水徒然2

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トリチウム水の環境への影響に係る記載を調べました。

2013-03-24 | 水とはどのようにすべきか

'13-03-24投稿

 生態系、異常気象など天変地異に影響を及ぼすトリチウム水に係る記載を調べました。

ATOMICA
トリチウムの生物影響 (09-02-02-20)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-02-02-20

<概要>
 将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。・・・

<本文>
 トリチウムは水素の同位体で、最大エネルギー18.6keVで平均エネルギー5.7keVという非常に低いエネルギーのβ線を放出し物理的半減期は12年である。大気上層中で宇宙線中の中性子と窒素原子核との衝突によって生成する天然トリチウムが自然界の水循環系に取り組まれているとともに、核実験や原子力施設などから主としてトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され、生物体へは比較的簡単に取り込まれる。ヒトの体重の60~70%は水分で、個人差はあるが、女性よりも男性、老人よりも若者、太った人よりも痩せた人の方が含水量が多い傾向にある。表1は国際放射線防護委員会(ICRP)がトリチウムの被ばく線量計算のために水分含有量を推定したもので、“体重70kgのヒトの60%(42kg)が水分である”と仮定している。このうちの56%は細胞内液、20%は間質リンパ球、7%が血しょう中に、残りは細胞外液として存在するものとしている。飲料水や食物から摂取されたトリチウム水は胃腸管からほぼ完全に吸収される。トリチウム水蒸気を含む空気を呼吸することによって肺に取り込まれ、そのほとんどは血液中に入る。血中のトリチウムは細胞に移行し、24時間以内に体液中にほぼ均等に分布する。また、トリチウムは皮膚からも吸収される。最近問題になっているのは有機成分として取り込まれた場合の有機結合型のトリチウム(OBT:Organically Bound Tritium)で、一般に排泄が遅く、体内に長く留まる傾向がある。トリチウムは水素と同じ化学的性質を持つため生物体内での主要な化合物である蛋白質、糖、脂肪などの有機物にも結合する。経口摂取したトリチウム水の生物学的半減期が約10日であるのに対し、有機結合型トリチウムのそれは約30日~45日滞留するとされている。
 トリチウムのβ線による外部被ばくの影響は無視できるが、ヒトに障害が起きるのはトリチウムを体内に取り込んだ場合である。ヒトの場合にはこのような事故例は少ないので、主として動物実験から被ばく量と障害の関係が推定されている。・・・(後略)」

トリチウムの環境中での挙動 (09-01-03-08)
<概要>
 宇宙線の作用や核実験によって生成された大気中のトリチウムは、降雨などによって地上付近に移行し、空気、水および生体中等に広く分布している。現在わが国(日本)の降水中トリチウム濃度は、ほぼ大気圏内核実験が施行される以前のレベルに戻っているが、大陸性気団に覆われたときにトリチウム濃度の高い雨が降ることがある。一方、大気中トリチウム濃度も減少しているが、降水中トリチウム濃度ほど減少していない。核施設から大気圏または水圏に放出されたトリチウムは、他の放射性核種と同様に大気や水の流れに従って移流と拡散をする。大気中へ放出されたトリチウムは、大気から土壌への沈着、土壌から大気への再放出、土壌中移行、植物への取り込み等の挙動をするが、その特徴は移行速度が比較的速いことである。植物などの生体中では、組織と結合した有機結合型トリチウムが生成される。

<本文>
 トリチウムの環境中挙動は、(1)地球規模での挙動と(2)局所的に放出された場合の挙動の二つに分けて考える必要がある。(1)は、天然起源あるいは核実験起源のトリチウムの挙動調査や地球規模での長期間の被ばく線量評価の際に、(2)は、施設の影響評価等の際に重要となる。・・・

