天然居士のとっておきの話

実生活には役に立たないけど、知っていると人生が豊かになるような話を綴りたいと思います。

エリザベス1世の迷信

2020-03-23 | Weblog
 エリザベス1世は、ヘンリー8世と有名なアン・ブーリンの娘で、
 16世紀のイギリスの女王です。
 長年にわたる宗教抗争を治め、彼女を中心とする統一国家にまとめあげ、
 1588年には、スペインの無敵艦隊を破り、
 一挙にヨーロッパの列強の1つに仕上げ、大英帝国の基礎を作った人です。
 当時の全ヨーロッパの中でも、高名な知識人でもありました。
 彼女の治世は、シェイクスピアなどの劇作家によるイギリス・ルネサンス演劇や、
 フランシス・ドレークなど優れた航海士の冒険者たちが活躍しました。
 彼女自身も当時のヨーロッパの政界、外交界での名うての大知識人でした。
 古典語はもとより、フランス語、ドイツ語、後にはスペイン語まで、
 通訳なしで外交使節との折衝に当たれました。

 しかしながら、その彼女が妙な迷信を持っていたとの話があります。
 ある侍医の伝えるところによると、
 羽毛の上にさえ寝ていれば、絶対に死なないとの迷信を持っていたとの事です。
 彼女は、その死の3日前まで、頑としてベッドにつく事を拒否していました。
 代わりに、床に並べた羽毛入りのクッションに臥していたとの事です。

 彼女は、1602年秋まで健康状態は良好だったようですが、
 友人たちの死が続き、彼女は深刻な鬱病に陥ります。
 1603年3月には、極度に健康状態が悪化し、
 1603年3月24日午前2時か3時に、リッチモンド宮殿で死去しました。
 享年は69歳でした。

 彼女の最後の病床については、色々な説があって、
 どれが真実だったかは分かりませんが、
 この迷信説は、当時の相当信頼度のある資料に載っているとの話です。

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