なエネルギーに係る記載
(超伝導直流送電について)
(排熱でも発電可能な赤外線発電) (赤外線からの電気の仕組み) (赤外線からの電気)
光の吸収率が従来のシリコン製の100倍以上の太陽電池を、岡山大大学院自然科学研究科のチームが「グリーンフェライト(GF)」と名付けた酸化鉄化合物を使って開発
(宇宙太陽光発電・地上へ送電の現状)
(電波の電気変換方法)
(小規模水力発電)
小型水車で小規模河川をそのまま利用
(振動を利用する発電)
圧電体を用いて無尽蔵な振動を電気に
(超低コストな太陽電池基板)
従来のシリコン製に比べ100分の1の費用
・海上風車
・海を利用した再生可能なエネルギー
海洋温度差発電、潮汐発電、波力発電、 浸透圧発電、NASA熱膨張利用発電
・低コストかつフレキシブルな「有機太陽電池」
シリコン製に比べて製造コストが格段に安く幅広い用途
2)発電以外の再生可能なエネルギー
生成効率、安定性、耐久性が上がれば有望なテクノロジー
・「微生物を利用したオイル生産創出」
・太陽光発電による電気と光触媒をハイブリット化した「水からの水素」の製造方法
・シアノバクテリアとニトロゲナーゼによる水素生産
波浪の静かな海面に浮かべて微生物による水素生産
・光触媒水素の用途
化石燃料を使用しない燃料電池関連
・雪冷房システム
雪を貯蔵して夏季の冷房に利用するエコ法
4.再生可能なエネルギーに係る参考記載
世界の電源別普及率
ヨーロッパ電力圏では、依然として原子力の比率が比較的高いことに驚かされる。また日本の電力源はイメージとして水力が他の国に比べ多いのかと思っていたが、ヨーロッパの方が大きい。日本のその他(自然エネルギーなど)はとても少ないが、ヨーロッパでもイメージ程大きくない。
買い取り法案に係る感想 先に、表明した2020年までに再生可能なエネルギー20%のシナリオ、2020年CO2 25%減の国際公約を今後どのように展開するのか?
事業者優先法なので、一部の事業団体との癒着が生じないように、現状の原発(含む、廃棄物処理費など)を含めた現行発電方法(火力、水力、・・・)および実績のある最新の太陽光、風力発電などの発電原価(コスト)と買い取り価格を俎上に挙げて正確に認識する必要があると想われます。
差額は国民の電気代に跳ねります。
・日本の再生可能なエネルギーの現状('10-11-22~'011-07-14)
想定外の普及停滞の原因は?
・再生可能なエネルギーに係る記載(2050年100%のシナリオ)
WWF出典の2050までに100%の再生エネルギー
・「珪藻土」と「もみ殻」で金属ケイ素の低コスト化に係る記載
太陽光発電用金属ケイ素の約90%は電気代の安い中国
・「世界の日照データ」
わが国の日照時間は東南アジア、中東などと比較して短い
5.エネルギー貯蔵、輸送関連情報
分散型のエネルギーを有効利用するため
・海水からリチウムを回収する研究
リチウムイオン2次電池の低コスト化
・「水の有効利用」と係りのあるチリの産業
リチウムイオン電池の原料主要生産国