1.地球規模でのトリチウム挙動
 トリチウムは自然界において常に生成されている。その主な生成場所は大気である。トリチウムは、大気上層において宇宙線の陽子中性子と大気を構成している窒素や酸素との核反応により生成される。この天然起源のトリチウムは、地球全体では生成と壊変が平衡した状態にあり、その存在量は約1.0~1.3EBq(エクサベクレル)(1EBq=1018Bq)と原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)が推定している。地球環境中トリチウムの最大の発生源は、大気圏内核実験、特に1954年以降の水爆実験である。1963年の大気圏内核実験停止条約締結までに天然起源の200倍程度のトリチウムが放出されたと推定され、その結果として環境中トリチウムレベルは大きく増加した。1963年以降は核実験起源の大気中トリチウムは物理的崩壊および海水中への移行により、減少傾向を示している。しかし、海洋との接触が少ない大陸では核実験起源のトリチウムがまだ残っている。
 これらのトリチウムは大気の循環や降雨によって地上付近に移動し、空気、環境水(河川水、地下水、海水等)、植物や動物の生体中等に広く分布している。わが国において核実験開始前に測定された降水中トリチウム濃度は0.77Bq/lであったが、1960年代の初めには12~180Bq/lまで増加した。その後、減少し始め、現在はほぼ核実験前のレベルに戻りつつある。降水中トリチウムレベルが高かった頃には、わが国をはじめ、北半球の各地では降水中トリチウム濃度が春から夏にかけて高くなる現象が見られた。しかし、現在は降水中トリチウム濃度が低いため、季節によるはっきりとしたピークは見られない。むしろ大陸性気団に覆われたときにトリチウム濃度の高い雨が降ることなどが観測されている。
 環境中トリチウム濃度を地域的に見ると、両極から赤道に向かって指数関数的に減少する緯度依存性があることが知られている。これは大気上層でのトリチウム生成率が極地方で大きいことと、成層圏から対流圏へのトリチウムの移行は極地ほど大きく、そして赤道付近では蒸発による希釈が働くためと考えられている。
 大気中でのトリチウムの化学形は、水素ガス状(トリチウムガスHT)、水蒸気状(トリチウム水HTO)、炭化水素状(主にトリチウム化メタンCH3T)等である。地上付近で測定された大気1m3当たりの各トリチウム濃度の経年変化を図1に示す。1970年頃にわが国で測定されたトリチウム水濃度は約70mBq/m3であったが、1990年に入ると年平均値は20mBq/m3程度であり、大気中トリチウム水濃度は、降水中トリチウム濃度ほど大きな濃度減少を示していない。これは、雨は大気上層のトリチウムの影響(核実験により成層圏に注入されたトリチウムの対流圏への降下)を大きく受けたのに対し、地表面付近の水蒸気は土壌や植物による地下水の蒸散や表面海水との交換の影響を受けるためと考えられる。最近の大気中のトリチウム濃度は20mBq/m3程度で変わらないが、環境中の放射能として測定されており、2002年までの全国の環境中トリチウム濃度が文部科学省の環境放射能データベースに記載されている(文献12)。降水および河川水中のトリチウム濃度の経年変化を図2に示す。
 トリチウム水濃度は、水蒸気量とその比放射能(Bq/l)で決まるため、季節変化を示し、わが国では夏の多湿期は冬の乾燥期より4倍程度高くなる。
2.局所的に放出されたトリチウム挙動

                                         ・・・(後略)」

⇒トリチウム水のベータ崩壊による放射線の生態系、異常気象など天変地異に及ぼす影響について今後もっと着目する必要があるのか?と思われる。

 

崩壊例(クリック拡大)

 ニュートリノを副次的に発生しているという。

 

 気象学者は何10年も前から原発からの熱と蒸気の放出が風下に雲を発生させ雨を降らせることを知っていたという。

弁財天

トリチウムの湖水効果で降雪が起きる udpate8
http://benzaiten.dyndns.org/roller/ugya/entry/tritium_lake_effect

ペンシルバニアにある原発の排気が雪を降らせる様子が気象レーダに映ったらしいwww
"Nuke Effect" snow? Pennsylvania power plant spawns "nuclear" snow plume

「ボクがこれを見たときに思ったこと。
気象学者は何10年も前から原発からの熱と蒸気の放出が風下に雲を発生させ雨を降らせることを知っていた。
今、その現象がドップラーレーダーに映った。
「核の効果による降雪」
ペンシルベニア州のシッピングポートの近くにあるビーバーバレー原発で寒空に排気する熱と蒸気が「核の効果」を起こし風下に雪を降らせた。最大1インチの積雪が観測された。地域的な降雪現象。
以下はピッツバーグの原発の排気が風下に降雪させてるドップラーレーダー画像。・・・
異常気象の原因はCO2だと断言してるけど、そのCは炭素14なんじゃね。さらに原発が放出してる水蒸気のH2OのHはH3(トリチウム)なんだろうな。こんなのがちょっと大気中に存在するだけで気象が大きく変動する。電離層を透過し僅かに到達する宇宙線で雲ができるくらいなのだから当たり前か。←クリプトン85が露点を低下させる効果があることが判ってる。気温上昇の原因。・・・(後略)」という。


参考投稿:
地震および津波に係る記載(その20:地震前の海洋生物の彷徨に環境放射能の増加が関係するのか?)

生物多様性に係る記載(その1:地中海における海面上昇と生態系の異変との関係について)

福島第一原発 トリチウム汚染水の海洋放出に半世紀以上!?という。 環境水の性状異変に影響するのか?

関連投稿:

内部被曝に係る投稿のまとめ('11-06-27~'13-03-22)

異常気象など天変地異に係る投稿(その4 '13-01-03~'13-03-19)

生物多様性に係る投稿('10-10-11~'12-05-08)


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