天然居士のとっておきの話

実生活には役に立たないけど、知っていると人生が豊かになるような話を綴りたいと思います。

怪傑ハリマオ

2008-04-26 | Weblog
 先日、ある酒飲みがありました。
 同じくらいの年齢の連中が集まって盛り上がるのが、
 昔のテレビの話です。
 意外な人物の、思わぬ知識が出て来るものです。
 先日も、「怪傑ハリマオ」の話題が出ましたが、
 ハリマオが実在したと言う事は、
 その連中の中で知っている人がいなかったので、
 書いておきます。

 「ハリマオ」とはマレー語で「虎」を意味しますが、
 ハリマオは「谷 豊」と言う名の日本人で、
 1911年(大正元年)の生まれです。
 福岡県出身で、南洋移民の子としてマレー半島で育ち、
 ある事件で妹を殺された事をきっかけに、
 盗賊団の首領となり、奪った金を貧しい人々に分け与え、
 ハリマオと呼ばれるようになります。

 その後太平洋戦争が始まり、
 日本陸軍の特務機関に雇われて、
 マレー人の部下を率いて参戦しました。
 シンガポールへの進軍の途中、マラリアに罹り
 1942年(昭和17年)シンガポールの病院で亡くなりました。

 テレビドラマの「怪傑ハリマオ」は、
 1960年(昭和35年)から1961年(昭和36年)に掛けて、
 65話が放送されました。
 「真っ赤な太陽 燃えている♪」で有名な主題歌は
 三橋美智也が歌っていました。
 僅か1年2ヶ月の放映でしたが、
 45年以上たっても脳裏に刻まれている訳ですから、
 当時の子ども達(僕達ですが・・・)には、
 極めて印象深い番組だったのでしょう。
コメント (2)
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PSCマーク

2008-04-18 | Weblog
 消費生活用製品安全法と言う法律があります。
 この法律では、消費者の生命・身体に対して
 危害を及ぼす虞が多い商品については、
 国の定める技術上の基準に適合した旨の
 PSCマークがないと販売できません。

 では、このマークが付いていなければ売れない商品とは何かと言うと、
 家庭用圧力なべと圧力釜、乗車用ヘルメット、登山用ロープ、
 乳幼児用ベッド、携帯用応用レーザー装置(いわゆるレーザーポインター)に、
 最近ジェット噴流バス装置が加わりました。
 え?これきりないの?と言うのが素直な感想だと思います。
 マークが付いていなければ販売できない製品には、
 この外、電気用品安全法に基づくPSEマークや
 ガス事業法に基づく都市ガス検定合格マークPSTGマークがあります。
 だから、電気製品やガス器具などは大丈夫なのですが、
 しかし圧力鍋など6品目と言うのは少ないような気がします。

 更に、登山用ロープと言うのが目に付きます。
 生活用品とは言えないような気がしますが、
 安全性に問題があったら、これは大問題です。

 しかし、6種類しかない中に、何故登山ロープが入ったのか?
 以下、僕の推測です。
 井上靖の小説に「氷壁」と言うのがあります。
 冬山登山で、ナイロンザイルが切れて、友達が亡くなると言う話なのですが、
 これは実際のこのような事故を踏まえたものです。
 当時、麻ザイルからナイロンザイルに変わりつつあり、
 ナイロンザイルの方が強度があると言われていたようです。
 しかし、そのナイロンザイルが切れたため、
 関係者の方は様々なご苦労があったようです。
 PSCマークに登山用ロープが入っているのは、
 こうした事故の教訓の結果なのではないかと思うのですが、
 いかがでしょうか?
 どなたか、ご存知の方がいたら、教えて頂きたいと思います。
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名槍日本号

2008-04-03 | Weblog
 酒は飲め飲め飲むならば
 日の本一のこの槍を
 飲みとるほどに飲むならば
 これぞまことの黒田武士♪

 有名な黒田節です。
 黒田家の家臣、母里太兵衛が、
 福島正則の所に使者に行った際、
 正則から酒を無理強いされ、
 それを飲んで、その褒美に貰ったのがこの槍で、
 多少の尾ひれが付いているかも知れませんが、
 史実なのでしょう。

 日本号は元々宮中にあり
 正親町天皇から将軍足利義昭が拝領、
 それから織田信長、そして豊臣秀吉の所有に帰し、
 秀吉から福島正則が拝領したとされています。

 母里太兵衛は、その後朝鮮の役の際、
 後藤又兵衛に譲り渡し、
 やがて後藤が黒田家を出奔した際に、
 黒田家に残され、
 現在は福岡市博物館に収蔵されています。

 僕は、以前、
 東京国立博物館の「日本の武器・武具展」で
 見た事があります。
 刃には竜の彫り物があり、
 柄の部分は螺鈿細工で、実に美しい槍でした。
 元々、宮中にあったと言う事であり、
 実戦向けではなかったのでしょう。
 歌に歌われた槍が残っているなんて、
 凄い事だな~と思っています。
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